実際のところ、どっちでも正解なんじゃないか という考えがロイの考えだ
どちらの道を辿るにしても人類はその数を大きく減るだろう
では何が彼の行動を決めたかと言うと
「これが最後のお茶になるかもしれないな」
彼女のせいだろう。彼女が今いる人類を護る道を選んだのだ
「どうしたロイ?」
いや、なんでもない。ロイはパイロットスーツに着替えつつかぶりを振る
「ふふ、変な奴だな」
ティーカップを置き彼女、ウィン・D・ファンションは愛機レイテルパラッシュに歩を進める
作戦エリアはアルテリア・クラニアム。テルミドール・マクシミリアンが襲撃するならここだ。
ORCA旅団との最後の戦いになるだろう。企業からの支援も報酬も一切無い。ただウィン・Dと共にあることをロイは選んだ
どちらの道を辿るにしても人類はその数を大きく減るだろう
では何が彼の行動を決めたかと言うと
「これが最後のお茶になるかもしれないな」
彼女のせいだろう。彼女が今いる人類を護る道を選んだのだ
「どうしたロイ?」
いや、なんでもない。ロイはパイロットスーツに着替えつつかぶりを振る
「ふふ、変な奴だな」
ティーカップを置き彼女、ウィン・D・ファンションは愛機レイテルパラッシュに歩を進める
作戦エリアはアルテリア・クラニアム。テルミドール・マクシミリアンが襲撃するならここだ。
ORCA旅団との最後の戦いになるだろう。企業からの支援も報酬も一切無い。ただウィン・Dと共にあることをロイは選んだ
―お前達・・・やはり腐っては生きられんか―
テルミドールは知っていた。目の前に立ちはだかる二人のリンクスが何故いるのか
老人達同様腐って生きていくことを拒否し、今を生きる人を護る為に自ら死地に赴く。
「お客さんだぜ、ウィン・D。・・・予想通りのな」
「貴様も人類のためには人の死を厭わないか、ならば死を実戦してみせろ!」
2人の「独立」傭兵がテルミドールの機体との距離を詰める。
―・・・笑止―
その間に入り込むようにもう1機のネクストが現れ、ブレードを一閃する。
ブレードはレイテルパラッシュのギリギリを掠める。それだけで機体を包むコジマ粒子、プライマルアーマーが霧散する
「高機動力に高出力ブレードか・・・ロイ、こいつは私が引き受ける。テルミドールは任せたぞ」
了解っと見える筈のないウィンクを送って機体を加速させる
―・・・阻止―
マイブリスを追おうとする乱入者、真改のスピリットムーンの行く手を阻むように双発レーザーが撃ち放たれる
「お前の相手は私だ」
レーザーライフルとブレードに余剰出力を回しつつウィン・Dがスピリットムーンと対峙する
―・・・排除―
2機は消えるような速さで切り結んだ
テルミドールは知っていた。目の前に立ちはだかる二人のリンクスが何故いるのか
老人達同様腐って生きていくことを拒否し、今を生きる人を護る為に自ら死地に赴く。
「お客さんだぜ、ウィン・D。・・・予想通りのな」
「貴様も人類のためには人の死を厭わないか、ならば死を実戦してみせろ!」
2人の「独立」傭兵がテルミドールの機体との距離を詰める。
―・・・笑止―
その間に入り込むようにもう1機のネクストが現れ、ブレードを一閃する。
ブレードはレイテルパラッシュのギリギリを掠める。それだけで機体を包むコジマ粒子、プライマルアーマーが霧散する
「高機動力に高出力ブレードか・・・ロイ、こいつは私が引き受ける。テルミドールは任せたぞ」
了解っと見える筈のないウィンクを送って機体を加速させる
―・・・阻止―
マイブリスを追おうとする乱入者、真改のスピリットムーンの行く手を阻むように双発レーザーが撃ち放たれる
「お前の相手は私だ」
レーザーライフルとブレードに余剰出力を回しつつウィン・Dがスピリットムーンと対峙する
―・・・排除―
2機は消えるような速さで切り結んだ
―貴様、ウィン・Dについて回る小物か―
レーザーバズーカの轟音を響かせながら、逆間接特有の空中機動でテルミドールのアンサングはマイブリスを翻弄する
「おいおい、しっかり操縦しろよ、コケちまう、っぜ!」
一瞬だけ視界に入ったアンサングにVTFミサイルを発射する
近接信管のミサイルは回避行動を取ろうと横をすり抜けるアンサングを感知し爆発する
―・・チッ―
突撃ライフルで弾幕を張り距離を取ろうとするアンサングにロイは構わず距離を詰めてガトリングで応戦する。
―お前たちの惰弱な発想が人類を壊死させるのだと、何故気づかないのだ?―
互いのプライマルアーマーを削りながら異なる思考がぶつかりあう
問いかけられたロイはほんの僅かに考えて、ニィッと笑い答える
