http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332774375/
エムロードと専属契約を交わしていた俺"カストル"が護衛を担当していた工場が襲撃を受けたようだ。
ハッキングでもされたのか施設のガードメカは制御不能で暴走し、戦力として使い物にならないという。
そこで俺が出撃して襲撃部隊の迎撃に当たることになったのだが、今回の相手は何か違う。
レーダーによる索敵では1機だけだったが、実際に俺の目の前にいるACは2機だ。
1機はENマシンガンと収束型ブレード、両肩装備の高出力プラズマキャノンを装備した重量二脚。
もう1機はENスナイパーライフルと光波ブレード、両肩に見たことのないパーツを装備した軽量二脚。
軽量二脚のほうはどういうわけかレーダーに反応がなく、定期的にロックオン判定が消失する。
噂には聞いていたがこれがステルスというやつか?だが感心している場合ではない。
俺のAC"ユニヴァーサルスター"が守っているゲートが工場への実質の最終関門なのだ。
ここを突破されてしまえば、工場への侵入を許してしまうことになる。
この工場はエムロードにとって非常に大事な機密情報が保管されている。
それを守るために俺は雇われているのだ。このゲートは何としても死守しなければいけない。
増援のレイヴンを雇ったという話を通信で聞いたが、いつ到着するかわからない増援など当てにできない。
「ゲートのロック制御とこの機体の同調を確認、いける!」
これで俺のユニヴァーサルスターの信号がある限り、ゲートのロックは解除できない。
増援など期待していないが、少なくとも俺が生きている間は工場への侵入は不可能だ。
自分自身が壁であることを再認識した俺は戦闘に集中する。
今の状況は1対2、戦場は天井がそこそこ高い小部屋で障害物はコンテナがまばらにある。
この状況をどう覆すか?答えは単純だが難しい。
2機の攻撃をかいくぐりながら各個撃破する以外にない。
アリーナでの成績も特別良いわけでもない俺の実力でどうにかなるとは到底思えないが、今はやるしかない。
工場上層部に友軍信号を検知した。恐らく増援のレイヴンだ。
「味方のレイヴンか!?早く着てくれ!」
増援に通信を入れながらも俺は戦闘に集中する。
パルスライフルで重量機を迎撃しながら軽量機の位置も探っているが、軽量機の捕捉手段は目視のみだ。
しかし重量機への対処で精一杯で、軽量機はロックオンサイトに捉えることすらままならない。
重量機の相手をしていれば、視界外から軽量機のENスナイパーで狙い撃たれる。
一瞬見えた軽量機に気を取られると、その隙に重量機のENマシンガンの掃射を浴びることになる。
まるで双子のような、見事に息の合ったよく考えられた連携だった。
「こ、こいつら、ただものじゃない!」
2機のACに翻弄されながら、俺は思わず声を漏らしていた。
ENマシンガンの攻撃を展開したENシールドで防げるように立ち回るが、ENスナイパーで確実に削られる。
決定打に欠くパルスライフルのみの攻撃では敵への損害も少なく、増援の到着まで凌ぐのが精一杯だ。
ユニヴァーサルスターの主火力は肩に装備されたパルスキャノンだが、この状況で使うのは自殺行為だ。
雇い主のエムロードには申し訳ないが、俺は部屋内に配置されたコンテナを盾に立ち回る。
破損した物資の損害賠償は我慢するしかない。
増援到着前に俺が撃破されてしまっては意味がないのだ。
接近してきた重量機のブレードをシールドで弾いた瞬間、重量機の肩に描かれたエンブレムに目がいった。
大きなカラスが描かれたエンブレム・・・
「フライトナーズ・・・もう火星に・・・」
噂には聞いていたが、地球政府の特殊部隊"フライトナーズ"が火星でも活動しているようだ。
それが今、俺の前に2機もいる・・・
この状況がどういうことか理解するか否か、俺の視界は光に包まれていた。
「うわー!」
今まで体感したことのない衝撃、体が焼けるような地肌まで伝わる機体の発熱。
意識が朦朧とする中、目の前にいる重量機のプラズマキャノンが展開しているのを見て全てを悟った。
今この瞬間、俺は撃破されたのだと。そして恐らくもう俺は死ぬのだと。
弟のポルックスとは競争の日々だったが、まさか死ぬ速さで俺が勝つとはな・・・
友軍信号が接近し、俺がロックしていたゲートを内側から開く音が聞こえる。
「逃げ・・・ろ・・・」
友軍機に逃げるように伝えようと声を振り絞るが、声は出ない。
目の前の重量機が友軍機への交戦姿勢を取るが、軽量機と共にすぐに撤退していくのが見える・・・
