「悲哀焚滅、鋼鉄刃金、サイプレス!」OPテーマ:
 『天地滅亡《テルミットメガファイヤ》! 救って見せろ窮極救世主《アルティメッタオビメサイア》!!』
 唄:邪悪撃滅大企業連アライアンス / 作詞・作曲:超絶波動導師モリ・カドル
 
 
鮮烈なる壱番!:
 世界の果てに飛ばされた君を
 俺はいつか捕まえる
 其の道にどんな相手が居ようとも
 俺は戦い打ちのめす
 だからお願い
 聞いてくれ
 君は安心して待っていてくれ!
 俺が必ず迎えに行くから!
 君を愛しているのだから!

 La; La; La; ! La; La; LaLaLaaa....;


超大なる弐番!!:
 戦いの先に何があろうとも 
 俺は必ず勝利する
 其の度にどんな悲しいことがあっても
 俺は挫けず乗り越える
 だから信じて
 眼を閉じて
 君は一生懸命生きてくれ!
 俺とお前が会えるよう!
 君と俺が再び巡り合えるよう!

熱き愛を胸に秘め謳え!!!:
 アーッ! アーッ!
 思い描くよ
 君の柔らかな手を握り締める時を!
 アーッ! アーッ!
 いつか必ず
 愛する君を抱きしめて
 地獄の牢獄から助け出して見せるから!

 La; La; La; ! La; La; LaLaLaaa....;
 La; La; La; ! La; La; LaLaLaaa....;
 La; La; La; ! La; La; LaLaLaaa....////

 AHHHhhhhhhh!
 

 はしがき:
 目を閉じれば君を思う。
 そしてもう手の届かない先にいることは確かだ。
 俺が死ねば、君のもとへ行けるのだろうか。
 だがその保証はないし、今の俺には遣らねばならぬことがある。
 俺は愛する人を失う事を恐れる。もう二度と、そんな事があってはならない。
 だから、俺はもう逃げない。逃げる必要なんてない。
 俺には力がある。戦う意思がある。
 最硬の鎧に何でもぶっ殺す機関銃を持っている。
 俺は貴様を倒し、彼女を解き放ち守り抜くだろう。
 必ずだ。
 
本編:
 朝だった。普通の朝だった。彼には普通の朝だった。
 カーテンから、朝日が差し込んでいたし、階段を誰かが昇ってくる音もした。
 目覚まし時計がいらないとは、こういうことか、と彼は思う。
 一応目覚まし時計はセットしてあったが、それはもう用無しであろう。 
 階段の音の主に彼の部屋のふすまが一気に開かれ、彼女がベッドにダイブしてくる。
 彼女の名前はセシル。彼、サイプレスの妹だ。エプロンをしている女の子だ。
 可愛らしい、うさぎさんが張り付いている。黒い髪を短くして、髪留めで止めている。
 
 「おんにぃい~ちゃん! あさだよぉううう! おきろよぅうおおお!」
 「朝っぱらから、変な声出さないでもらえるかなあ」
 「だって、だってなんだってば、サイくンお兄ちゃん?
  あんた、こうでもしないと起きないでしょう」
 「まあ、そうだがなあ、マッタク」
 「ああー、また、『マッタクゥウウウウゥウ』って言った!
  言っちゃあいけないって、言ったでしょうみっともないはしたない!」
 「いやあ、酷い。すごい、酷い。……まあ起きよう。起きようじゃあないか。
  妹様の言うとおり起きようじゃあないか」
 「はやくしてね!」

 そう言うとセシルはドアをバシンと後ろ手に閉め階下に駆けて行った。
 またあのパタパタという階段の音が聞こえる。
 彼は、着替えを済ませると、ふすまを開けて階段を降りた。
 すこし、いつもと違う匂いに気がついた。甘い匂いだ。
 降りると、セシルがおいでおいでと手招きしていた。
 なんだろうなあ、と彼女について居間に行くと、小さなケーキにろうそくが刺さっていた。
 
 「おめでとう、サイくン!
  んでね、んでね、今日で、あたしと、サイくンが出会って、七回目の誕生日です。
  あたしといつも一緒にいてくれて、本当にありがとうございます!」

 セシルがぺこりと頭を下げる。
 サイプレスは椅子に座り、うつむいた。そして天井を見た。
 ともっていない白熱灯がぼやけて見える。窓から差し込んでくる光がにじんで見える。
 喜びの涙だ。 

 「俺泣いちゃうよゥウ! 嬉しい、ヨウゥウ。情けない。ものすごく情けがない。俺忘れてた。死にたい」
 「いいのよ。いいのよ。しょうがないよ。いつもお仕事忙しいんだもん。よしよし。あたしの胸でお泣きなさい」
 「ひぃいいい、お胸無いよぅ……」
 「いや夢が詰まっているのよ。でっかい夢が」
 「ゆ、めが。ひろが、りんg・・・…」

