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「……死んだか、慰めにもならん」
まだ息も荒いまま、ウィン・Dが呟く。
その乗機レイテルパラッシュは、各所から火花を上げ、正に満身創痍といったご様子だ。
アルテリア・カーパルス。この地に七機ものネクストが集い、激しい戦いを見せた。
こんな状況はリンクス戦争以来、いや、リンクス戦争ですら、ここまでの戦場は見れなかっただろう。
二機のネクストが水没、もう二機は、カーパルス内で沈黙。動けるネクストは、三機しか残っていなかった。
「噂には聞いていたがな。まさか、これほどとは……」
左腕を失い、右脚の砕けたフィードバック。ローディーの奴、よく生き残っているものだ。
二機とも辛うじて立っている、といったところか。ネクスト五機がかりで相手にしたのは、たったの二機なのだがな……
「あなたがいなければ、恐らく、私も死んでいただろう……感謝するよ」
この『あまりに異様な光景』に、どうやらこいつらはまだ気づいていないらしい。
カラードの上位ランカーが、笑わせてくれる。オペレーターなぞやっていると、周りがよく見えるようになるものだ。
「随分と偉そうな口を聞くようになったじゃないか、ウィン・D」
鉄のぶつかり合う鈍くうるさい音が響く。
私は右手のレールガンを間抜け面で呆けているレイテルパラッシュに突き立てた。
「な……!何故、こんな……!?」
瀕死のレイテルパラッシュにトドメを刺すには、これで十分だ。
レイテルパラッシュは沈黙した。ウィン・Dには、何が起きたかもわからないだろう。
「ど、どういうつもりだ……!」
フィードバックは慌てて右手を上げる。片腕でそんなものを向けても、どうにもならないぞ、ローディー?
「お前にはわかるまいよ」
左手のレーザーライフルでコアを撃ち抜く。PAも展開していないGAの装甲には、随分堪えるだろう。
フィードバックは容易く膝から崩れ、最早立つことも出来ずに倒れた。
「なぜ、こんなことを……この話を持ちかけたのは、貴様だろう!?」
ローディーはまだ生きているか。リンクス戦争からの生き残り、流石にしぶとい。
「教えてやろう……あの馬鹿を育てたのは、私だからな……」
「……あの馬鹿野郎は、随分歪んでしまった。育てたのは私だ。
なら私が責任をとるのが筋だろう?だが、少々立派に育ち過ぎてな。私一人では厳しいと思ったのさ。
だからお前らの手を借りることにした。お前らが動いてくれるほどのことを、あの馬鹿はやらかしたのだからな」
「それが……なんだというのだ?」
「わからないか?あの馬鹿は私が育てた。そして私が責任を持って狩り取った。
……それでも、私があの馬鹿を大切に育てたことに、変わりはない。
あの馬鹿は私のモノだ。お前らはそれを殺す手助けをしたのだ。
私がお前らを殺すには、十分な理由だと思うがな……」
「気でも違ったか、スミ……」
もう一撃、溶けかかったコアにレールガンを撃ち込む。これでレールガンは弾切れだ。
いい加減長生きしただろう、ローディー。精々安らかに眠るといい。
カラードランク1、オッツダルヴァ……ORCA旅団長、マクシミリアン・テルミドールは死んだ。
ステイシスは水没、流石に、もう二度と上がってくることはないだろう。
カラードランク2、リリウム・ウォルコットは死んだ。
アンビエントは、アルテリアの隣で沈黙し続けている。
カラードランク3、ウィン・D・ファンションは死んだ。
レイテルパラッシュは、コアに大きな穴を開けて崩れている。
カラードランク4、ローディーは死んだ。
フィードバックは全身ボロボロのスクラップ寸前だ。
ORCAの異端児、オールドキングは死んだ。
どこかその辺にでも、沈んでいるだろう。
そして、あの馬鹿も……カーパルスの外壁に寄り添って、眠ったように動かない。
このカーパルスに残ったのは、『傷一つない』私のシリエジオだけだった。
「随分と舐めた真似をしてくれたな……説教、一つ追加だぞ?
