「レイヴン、目標はこの奥です」
オペレータの声と同時に、ガオォ…ンと鈍い音を立て、地下へのゲートが開く。
オペレータの声と同時に、ガオォ…ンと鈍い音を立て、地下へのゲートが開く。
「作戦目的は、敵戦力の殲滅です。なお、作戦領域は通信不可領域となります」
どこまでも続く、まるで奈落へと通じているような縦穴。
作戦領域である施設は、通信の届かない地下深くに造られている。
悪巧みをするには、もってこいの場所だった。
どこまでも続く、まるで奈落へと通じているような縦穴。
作戦領域である施設は、通信の届かない地下深くに造られている。
悪巧みをするには、もってこいの場所だった。
「りょーかい。ワンダーレイド、作戦を開始する」
黒い二脚ACが、縦穴へと飛び込んだ。
黒い二脚ACが、縦穴へと飛び込んだ。
「…ッ」
下から襲い来る衝撃が、最深部への到達を告げる。
下から襲い来る衝撃が、最深部への到達を告げる。
――メインシステム 戦闘モード起動――
ワンダーレイドの頭部に、赤い光が灯る。
ワンダーレイドの頭部に、赤い光が灯る。
『正体不明機の侵入を確認。警戒モードに以降…』
『ワイルドグース、レッドウォッチャーの全機起動を確認。一次攻撃を開始せよ』
鳴り響くサイレンの中、辺り一面を覆い尽くすガードメカとMTが招かれざる客を迎える。
『ワイルドグース、レッドウォッチャーの全機起動を確認。一次攻撃を開始せよ』
鳴り響くサイレンの中、辺り一面を覆い尽くすガードメカとMTが招かれざる客を迎える。
「三河屋でぇーす…おおっと、こりゃまた豪勢なお出迎えだね」
数だけで見れば、圧倒的な物量の差が有った。
それを覆すのがACであり、レイヴンの役目でもあるが…
数だけで見れば、圧倒的な物量の差が有った。
それを覆すのがACであり、レイヴンの役目でもあるが…
厚い歓迎に応えるかのように、勢い良く飛び出したワンダーレイド。
大勢のMTとワンダーレイドの間に、無数の弾丸が飛び交う。
大勢のMTとワンダーレイドの間に、無数の弾丸が飛び交う。
「…先客か」
赤い重量二脚AC、戒世を駆るレイヴン、ハングマン。
彼もまた、カーライルと同じく『依頼』を受けたレイヴン。
戒世の接近を、警備システムは見逃さない。
浮遊型ガードメカ、アンブレラのラインビームが戒世を襲う。
赤い重量二脚AC、戒世を駆るレイヴン、ハングマン。
彼もまた、カーライルと同じく『依頼』を受けたレイヴン。
戒世の接近を、警備システムは見逃さない。
浮遊型ガードメカ、アンブレラのラインビームが戒世を襲う。
「邪魔だ」
雨のように降り注ぐビームを無視し、トリガーを引く。
戒世の背面から二つの『筒』が放たれ、その『筒』から無数のミサイルが発射される。
雨のように降り注ぐビームを無視し、トリガーを引く。
戒世の背面から二つの『筒』が放たれ、その『筒』から無数のミサイルが発射される。
過密状態のMT達は誘爆を繰り返し、数を減らしてゆく。
しかし、未だ圧倒的な数が残っている。
しかし、未だ圧倒的な数が残っている。
「メンドくせぇ、サクっといくぜ!」
ワンダーレイドを地上へ降ろし、グレネードランチャーの発射態勢を取る。
放たれたグレネードが、施設のゲートもろともMT達を吹き飛ばす。
ワンダーレイドを地上へ降ろし、グレネードランチャーの発射態勢を取る。
放たれたグレネードが、施設のゲートもろともMT達を吹き飛ばす。
バズーカを用いてゲートを破壊し、奥へと進む戒世。
レーダーの敵反応は、凄まじい勢いでその数を減らしている。
「…急がねばならんな」
コアの背面に設置された推進装置にエネルギーが集束し、弾かれる様にACが急加速した。
レーダーの敵反応は、凄まじい勢いでその数を減らしている。
「…急がねばならんな」
コアの背面に設置された推進装置にエネルギーが集束し、弾かれる様にACが急加速した。
『目標を見失いました。再設定を行ってください。目標を…』
グレネードの爆風から逃れた一機のMT。指揮系統を失い、まともに機能していない。
急接近するワンダーレイドに砲身を向ける前に、赤い刀身が機体を両断した。
グレネードの爆風から逃れた一機のMT。指揮系統を失い、まともに機能していない。
急接近するワンダーレイドに砲身を向ける前に、赤い刀身が機体を両断した。
――前菜は終いか…やっとメインディッシュにありつけそうだな――
――目標確認。やはりACか、排除する――
火星で起こったクーデター事件から5年。
地球は再び戦いの時を迎えていた…
地球は再び戦いの時を迎えていた…
ARMORED CORE2 ――ANOTHER AGE――