「悪いな、美人の涙が最優先だ」
―なるほど、まぁありじゃないか。貴様―
プラズマ光が銃弾をつき抜け、薄くなったプライマルアーマーを貫通し、着弾した
レーザーバズーカの轟音を響かせながら、逆間接特有の空中機動でテルミドールのアンサングはマイブリスを翻弄する
「おいおい、しっかり操縦しろよ、コケちまう、っぜ!」
一瞬だけ視界に入ったアンサングにVTFミサイルを発射する
近接信管のミサイルは回避行動を取ろうと横をすり抜けるアンサングを感知し爆発する
―・・チッ―
突撃ライフルで弾幕を張り距離を取ろうとするアンサングにロイは構わず距離を詰めてガトリングで応戦する。
―お前たちの惰弱な発想が人類を壊死させるのだと、何故気づかないのだ?―
互いのプライマルアーマーを削りながら異なる思考がぶつかりあう
問いかけられたロイはほんの僅かに考えて、ニィッと笑い答える
「悪いな、美人の涙が最優先だ」
―なるほど、まぁありじゃないか。貴様―
プラズマ光が銃弾をつき抜け、薄くなったプライマルアーマーを貫通し、着弾した
あっちでの決着はついたようだ
こっちに来られる前に決着はつけて置きたいな
「レイレナードの亡霊が、消えろッ」
レーザーライフルの最後の弾を使いきりパージ、双発レーザー砲も重いのでパージ、機動力で勝負する
音速をとうに超えたネクスト同士の戦いは互いに大きくダメージを与えていた
―・・・終止/殉ずるがいい・・・」
負荷に耐え切れずレイテルパラッシュの腕部が火花を吹く
「己の答えに・・」
スピリットムーンは崩れ落ちた。ウィン・Dの勝利である
こっちに来られる前に決着はつけて置きたいな
「レイレナードの亡霊が、消えろッ」
レーザーライフルの最後の弾を使いきりパージ、双発レーザー砲も重いのでパージ、機動力で勝負する
音速をとうに超えたネクスト同士の戦いは互いに大きくダメージを与えていた
―・・・終止/殉ずるがいい・・・」
負荷に耐え切れずレイテルパラッシュの腕部が火花を吹く
「己の答えに・・」
スピリットムーンは崩れ落ちた。ウィン・Dの勝利である
至近距離でのプラズマの被弾
勝負は決まってしまった
―覚えておこう、お前の答えも―
機体が崩れ落ちる、操縦桿をいくら動かしても反応がない
もうじき機体は爆散するだろう
―最期に敗れる、そんな運命か―
「じゃあな・・・酔っ払い」
事実上ORCA旅団の壊滅である
人々は護られ、人類は壊死していく。そんな未来が待っている
勝負は決まってしまった
―覚えておこう、お前の答えも―
機体が崩れ落ちる、操縦桿をいくら動かしても反応がない
もうじき機体は爆散するだろう
―最期に敗れる、そんな運命か―
「じゃあな・・・酔っ払い」
事実上ORCA旅団の壊滅である
人々は護られ、人類は壊死していく。そんな未来が待っている
「だからさ、な?待ってくれよ?」
不機嫌にツカツカ歩いていくウィン・Dの後ろを買い物袋を大量に引っさげたロイが申し訳なさそうにオロオロしている
「な、ほら人が歩いてると目が行くだろ?決して女の子だからってワケじゃなくてさー」
クルリとウィン・Dが腰に手を当てて振り返る
「全く、貴方のことは一時期頼りになると思ったけど」
存外頼りないわね、とズバッと言われてロイは頭を垂れて落ち込んだ
そんな様子を見てウィン・Dはクスクス笑い
「・・・ま、そんなトコも好きなんだけどな」
と小さく言った
「え?今、今今今、何て?」
「なんでもない。さ、次の店に行くぞ」
「なぁ、ウィン・D 今なんてーー」
なんであんなこと言ったんだろうか、赤面する顔を見られないように足早にウィン・Dは歩いていく
そんな平和な時間、二人が命がけで護ったマイブリス(至福の時)
不機嫌にツカツカ歩いていくウィン・Dの後ろを買い物袋を大量に引っさげたロイが申し訳なさそうにオロオロしている
「な、ほら人が歩いてると目が行くだろ?決して女の子だからってワケじゃなくてさー」
クルリとウィン・Dが腰に手を当てて振り返る
「全く、貴方のことは一時期頼りになると思ったけど」
存外頼りないわね、とズバッと言われてロイは頭を垂れて落ち込んだ
そんな様子を見てウィン・Dはクスクス笑い
「・・・ま、そんなトコも好きなんだけどな」
と小さく言った
「え?今、今今今、何て?」
「なんでもない。さ、次の店に行くぞ」
「なぁ、ウィン・D 今なんてーー」
なんであんなこと言ったんだろうか、赤面する顔を見られないように足早にウィン・Dは歩いていく
そんな平和な時間、二人が命がけで護ったマイブリス(至福の時)