「人類の末路なのか…?」

俺はホログラムから目が離せなかった。
映し出されている映像が現実でないのは分かっている。
ネストによって予測、シミュレートされたものだろう。

「「そう遠くない未来、人類種はその存続さえ困難になる。」」
どう足掻いても結末だけは変わらないとネストは言う。
人はそこまで愚かなのだろうか?

愚かかもしれない…

無駄な殺生をしない事を信条とし、その為に努力を続けた。
でも今はどうだ?ジノーヴィー先輩の死で全て変わってしまった。
ネストの正体を知るまではナインボールのパイロットを殺したいと考えていただろ?

いや…ナインボールのパイロットが生身の人でも
その機会さえあれば俺は迷わずに殺った筈だ。
復讐しても先輩は生き返らない。その事が分かっていても。
これが無駄な殺生でなく何なのか…

否応無しに状況が人を変える。

大切なものを奪った相手を殺す権利を与えられて尚
それを捨てる事ができる人が一体何人いる?
俺には無理だった…

歴史が証明している通り、人間は争いを止める事ができない。
だから過剰な力を持つ者や組織に干渉して、大事に至る前に手を打つ。
学園もその対象のひとつにすぎなかった。

「ネスト、お前は人類全体の為に行動しているんだな。」
「「私は守るために生み出された。使命を守り、この世界を守る。」」
分かったよ…

「その使命、俺が引き継ごう。」

私情を捨て、世界全体と人類種の存続の為に戦う事を約束する。
だから―――――
「これは最後の我が侭だ。」

再度グレネードの砲身をネスト本体に向け、狙いを定め―――
「「やめろ。」」
―――トリガーを引く。

グレーネード弾はホログラム映像を突き抜け、ネスト本体に命中。
一撃でその外装の殆んどを破壊した。

「「なんと…イう……ことヲ…」」
「じゃあな…」
「「愚かナ…」」
「おやすみ…」
剥き出しになった箇所に更にグレネードを撃ち込む。

「「…マダ…レイヴン…ニ…邪魔ヲ…サザザレ…ル……トトトハ…」」

ネスト本体がその機能を停止するのと同時に周囲一体から光が消えた。
「……………」
後悔は無い、だが達成感も無い。あるのは…
暗視モードに切り替えよう。

「槍杉、どうなっている?」
「ジナ?」
遠距離通信が回復したのか。どうやらジャミングも消えたようだ。

「交戦中だったナインボールが全て停止した。お前がやったのか?」
「ああ、ネスト本体を破壊した…全部終わったよ…」
「くっ…貴様―――」

後が怖いがジナとの回線を遮断した。今はそれよりも重要な事が他にある。
「アイビス、無事か?」
「……………」
「アイビス?」
「……………」

どうして呼びかけに答えてくれないんだ…?
「返事をしてくれ!」
「……………」
まさか…いや…そんな…時間を稼ぐだけって言ってたじゃないか…
通信システムの故障だよな?そうだろ?
「…待ってろ!直ぐ行くからな!」

 ・
 ・
 ・

「あ、ああ…」
セラフと戦った場所まで戻った俺は目の前の光景のせいで頭が真っ白になった。
暗闇の中に灯りが点いている―――その灯りは炎。
2機の機動兵器が組み合ったまま動きを止めて燃えていた。
「アイビースッ!」

何も考えずにバスターランサーから降りて炎の中に飛び込んだ。
この黒いヤツ、コックピットはどうやって開く?どうなってる?
開け、開け、開け、開け、どうやって開くんだよ!

自分が炎に焼かれているのも忘れ、黒いヤツの機体表面を探す。
「ちくしょう!」
操作パネルはどこだ?どこだ、どこだ、どこだ、これか!?