 彼はセシルに絞められていた。ぎちぎち言ってた。超苦しかった。
 でも平和だった。楽しかった。凄く、心地よかった。幸せだった。
 二人は、孤児院で出会った。二人の他に、大勢子供がいたけれど、いつも二人で一緒にいた。
 年齢はサイプレスの方が上だったけど、孤児院ではセシルの方が先輩だった。彼女は生まれてすぐその孤児院に預けられた。
 彼女の親はレイヴンだった。父も母も、両方レイヴンだった。彼女の両親は、彼女を預けて、すぐに死んだそうだ。
 作戦での、戦死だったと聞いている。
 少なくとも、そう聞いている、と孤児院の神父様は言っていた。
 だが、彼女を預けに来た時の彼らの表情は尋常では無かったそうだ。何かに追われている、そう、神父さまは思った。
 だから理由は聞かなかった。そして、彼女は育った。そして、彼女は彼と出会った。
 彼と出会う前、セシルはいつも一人だった。周りの子と友達になれる機会は一度もなかった、というより自分から避けていた。
 他の子たちは大体が両親を企業どうしの小競り合いによって、親を失い、ここにきた。
 だから、親が望んで産んで、育てた子供たちであって、自分とは違うんだ。
 自分は望まれてなんかいないんだ。自分は親に生まれてすぐに捨てられたのだから、と思っていた。
 神父様は彼女に、そうでは無い。そうでは無いんだ。何か理由があって、君の両親は、君をわたしに預けたのだ。
 そう言い聞かせても、彼女は聞く耳持たなかった。周りを拒絶した。
 彼女は、何かを求めていたのではなかった。求められたかったのだ。
 自分が必要だと、実感させてくれる相手が欲しかった。その人に心を許して初めて愛を語る資格を持てた。
 彼女は望まれて生まれてきた。それを彼女が否定していてもだ。彼女のナカに両親の深き愛情はマリアナ海溝の如きなゆえ。

 「いってらっしゃい。サイくンお兄ちゃん」
 「いってきます、セシル」
 「ちょっと待って……口にクリームついてる。
  良いって、遠慮しないンン! チュッ! 
  あ、なんだかしょっぱい。もしかして、クリームのお砂糖とお塩、入れ間違えた!
  ごめんなさい、サイくン。変な物食べさせて。料理できないよね、あたしって。
  何時もサイくンばっかしで、あたしがんばったんだけど、この様……。
  帰ってきたら本当に美味しいケーキちゃんと作っておくからね!」

 サイプレスが孤児院に来たのは何故か。
 彼は自ら親から逃げてきた。虐待されていたのだ。
 彼は両親にうとまれて生まれてきた。故に愛を一切知らなかった。
 彼は誰かを求めていた。愛を語ってくれる人を求めていた。
 心から愛すべき人を見つけ、その人に語ってもらう事で初めて愛を知るのだ。
 
 そして、二人は出会い、愛を爆裂させる。
 宇宙にありし極炎の球体:太陽よりも熱く、極限空間を概念として表す暗黒:ブラックホールの奥底よりも深く。
 異常な二人は、いびつな形をもつ人間しか愛せない。
 いびつは他とも馴染めないし絡まりあう。絡まりあったら、もう離れることなんて、出来なかった。
 もう、兎に角、理由なんてどうでもいい。彼女と居るのが心地よかった。どうしようもなく愛おしかった。
 恋人とか、そんな言葉で言い表せないくらい、狂おしい愛だ!


 彼は、仕事場についた。少し遅刻した。オフィスのドアを開ける。でも、なんだかいつもとは違う。
 みんな、自分のデスクについている。けど、違う。何かが違う。気のせいではない違うのだ。空気が違う。吐く息が違う。
 桃色の桃源郷が桃色で透明な透けて見える眼球の宇宙を内包する。
 目が違う。足が違う。筋肉が硬直する。肌を刺すような、この痺れ。もうわかんない
 彼の方に、みんなの目が集まる。みんなの目が、集まる。
 怖い。恐れるような。それでいて、うらやましがるような。意味不明な。熱。も、。ももも。
 記述不能な。感覚。感覚が。俺が、おれだ。でもきょうは私じゃない。わたしは私だ。

 『サイ「ぷれすくん「どうして遅れて「おくれてきた》のだ「ね!!」

 全てからはじき出されるような、そんな感覚が、彼を射ぬく。
 その時、轟音が、そして彼の職場の窓ガラスが吹っ飛び、砲弾が壁にめり込んだ。
 割れたガラスが頭に刺さっても、デスクについた人間は、ずっと仕事をしていた。
 それも彼の方を見て……。 
 
 彼は駈け出した。咄嗟だった。俺の妹は、どこだ。俺の妹は、無事なのか!!
 仕事場のビルを出ると、頭の上でガードメカが踊っていた。
 目標もなく放たれる弾丸がビルにぶつかって、破片がアスファルトをえぐる。
 それでも彼は走った。息が切れた。喉の奥から血の臭いが昇ってきた。
 だが、彼は走った。
  愛 す る 人 を 守 る た め に ! 