まあ、しばらくの間だけ、ゆっくり休ませてやる。
長い説教があるからな。精々楽しみに待っていろよ、この大馬鹿野郎が……」
「……死んだか、慰めにもならん」
まだ息も荒いまま、ウィン・Dが呟く。
その乗機レイテルパラッシュは、各所から火花を上げ、正に満身創痍といったご様子だ。
アルテリア・カーパルス。この地に七機ものネクストが集い、激しい戦いを見せた。
こんな状況はリンクス戦争以来、いや、リンクス戦争ですら、ここまでの戦場は見れなかっただろう。
二機のネクストが水没、もう二機は、カーパルス内で沈黙。動けるネクストは、三機しか残っていなかった。
「噂には聞いていたがな。まさか、これほどとは……」
左腕を失い、右脚の砕けたフィードバック。ローディーの奴、よく生き残っているものだ。
二機とも辛うじて立っている、といったところか。ネクスト五機がかりで相手にしたのは、たったの二機なのだがな……
「あなたがいなければ、恐らく、私も死んでいただろう……感謝するよ」
この『あまりに異様な光景』に、どうやらこいつらはまだ気づいていないらしい。
カラードの上位ランカーが、笑わせてくれる。オペレーターなぞやっていると、周りがよく見えるようになるものだ。
「随分と偉そうな口を聞くようになったじゃないか、ウィン・D」
鉄のぶつかり合う鈍くうるさい音が響く。
私は右手のレールガンを間抜け面で呆けているレイテルパラッシュに突き立てた。
「な……!何故、こんな……!?」
瀕死のレイテルパラッシュにトドメを刺すには、これで十分だ。
レイテルパラッシュは沈黙した。ウィン・Dには、何が起きたかもわからないだろう。
「ど、どういうつもりだ……!」
フィードバックは慌てて右手を上げる。片腕でそんなものを向けても、どうにもならないぞ、ローディー?
「お前にはわかるまいよ」
左手のレーザーライフルでコアを撃ち抜く。PAも展開していないGAの装甲には、随分堪えるだろう。
フィードバックは容易く膝から崩れ、最早立つことも出来ずに倒れた。
「なぜ、こんなことを……この話を持ちかけたのは、貴様だろう!?」
ローディーはまだ生きているか。リンクス戦争からの生き残り、流石にしぶとい。
「教えてやろう……あの馬鹿を育てたのは、私だからな……」
「……あの馬鹿野郎は、随分歪んでしまった。育てたのは私だ。
なら私が責任をとるのが筋だろう?だが、少々立派に育ち過ぎてな。私一人では厳しいと思ったのさ。
だからお前らの手を借りることにした。お前らが動いてくれるほどのことを、あの馬鹿はやらかしたのだからな」
「それが……なんだというのだ?」
「わからないか?あの馬鹿は私が育てた。そして私が責任を持って狩り取った。
……それでも、私があの馬鹿を大切に育てたことに、変わりはない。
あの馬鹿は私のモノだ。お前らはそれを殺す手助けをしたのだ。
私がお前らを殺すには、十分な理由だと思うがな……」
「気でも違ったか、スミ……」
もう一撃、溶けかかったコアにレールガンを撃ち込む。これでレールガンは弾切れだ。
いい加減長生きしただろう、ローディー。精々安らかに眠るといい。
カラードランク1、オッツダルヴァ……ORCA旅団長、マクシミリアン・テルミドールは死んだ。
ステイシスは水没、流石に、もう二度と上がってくることはないだろう。
カラードランク2、リリウム・ウォルコットは死んだ。
アンビエントは、アルテリアの隣で沈黙し続けている。
カラードランク3、ウィン・D・ファンションは死んだ。
レイテルパラッシュは、コアに大きな穴を開けて崩れている。
カラードランク4、ローディーは死んだ。
フィードバックは全身ボロボロのスクラップ寸前だ。
ORCAの異端児、オールドキングは死んだ。
どこかその辺にでも、沈んでいるだろう。
そして、あの馬鹿も……カーパルスの外壁に寄り添って、眠ったように動かない。
このカーパルスに残ったのは、『傷一つない』私のシリエジオだけだった。
「随分と舐めた真似をしてくれたな……説教、一つ追加だぞ?
まあ、しばらくの間だけ、ゆっくり休ませてやる。
長い説教があるからな。精々楽しみに待っていろよ、この大馬鹿野郎が……」