ガシュ、ウィーーーン

コックピットハッチが開いた!!
「アイビス!」
「ヨウ…ヘイ…さん…」
「よかった、ここから出よう。」

首の後ろに繋がれた黒いケーブルを引き抜いて彼女を抱き上げる。
「お姫様…だっこ…です…」
「ああ、そうだな。」

「重く…ない…ですか…?」
「重いよ、腰が抜けそう。体重何キロあるんだ?」
「女性に…体重を…尋ねる…のは…失礼だと…思い…ます。」
「そうだったな。これからは気をつけるよ。」

バスターランサーの足元までアイビス運んで寝かせた。
冗談みたいな事を話しているのに言葉がたどたどしい。
一体どうなっている?彼女の体に目立った外傷は見当たらないのに…
「大丈夫なのか?」

「少し…無茶を…して…しまい…ました…ごめん…なさい…」
「そんなのどうでもいい。」
「私は…」
「ベアトリスに診てもらおう。あいつならきっと直してくれる。」

もう一度彼女を抱き上げ、バスターランサーのコックピットに運ぶ。
「槍杉家…に…これて…よかった…です…」
「縁起でもないこと言うなよ。まだ何もしてないじゃないか。これからだろ?」

「これ…から…?」
「そうだ、今度デートに行こう。色々な所に行って色々な事をするんだ。」
「それは…魅力的…な…お誘い…です……………………………………………………」

「アイビス?」
「……………」
「アイビス?冗談だよな?返事をしてくれよ。
 なあ、頼むから目を開けてくれ…目を開けるんだ…目を…開けて…」

俺は…

こんな結末を迎える為にここに来たんじゃない。

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ―――」





フゥーフゥーフゥーフゥーフゥーフゥフゥー ♪ フゥーフゥーフゥーフゥーフゥーフゥフゥー ♪ フゥーフゥーフゥ~ ♪
フゥーフゥーフゥーフゥーフゥーフゥフゥー ♪ フゥーフゥーフゥーフゥーフゥーフゥフゥー ♪ フゥーフゥーフゥ~ ♪

デンデデンドドン ♪ ジャンジャジャンジャンジャンジャン ♪ ジャンジャジャンジャンジャンジャン ♪
ジャンジャジャンジャンジャンジャン ♪ ジャンジャジャンジャンジャンジャン ♪


           l^丶
           |  '゙ " '゙ y-―,  I'm thinker ♪
           ミ ´ ∀ `  ,:'     
         (丶==[=]=(丶 ミ    トゥートゥートゥートゥトゥー ♪   
      ((    ミ        ;':  ハ,_,ハ   ハ,_,ハ
          ;:        ミ  ';´∀`';  ';´∀`';,,
          `:;       ,:'  c ̄c.ミ' c ̄c.ミ
           U"゙'''~"^'丶)   u''゙"J   u''゙"J



登場人物

ORIGINAL
槍杉 洋平
アイビス
学園長
槍杉 嶺文
リン・楠ノ葉・カイシン

ARMORED CORE
神威 瑞穂
ボス・サヴェージ
ハスラー・ワン

ARMORED CORE PROJECT PHANTASMA
スティンガー
スミカ・ユーティライネン
アンプルール
地雷伍長

ARMORED CORE MASTER OF ARENA
ラナ・ニールセン
ニーニャ

ARMORED CORE 2
ネル・オールター
レオス・クライン
アレス
ライオンハート
オーロラシーカー
エイトボール
エヴァーファイター

ARMORED CORE 2 ANOTHER AGE
ザルトホック
スカルブロック
魂塊

ARMORED CORE 3
アップルボーイ
レジーナ
トルーパー
ロイヤルミスト
ワルキューレ
ゲド

ARMORED CORE 3 SILENT LINE
エクレール
クラフツパーソン
ポーキュパイン
シューティングスター
ヴァーナルフラワー
セレ・クロワール

ARMORED CORE NEXUS
ジノーヴィー
アグラーヤ
ジャック・O
ンジャムジ
Dr.?
Ω
プリンシバル
エヴァンジェ
トロット・S・スパー
ピン・ファイヤー

