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母から無数の仔が解き放たれる。
仔は八方の飛び餌を探す。
その眼に見定めた餌に喰らい付き、爆ぜる。
爆煙があたりに立ち込める。食らい尽されたMTが崩れ落ちる音が響く。
煙を裂き赤いACが現れる。転がるMTの残骸を踏み潰しながら前に進む。
その装甲の表面には銃痕やレーザーによって焼かれた跡が見受けられるが、どれもが一次装甲すら貫けていないことが、その重厚さの証明している。
「コンテナ、残弾1!」
赤いAC「戒世」の乗り手のハングマンは寮機「アストライア」のバストロールに残火力の報告をする。
「何でMT掃討にそんなコンテナをバカスカ撃ちまくるんだよ・・・」
4ケタ程度の収支報告書が送られてくるのを想像し零れそうになるため息をグッと飲み込む。
ともかく赤字さえ出さなければ、そのためにはコンテナを撃たれる前に自分が敵を倒さなければならない。
レーダーに映る機影に全速力で接敵し、マシンガンで無駄弾を出すことなくキッチリ沈めていく。
(目標は片付いたな・・・そろそろ増援が来るか)

―敵増援を確認しました。AC「ゲシュペンスト」です。―

「ハングマン、残弾報告!」
「バズーカ15、コンテナ1!交戦するのか?」
まさかMT部隊の増援にACをよこすとは思いもしなかった。
『目標、確認。索敵思考から殲滅思考へ以降。戦闘―開始』
機影を確認。重量級フレームであることは確認できた。しかし装備は軽装かつ総火力が高い。
(長期戦スタイルか、うちのとは正反対だな)
自分だけなら振り切れるが相手が軽装である以上ハングマンは振り切れないだろう。
「ハングマン、2対1だがこっちは消耗している。息を合わせて叩くぞ」
応と短い返事が聞こえる。重装甲に加えて総火力に長けた兵装であるのは視認できている。なるべく短期で決着をつけたいところだ。
(と、言ったものの、マシンガンじゃ豆鉄砲だな)
相棒の総火力の無さに嘆いてマシンガンを持ったものの、今度は自らの瞬間火力の無さが露呈する。
パルス光が瞬くときにハングマンが間に入ってシールドで防ぎ、バズーカで確実に反撃していった。
数えていた限りでバズーカは9発撃っている、弾切れまでは時間の問題だ。
「ハングマン、俺が隙を作る。コンテナを直接ぶち込んでやれ」
アストライアをゲシュペンストの懐にまで躍らせる。射撃武器の死角となっている左側に潜り込むように銃弾を浴びせ続ける。
その動きに追いつこうとゲシュペンストはどんどん後ろに下がっていく。下がり続けるうちについにビルを背負ってしまった。
今だ!と一声を上げる。待っていたといわんばかりに標的の右手に飛び出した戒世から最後のコンテナが放たれる。

『背部推進器出力変更、L6・R94――実行』
飛んでくるコンテナと反対の方向にゲシュペンストの機体が飛んだ。重量級とは思えない俊敏さだった。コンテナミサイルはゲシュペンストに届くことなく分裂を開始する。
『ミサイルの飛来を確認。胸部迎撃機銃をオートからマニュアルへシフト―――実行』
飛び掛るミサイルの群れを悉く撃ち落していく。その様は人間ではありえなかった。
(強化人間か。こいつもまた、犠牲者か)
迎撃の隙をついてアストライアが距離を詰める
『―小機銃の被弾を確認。危険度・小。ターゲットを重量機へシフト。――ロック』
「俺のことを小さい存在と?」
左腕から青い光が零れ刀身を紡ぐ。アストライア【星の乙女】が月明かりを灯しゲシュペンストの胴を切り離す。
「矮小に見える星々も間近ではすべてを焼き尽くすほど燃えてるというのに。」
ジェネレーターからエネルギー光が溢れ、爆発する。
「星が輝くときは夜だ。安らかに眠れ」
手向けの言葉を投げかける。企業に抗えない人形に対するせめてもの弔い
「くさいな、実にくさい」
内心を理解しつつもハングマンは皮肉を投げかける
確かに今のはくさかったな。「分かってるよ」と頬をかきながら答えた
ミッションは終わった。残るは報酬なのだが―――傷だらけになった相方と自分の機体を見て、こらえていたため息が出る
「よくて3桁、悪くて赤字か・・・」
早速次のミッションを探さなくてはと思っている矢先にメールが舞い込む。緊急の依頼のようだ。
ACの襲撃が予想される。部隊が交戦すれば長くは持たない。全滅する前にACを撃破
「ふぅ、またAC相手か」
さっさと補給と整備を済ませて次の依頼地に向かわねば
「どれどれ、場所はっと・・」

オールド・ガル――ここで新たな戦いが彼らを待っている。




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