フライトナーズの機体が去っていくと共に、俺の意識も薄れていく・・・
エムロードと専属契約を交わしていた俺"カストル"が護衛を担当していた工場が襲撃を受けたようだ。
ハッキングでもされたのか施設のガードメカは制御不能で暴走し、戦力として使い物にならないという。
そこで俺が出撃して襲撃部隊の迎撃に当たることになったのだが、今回の相手は何か違う。
レーダーによる索敵では1機だけだったが、実際に俺の目の前にいるACは2機だ。
1機はENマシンガンと収束型ブレード、両肩装備の高出力プラズマキャノンを装備した重量二脚。
もう1機はENスナイパーライフルと光波ブレード、両肩に見たことのないパーツを装備した軽量二脚。
軽量二脚のほうはどういうわけかレーダーに反応がなく、定期的にロックオン判定が消失する。
噂には聞いていたがこれがステルスというやつか?だが感心している場合ではない。
俺のAC"ユニヴァーサルスター"が守っているゲートが工場への実質の最終関門なのだ。
ここを突破されてしまえば、工場への侵入を許してしまうことになる。
この工場はエムロードにとって非常に大事な機密情報が保管されている。
それを守るために俺は雇われているのだ。このゲートは何としても死守しなければいけない。
増援のレイヴンを雇ったという話を通信で聞いたが、いつ到着するかわからない増援など当てにできない。
「ゲートのロック制御とこの機体の同調を確認、いける!」
これで俺のユニヴァーサルスターの信号がある限り、ゲートのロックは解除できない。
増援など期待していないが、少なくとも俺が生きている間は工場への侵入は不可能だ。
自分自身が壁であることを再認識した俺は戦闘に集中する。
今の状況は1対2、戦場は天井がそこそこ高い小部屋で障害物はコンテナがまばらにある。
この状況をどう覆すか?答えは単純だが難しい。
2機の攻撃をかいくぐりながら各個撃破する以外にない。
アリーナでの成績も特別良いわけでもない俺の実力でどうにかなるとは到底思えないが、今はやるしかない。
工場上層部に友軍信号を検知した。恐らく増援のレイヴンだ。
「味方のレイヴンか!?早く着てくれ!」
増援に通信を入れながらも俺は戦闘に集中する。
パルスライフルで重量機を迎撃しながら軽量機の位置も探っているが、軽量機の捕捉手段は目視のみだ。
しかし重量機への対処で精一杯で、軽量機はロックオンサイトに捉えることすらままならない。
重量機の相手をしていれば、視界外から軽量機のENスナイパーで狙い撃たれる。
一瞬見えた軽量機に気を取られると、その隙に重量機のENマシンガンの掃射を浴びることになる。
まるで双子のような、見事に息の合ったよく考えられた連携だった。
「こ、こいつら、ただものじゃない!」
2機のACに翻弄されながら、俺は思わず声を漏らしていた。
ENマシンガンの攻撃を展開したENシールドで防げるように立ち回るが、ENスナイパーで確実に削られる。
決定打に欠くパルスライフルのみの攻撃では敵への損害も少なく、増援の到着まで凌ぐのが精一杯だ。
ユニヴァーサルスターの主火力は肩に装備されたパルスキャノンだが、この状況で使うのは自殺行為だ。
雇い主のエムロードには申し訳ないが、俺は部屋内に配置されたコンテナを盾に立ち回る。
破損した物資の損害賠償は我慢するしかない。
増援到着前に俺が撃破されてしまっては意味がないのだ。
接近してきた重量機のブレードをシールドで弾いた瞬間、重量機の肩に描かれたエンブレムに目がいった。
大きなカラスが描かれたエンブレム・・・
「フライトナーズ・・・もう火星に・・・」
噂には聞いていたが、地球政府の特殊部隊"フライトナーズ"が火星でも活動しているようだ。
それが今、俺の前に2機もいる・・・
この状況がどういうことか理解するか否か、俺の視界は光に包まれていた。
「うわー!」
今まで体感したことのない衝撃、体が焼けるような地肌まで伝わる機体の発熱。
意識が朦朧とする中、目の前にいる重量機のプラズマキャノンが展開しているのを見て全てを悟った。
今この瞬間、俺は撃破されたのだと。そして恐らくもう俺は死ぬのだと。
弟のポルックスとは競争の日々だったが、まさか死ぬ速さで俺が勝つとはな・・・
友軍信号が接近し、俺がロックしていたゲートを内側から開く音が聞こえる。
「逃げ・・・ろ・・・」
友軍機に逃げるように伝えようと声を振り絞るが、声は出ない。
目の前の重量機が友軍機への交戦姿勢を取るが、軽量機と共にすぐに撤退していくのが見える・・・
フライトナーズの機体が去っていくと共に、俺の意識も薄れていく・・・