机の上に広げた資料を眺める。
「やはり、可能性はあるな」
そう呟いて立ち上がろうとした瞬間、部屋のドアが開いた。

「ジノーヴィ、あのレイヴンの件です」
私のオペレータを務める女性だった。
「何か分かったのか?」
「はい。次の出撃日時が分かりました」

私は今、一人のレイヴンに目をつけている。
彼(彼女かもしれない)はレイヴン登録後、新人としては極めて速いペースで
任務を遂行し、その成功率は八割を超えている。
もしかしたら、私に匹敵する者へと成長するかもしれない。

「で、いつなんだ?」
「今日です」
「……詳細を教えてくれ」
随分といきなりな話だ。彼女の話によると、ベイロードシティに侵入した
ミラージュ部隊の排除をナービスが依頼したらしい。

「今からなら、間に合うか」
「え、今からって、どういうこと?」
よほど驚いたのだろう。口調が変わっている。

「一度、実際に戦うところを見ておく必要がある。偽の依頼を私に送信してくれ」
「トップランカーのあなたがそんなことを……もし発覚したら、大変なことになるのよ?」

しかし、これを逃せばチャンスはないような気がする。
「頼む」
「……分かりました。あなたは出撃の準備をしてください」
「ありがとう」

三十分後。
私はデュアルフェイスを駆り、ベイロードシティに侵入した。
「情報によれば、ミラージュの勢力はMT09-OWLが四機ですが……
既に一機は撃破されたようですね」
レーダーには機影が四つ。そのうち一つはあのレイヴンのACだろう。
今は二機のMTと戦っている。

「さすがに、ミラージュの新鋭機相手ではてこずるか」
そう呟き、単機で破壊活動を行っているMTに接近し、ブレードを振りかざす。
「ACがもう一機!? 何故――」
MTが崩れ落ちる。
幸い、もう二機はACと戦うのに夢中でこちらに気づいていない。
そのまましばらく見守る。苦戦しているようだが、手は出さない。

ついにACが膝をつく。しかし、あの様子なら死んではいない。
とどめを刺そうと、MTがACのコアにライフルを向ける。
「さて……そろそろだな」
接近してブレードで一閃、残る一機もライフルの連射で撃破する。
反撃する隙など、与えない。

そのまま撤退しながら、呟く。
「いったいどれほどの者になるか……期待するぞ」





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