ARMORED CORE NINE BREAKER
イツァム・ナー
ポーコ・ア・ポーコ

ARMORED CORE FORMULA FRONT
ベアトリス
アナーク
メイルド・ブレン
フェルノ・ルカーチ

ARMORED CORE LAST RAVEN
ジナイーダ
エド・ワイズ
モリ・カドル
ズベン.L.ゲヌビ
スサノオ
ダイ=アモン
グリーン・ホーン

ARMORED CORE 4
フィオナ・イェルネフェルト
エイ=プール
サー・マウロスク
アンシール

ARMORED CORE for Answer
セレン・ヘイズ
オールドキング
ウィン・D・ファンション
ロイ・ザーランド
リリウム・ウォルコット
ドン・カーネル
ジェラルド・ジェンドリン
ド・ス
パッチ、ザ・グッドラック
オッツダルヴァ


企画 原案 構成
名無し

演出 音楽 実装
名無しの人

美術
名無しの人たち

スペシャルサンクス
ALL PLAYER & READER

提供
vipac





★そのエピローグ・A

「アイビス、また来たよ。」
こうして墓石に語りかけるのが癖になってしまったな。
とても部下たちには見せられない姿だ。

「君が逝ってしまってから、もう10年か…」

アイビスを失い俺は生きる気力を失ってしまった。
胸にポッカリと穴が空いて全てがどうでもよくなった。
荒れた生活を続け、一時はそのまま死んでしまおうかとさえ思った。

でも…君が命を賭けて守ってくれた命だ。自ら捨てるなんて出来よう筈がない。
それに死後の世界なんてモノがあって、あっちで君に会う事があったら
目も当てられない。また怒られてしまう。

「生きる目的が必要だった…」
ほんの少しでもいい、一時的にでもいい。
胸に空いた穴を忘れさせてくれる程に没頭できる何かが。

俺はこの10年を…いや、生涯を1つの目的の為に使う事にした。
私情を捨て、世界全体と人類種存続の為に戦う。ネストにした約束。

その為に学園を卒業―――アークに入って実績を積み―――
独立傭兵となり―――私設傭兵団を作った。
傭兵団の規模を拡張し続け、今ではかなりの大所帯だ。

ピピピ…ピピピ…ピピピ…ピピピ…ピピピ…

仕事用携帯の着信音が俺を現実に引き戻す。
スクランブルをかけた機密回線を使っている。
何かあったな…

ピッ…

「俺だ。」
「あっ、団長。お休み中にすみません。」
「どうした?」

「依頼の事でちょっと…」
「依頼の判断は君とNEST-Ⅱに一任している筈だが?」
「クライアントが団長と直接話したいと言っています。」

「クライアントは?」
「地球政府です。」
なるほど…

「NEST-Ⅱの予測はどうだ?」
「火星で大規模なクーデターが起こっている可能性が高いと言っています。
 それに関する依頼ではないでしょうか?」

「あの男が動いたか…」
「あの男…?」
「独り言だ、忘れろ。」
「は、はい。」

「直ぐ本部に戻る。火星に飛ぶぞ。」
「えっ?団長自ら出るんですか?」
「ああ。整備班にバスターランサーの用意をさせておけ。」

「政府は一時的に火星でネクストの使用を許可すると思われます。
 ネクストバスターでいいですか?」
「少しでも火星を汚染するわけにはいかない。
 大事の切っ掛けになっても困るからな。」

「分かりました。ノーマルバスターの整備を急がせます。」
「頼む。あとレイヴン隊で手の空いている奴はどのぐらいいる?」
「え~と……………庵野さん、砂井さん、春日と葛峨、それと千条さんです。」

「庵野と千条君を連れて行く。2人に召集をかけろ。」
「了解しました。この3人ならネクスト相手にも引けを取らないんじゃないですか?
 随分と豪勢な顔ぶれで行くんですね。」
「当然だ―――」

相手はナインブレイカーだからな…


-Endless War-





| 新しいページ | 編集 | 差分 | 編集履歴 | ページ名変更 | アップロード | 検索 | ページ一覧 | タグ | RSS | ご利用ガイド | 管理者に問合せ |
@wiki - 無料レンタルウィキサービス | プライバシーポリシー