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「ハンドレール搭載リンゴvsNo1111」(2008/08/12 (火) 01:07:41) の最新版変更点
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彼女が担当するレイヴン、アップルボーイの機嫌が最近良くない
同期のレイヴンが企業を相手取って戦っているのに自分は未だに中堅に入るか入らないかの位置にいる。
そんな状況に苛立ちを覚えているのだ
「レイヴン、新しい依頼です。ミラージュの兵器開発部からですね」
機嫌を伺いながら声をかける
「ん、ああ。概要を聞かせて下さい」
今日はそれほど機嫌が悪くないようだ。ミッションの概要を説明する
依頼主:ミラージュ
報酬:70000C AC用パーツ
ミッションの説明をします。今回のミッションは当社の新型右腕武器のテストをしてもらうことです。
ジェネレーターからのエネルギー供給により実弾を加速、射出するレールガンの試作品です。
今回のテストにあたって、とあるレイヴンと戦ってもらいたいのです。
今回の試作品はミッション終了後自由に使っていただいて構いません。それではよろしくお願いします
「・・・よし、報酬もいいですね。受けましょう」
アップルボーイは支度をすぐに始める。一方の彼女はAC戦ということに不安を覚えるも言えずにいた。
得体の知れない試作品を装備してAC、しかもどんな相手かも分からないというのに。
そんな彼女の心配を他所に試作品のテストに相応しいと選ばれた、そう喜びを見せるアップルボーイ
「・・大丈夫かしら」
作戦領域はミラージュの物資保管所だった。到着するとミラージュの警備MTとACが戦闘しているのが見えたが、もはや時間の問題だろう。
―戦闘システム起動―
「敵ACワンカウントを確認。機動力に劣りますが火力は高いようです。・・・ランク11!?」
アップルボーイよりも遥かに上のランクの敵AC、不意打ちを取れる状況ではあるが勝てるかどうか不安になる。
「ロックされる前に、死角からミサイル攻撃を仕掛けます。」
ワンカウントのいる地点にミサイルが降り注ぐ。爆風が粉塵を巻き上げワンカウントの姿を隠す
「敵熱源、生きています。注意してください」
彼女の忠告が終わるのを待っていた様に、粉塵を切り裂き銃弾が飛来する。
アップルボーイの機体、エスペランザの装甲を掠め塗装が剥がれるが、直撃は避けたようだ
―丁度いい、貴様で11機目だ。貴様を倒してミッション終了と行こうじゃないか―
散発的、というよりは1発ずつ飛来する攻撃を丁寧に回避しながら右腕にエネルギーを回す
「ヘッ、思ったよりエネルギーを食いますね」
そしてトリガーを引きエネルギーバイパスから一気に武器にエネルギーを送る
銃身からエネルギーを消費して実弾が加速
「しない・・?」
銃身は青い光を蓄えているが、弾は出なかった。そうしている間にワンカウントはロックサイトから外れる
「なんですかコr・・・うわっ」
時間を置いて銃身内で加速された実弾が撃ち出され、先ほどまでワンカウントがいた地点に着弾、爆発を起こした。
「危ない避けて!」
なんて粗悪品を・・と毒づいてるアップルボーイを彼女の悲鳴混じりの警告が現実に引き戻す。
飛来した銃弾はエスペランザを大きく揺らす。彼女の警告でコアへの直撃は避けたが左腕を持っていかれた。
―まずは1発目だ、あと10発叩き込む。それでもダメなら110発だ―
淡々と語る言葉に彼女はアップルボーイに撤退を提案する
しかしアップルボーイは拒否しシステムは戦闘モードを維持している
「ここで帰ったら、君への給料を払えないで・・しょう!」
垂直に発射されたミサイルは高く上りワンカウント目掛けて向きを変える
迎え撃つワンカウントは1発ずつ丁寧に撃ち落していき、ミサイルの最後の1発まで迎撃する。
「いいの・・、給料よりも私は貴方が・・・!」
半ば涙交じりに訴えるがアップルボーイは一方的に通信を遮断してしまう。
「ミサイルはダメ、右腕兵装もコレだし、左腕はないしなぁ・・」
再び開始されるワンカウントの攻撃も段々と精度を増して行き掠り始めてくる
ついにはエクステンションに被弾し連装ミサイルに誘爆する。
爆発で崩れる体勢をなんとか支えながらオーバードブーストで距離を取る
―逃げるとは関心しないな。あと9発当てるんだ、さぁ待つんだ―
追いかけてくるワンカウントを確認したアップルボーイはエスペランザを急旋回させる
旋回完了と同時にレールガンをワンカウントに向ける
―貴様の武器はチャージ時間がある、そんなものが当たるワケがないだろう!―
「そんな・・どうして」
彼女は目をこすりながらヘッドセットを置く
いつもこうだ。危険となって忠告すると一方的に通信を切ってしまう
今度ばかりは相手が悪すぎる。
彼女は万が一の自体でもすぐに救護活動が出来るように救急道具をバッグ一杯に詰め込んで輸送機を出させることにした。
「そんな、出来ません」
「関係ありません。キーは私が持っています」
あ、いつの間に と驚くガレージスタッフを押しのけて輸送機に乗り込む。早く行かなければ
ワンカウントは擱坐した左腕を強制パージする
―最初のチャージはブラフだったのか―
「そんなまどろっこしいことはしませんよ」
既にチャージは完了していた。後は発射のタイミングでロックをしただけだった
―まぁいい1発被弾だ。丁度いい数字じゃないか。二度目はないがな―
再び戦闘を継続しようとブースト加速するワンカウントに異変が起きる
―チャージングだと?まさか、オーバーヒートだと―
ブースターの火は消え地面に這い蹲る鉄塊に青く光る銃口が向けられる
―・・・チッ・・・ついてねぇ・・・―
輸送機が到着した時には大破したACがすぐに見えた
彼女は息を飲んだ。がしかし、それが彼でないことにすぐ気づきホッとする
ボロボロになったが以前と変わらず力強く地面に立つエスペランザに彼女は駆け寄る
降りてきたリンゴ少年に抱きつき再び泣き出した
彼はオロオロしながらも笑顔で頭を撫でてやる
「まったく、俺も1人の女ってのが欲しいもんだねぇ。まあ11人が理想ではあるんだが」
残骸から這い出してきたナンバー1111はタバコに火をつけてボヤく
「さーて、どうすっかね」
紫煙をくゆらせ残りのタバコの本数を見て12本なのに気づき、とりあえず2本同時に吸う事にした。
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