「レーダーに反応!敵襲です!」
管制塔から響くサイレンをかき消す勢いで、兵士達が駆け出す。

「レイヴン、目標の戦力には不明な点が多いわ。注意して」
「了解」
風を切り裂き、一機のACが飛来する。
特攻兵器によって、無残な姿となってしまった地上。
疲弊した筈の人類は、未だに争いを止めようとはしない。

目標は敵戦力の壊滅。
降り立ったACに果敢にも歩兵の銃撃が飛来し、ヘリも戦闘準備に入る。
そして、ACの右腕部に握られた三つの棒…その中心に、光が集う。

「敵襲だ!レイヴン、何をやっている!」
敵ACが到達したにもかかわらず、動こうとしないレイヴンに怒りの声を上げる兵士。
起動は完了している筈。…しかし、四脚ACのレイヴンは動く気配を見せない。

――光が、走った。

ACの右腕部から発射された破壊の光は、施設の司令部を一瞬で蒸発させる程の物だった。
破壊の衝撃の余波は、戦闘ヘリや、大勢の兵士達の命を消し去っていった。

「…作戦完了、これより―」
安堵の表情を浮かべようとしたその刹那、施設の壁を突き破り、ACが現れる。
……エネルギーがたっぷりと凝縮された砲身を、こちらに向けながら。

「右腕部、破損」
完全な不意打ち。敵ACの放ったレールガンは、右腕部の肘から下を奪った。
敵戦力を全て把握していたわけでは…無い。
主な戦力は破壊したと思い込み、油断した結果である。

間髪入れずに、敵ACから銃弾とミサイルの雨が放たれる。
残った武装だけでは、射撃戦は不利と判断。
多弾頭ミサイルを発射しつつ、真正面から接近する。

マシンガンによる牽制の効果は、あまり無いようだ。
敵ACは真正面から迫ってくる。…ならば、もう一度大筒を喰らわせてやろう。
砲身に光が集い、巨大なエネルギーの矢が放たれる。

――敵ACは確かに射程内だった。発射の瞬間までは。
ギリギリのタイミングでレールガンを回避し、そのまま側面を取る。
無論、ただで、とは言わない。的を外した代償は、ACの右腕部。

予想していなかった状況に、思わず機体を後退させる…それがいけなかった。
直線的な動きには、例えノーロックでも合わせる事が出来る。
追い討ちのように着弾する中型ロケットが、ACの頭部に深刻なダメージを与える。

青い光の刃を携えて、目前へと迫りくるAC。
四脚ACのレイヴンは、必死で操縦桿にしがみついていた。


荒廃した世界を舞台にした戦い…
人が、いつか戦いを捨てる事があるのだろうか?

「生きる」という事と、「戦う」事。
今を生きるレイヴン達にとっては、同意義なのかもしれない。

バーテックスの襲撃予告まで、残り…


誰もが、生きるために戦っている。
ARMORED CORE -LAST RAVEN-





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