 彼は感染し、半ば発症していた。
 悪鬼が造りしウイルスに! 
 其れは超越的永劫人類管理機械:管理者パーソナルネーム《D.O.V.E.》が綴りしタイム・スケジュールが尽く引き千切られ蹂躙される悪徳の序章!
 管理者の神経ネット及び演算脳髄が、全て邪悪に染まる瞬間の出来事!
 撲滅せよ、サイプレス!
  邪 悪 を 蹂 躙 せ よ 、 サ イ プ レ ス ! 
  お 前 は 燃 え 盛 る 魔 炎 を 鎮 火 せ し め る 涙 で あ る ぞ !


 何度この夢を見ただろう。悪夢だ。
 彼は目の前で拳を作り、それを開いて閉じてを繰り返していた。
 機械の腕だ。エグゼクト鋼より鍛えし、削りだされた超鋼。
 彼の全身を覆っている強化外骨格:正義《ジャスティス》。
 それは無限を生きさせる機械の身体。しかし人間は永劫を生きられぬ運命《サダメ》。
 よりて、彼は既に死んでいる。あの時に死んだのだ。
 だが、夢の果ての結末なりて、今は変えられぬショウである。

 『レイヴン、緊急の依頼だ。階層はここと同じ特殊実験区域、すぐ隣だ。
  其処のミラージュの研究施設に何者かが浸入、そして破壊活動を行った。
  レイヴンにはそれを撃破、または捕獲してもらいたい』

 オペレータ:ダイオンが告げる。
 彼は第一層:自然区にいた。原因不明の暴れ無人MT十数機の始末の後だ。
 環境装置不備の所為の土砂降りの中、周囲には穴だらけの鉄くずがねっとりとした煙を上げている。
 だがレイヴン:サイプレスのACテン・コマンドメンツの損傷は勿論、無に等しかった。
 其の機体は全てにおいて最強で、空中滑走、直角突破、気分爽快であるからして。
 武装は、ハンドガン、ブレード、そして両の肩にチェーンガンを背負う。
 本来なら拡張装置であるミサイル迎撃装置:CWEM-AM40はあらゆる誘導兵器を迎撃せしめる有り難き代物なのであるが、
 今回は装備をしていない。ガレージにて自らの出番を心待ちにしているだろう。
 今回は所詮標的はMTであるためコア標準装備の迎撃銃で間に合うし、そもそも鈍い奴らなど
 テン・コマンドメンツの反重力発生装置:フロートを以てするなれば当たるはずもなかった。

 「敵はどんな奴だ」
 『ACだ。それも管理者部隊であることが確認されている』   
 「管理者、だと……?」
 『ああ、。だが管理者ACは、今は沈黙しているようだ。
  あらかた施設内部をぶっ壊した後、一転して死んだように沈黙を貫いている。
  機関すら停止している。故障かも知れん。
  だが放っては置けないだろう。奴らは神出鬼没で、そして文字の如く鬼のように強い。
  これは好機だ。管理者のACはその強さゆえ捕獲は困難、破壊するしかなかった。
  今回の作戦によって、敵機の解析が行われれば、これより先は楽になるかも知れん』
 「なるほど、それは好機だ。マッタクの好都合だ。だが何故だ。俺は所詮Bランクレイヴン。
  他にも良い選択があるだろうに」
 『ここが第一層だという事をお忘れか。エンジンシャフトを使っても時間がかかる。
  早急な任務だ。ここら辺には、レイヴンしか居ないしな』
 「……了解。だが弾丸の補給はどうしてくれる。
  この残弾数では、心ともない」
  
 サブ・モニタの武器ゲージは既に真っ赤に転倒している。
 この場合、敵を倒す方法はブレードか、殴るしかない。つまり勝ち目無し。
 勝ち目の無い戦に出るほど、サイプレスは馬鹿では無い。
 彼には遣ることがあるのだ。果たさねばならぬ、使命があるのだ。

 『其処のところはミラージュも分かってくれた。とにかく緊急事態だからな。来てもらわねば困る』
 「つまり、あちらさんで用意してくれていると」
 『そうだ。あちらさんで用意してくれるようだ。
  早く行け。セクションゲートは解放されている。
  お前の高速だ、輸送車に頼る方がよっぽど時間がかかるだろう。
  あとな……』
 「なんだ」
 『前々から思っていたが、お前は何故そんなランクに甘んじているのか。
  もっと、少なくともトップ5には食い込めるはずだろうに』
 「まあ、俺にも色々と都合ってもんがあるんだ。お前は気にしなくていい。
  気にするならばお前の身と、お前の家族のことにしろ」

 そうだ。理由がある。別に大したことなどない理由だが

 サイプレスはコンソールを操作し、システムを高速走行モードに移行する。
 脚部の装甲が変形し、空気を切り裂く羽を形成する。ブースタが迫り出し、プラズマが雨に濡れて叫び狂う。
 サイプレスはブーストペダルを踏んだ。瞬間、光が。そして遅れて爆音が轟く。
 土砂降りの雨がさながらモーゼの割った海のように避け広がり、轟音によって振動し、蒸発する。
 幾多の銃をはべりしテン・コマンドメンツは雨を切り裂く稲妻と成り、ただ今作戦エリアを離脱、次なる戦場へ進む!
 その姿は作られし天を駆けし鴉の煌きなり!! 

 ダイオンとの通信は途切れた。妨害電波ビンビンである。
 内側から炸裂したコンテナの破片が壁に突き刺さっていた。
 崩れ落ちた天井からの鉄骨が檻のように立ちふさがり道を塞いでいる。
 敵は、いない。電探モニタ上ではだ。もしかしたらいるかもしれない。サイプレスは注意する。
 ここは研究施設だ。ミラージュの研究施設だ。地下世界レイヤードで一番大きな支配企業だ。
 この研究所では、無人兵器を研究していたらしい。MTではなく戦闘機械のだ。
 侵入前弾の補給時に研究所職員が言っていた。もしかしたらそいつらのコントロールが奪われているかも知れないと。
 だがこの感覚、身を突き刺すような視線を幾多幾重にも感じる。奴らは俺を狙っている。厄介な敵だ。
 その名は、クモ型戦闘メカ『トライロバイト』!
 一機一機では弱いが、それを補うために何匹も束になって掛ってくる頭のいいメカだ。
 カリカリと音がする。ヘルバイザの耳フォンからそれが聞こえてくる。何重にも何層にも重なって折り重なって!
 レーダには何も映らない。しかし存在する。敵だ! 敵だ! 敵だ!
 通路を抜け大広間に出る。ただっぴろい、何もない部屋。故に危険な部屋。障害物が無ければ隠れることは出来んのだ。
 だが奴らは待ってはくれまい。むしろここに誘い込んだのではないだろうか。ここに誘い込み、喰らい尽くしてやろうと。
 もう逃げられない、しかしサイプレスは逃げない。元より逃げなどしない。闘って戦ってたたかい尽したその先に悪鬼、憎悪する魔をぶちのめせればそれでいい。
 それまで生きていればいいのだ。だから死なない。サイプレスは死なない。サイプレスはレイヴン、鴉。大鴉!
 何時か本当の空を羽ばたく時まで死ぬことは許されぬ存在である!
 サイプレスはコンソールを叩き、コードを入力する。


 《システムネットチェック終了》
 《ジェネレータ出力最大、ラジエータ気分爽快》
 《火器管制回路、セーフティ・リリーズ》
 《既に準備は整い申しあげます》
 《主{レイヴン}よ、御命を》

 サイプレスは気合いを入れて一括!

 「「「「戦闘モード、起動!!!!」」」」

 《了解:戦闘モード、起動します!!!!!!!!!!!!!!》

 テン・コマンドメンツの単眼{モノ・アイ}に明かりが灯る。
 其れは未来の道しるべなり!
 其れは正義のサーチライトなり!

 「往くぞテン・コマンドメンツ。弾丸放出! 
  虫けら共を消し炭に変えようぞ!!!」


 「じゅうさつれいゔん、テン!テン!テン・コマンドメンツ!」OPテーマ:
 『嗚呼ァ僕らのネバー・エンディング・ガレージ』
 唄:南場1111 / 作詞:須賀・亞零吐
 
いちばん:
 眠くたって僕らは
 明日に試験が控えていたって僕らは
 毎日僕らはガレージにいる
 僕らはみんな時間を共有しているのさー
 大学ぅなんてーいかないさー
 死にたい

にばん:
 死にたい 

心こめて野太く:
 アッーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 そこはお尻なの
 アッーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 *; *; *;
 *; *; *;
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 糸売





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