その戦いの目撃者はかく語りき――

―― あれは神様と女神様の夫婦喧嘩だったべさ、と ――


決して歴史に残ることのない、神話に記された戦いに匹敵する規模の
とある一夜の総力殲滅雷撃釣り合戦。

現世に降臨した偉大なる王様と、遠いどこかの空で無骨な箒を手に飛ぶ魔法少女。
田舎の団地裏にひっそりと立った釣堀場にて彼と彼女はまるで磁石で引き寄せあったかのように出会い
互いに一歩も引かず譲らず、真っ向からぶつかりあい、貪欲に貪るように戦った。
打ち鳴らされる神話の道具と不思議な魔法の鬩ぎ合いの末に――全ての戦場は二人によって瞬く間に制覇された。

数少ない目撃者は幸せだったのかも知れない――

この世に人知の及ばぬ「怪異」は数あれど
これほどまでに人の胸を打つ、美しく楽しい不思議は滅多にお目にかかれないだろうから。

リリカル、マジカル――
この戦いを繰り広げた美しき女魔導士は結局、名前も明かさずに去っていった。
だが目撃者の間からは尊敬と畏敬の念を込めて、フィッシング・メイデン――
「魚に愛された乙女」と呼ばれ長く語り継がれていく事になったとかならなかったとか。


―― ちなみに舞台となった戦場は既に無い ――

地域住民に長く愛された憩いの場は、某オーナーの「暫くは満たされた」という一言で出資が打ち切られ
瞬く間に全店閉店となったらしい。
そんな物悲しい廃墟となった建物には、夜な夜なすすり泣く化けネコの声が木霊するのみで――
その正面に仰々しく貼られた張り紙。出禁になった女客二人。

修羅の光をその眼に点し、一心不乱に銀の鱗を刎ね上げている白い法衣の女性と
下着一丁のあられもない姿で猫モドキをムチでしばき倒す金髪女王。

その顔写真によってかの聖戦の残滓を残すのみなのであった―――


――――――

……………

「…………と、まあ。」

そんな魔法少女(20歳)二人のハッスルした姿がでかでかと載ったチラシ。
それを目の前でヒラヒラ弄びながら―――

「色々と秀逸なシナリオだと思うよ。特に魚に愛された乙女のくだり……
 なのは。キミは局の教導官を引退したら魚屋の看板娘に転職するといい。」

机に座を構えた若い男が聊か震えた声で言葉を続ける。

「まあ、こちらとしては、その残滓とやらの一欠まで
 処理するのにかかった手間をこそ表彰して貰いたいんだけどね。
 まあ、それはそうと二人とも羽を伸ばしてきたようで何よりだ。お疲れ様。」

「「………」」

表面上は静かな労いの言葉にも写るだろう。
だがその奥に隠された剣山のような鋭い言葉じり。
冷酷な皮肉という名の剣が場にグサリグサリと突き立っていく。

男の対面には直立不動で並んで立つ二人の女性局員がいた。
気をつけの姿勢を全く崩さぬ姿勢は凛としたものなれど――
彼女たちには全身にかいた冷や汗を拭う手拭いすら持つ事を許されず
また赤面の極みに達した顔を下を向いて隠すより他の術を持たなかった。

二人の美貌の女魔道士――
彼女達は他ならぬ、男がちらつかせる広告のトップを飾ったお二方に相違なく
名前を高町なのはとフェイトテスタロッサハラオウンといった。
局にその名を知らぬ者はいないほどのトップクラスの魔導士二人。
その両者が節目で黙して男の次の言葉を待っている。神妙に、それはもう神妙に。

ここは星々の海原に巨大な船影を称える時空管理局・第28艦隊。
闇を塗り替えるように航行する大船団の旗艦の一室。
男はその船団を新たに任されている若き艦長―――
当艦隊のリーダーを勤めるクロノハラオウンその人である。
艦長と言っても二人と年はそう大差ない。
特徴的とは言えない顔つきだが、整った容姿は十分に美男と呼べるものであり
優しさと厳しさ、威厳と柔らかさを同時に持ち合わせたような
精悍な雰囲気は相応の経験を積んだもののそれであり――
英雄ハラオウン家・直径の男児たる資質を十二分に受け継いでいた。
そして男の両脇にはこの二人の休暇をプロデュースした仲間達の代表として
総合SSランク魔道士・夜天の書継承者、八神はやてと
その固有戦力である同じくSランクの資格を持つ古代ベルカの騎士――シグナムが付く。

「……………」

「テ、テスタロッサ……」

だが両者ともそのチラシを――紙面に移る同僚のあられのない姿を見て二の句を繋げない。
粛々という言葉が似合う戦友のまさかの痴態に呆然とする女騎士と
奇妙に歪んだ顔を平静に保つのに必死で、横目に見ても爆笑したいのを堪えているとしか思えない
元・奇跡の部隊の部隊長。

「「す、すいませんでした…」」

そんな三人の視線に耐えかねたのか。
直立のままに頭を下げ、消え入りそうな声で謝罪を申すなのはとフェイト。
白と茶色の制服が対照的な両者は、それぞれ教導官と執務官という職に付いている。
いずれも局内で屈指のエリート集団と言われる品行方正・優秀な魔道士の集まりだ。
その中でも特に有名な、若手有望株の美貌のコンビはもはや局内で知らぬものはいない。
さて――そんな二人が今、苦渋に満ちた表情に染まっているのは何かの幻覚であろうか?
これは本当に珍しい光景どころの騒ぎではない。

「管理外世界だったのがせめてもの救いだった。
 他の局員の耳に入る事がなかったのは幸運というしか無い。」

淡々と言う男。彼をして二人とは浅からぬ付き合いだ。
見積もり10年来の間柄である。
彼女らが幼少の頃より、妹のような感覚で見守ってきた事もある。
故にだからこそ公私混同は出来ない。
厳しい口調で、引き続き沙汰を述べるクロノ艦長である。

「映画撮影。アトラクション。そう言い張るにはどう考えても無理のある惨状だった。
 局の覚えめでたい教導官と執務官が揃いも揃ってあり得ない不祥事だぞ……? 分かっているのか?」

「「返す言葉もありません…」」

「BJを換装してくれたのが不幸中の幸いだったな……現地の人にはアレ、どう見てもコスプレ衣装だそうだし。
 昼間から素であんな格好をする奴は映画の俳優かアトラクションのスタッフ。
 それか特殊な趣向の持ち主と相場が決まっているらしい。
 そんな言い訳の取っ掛かりが見つかったのは奇跡だった。」

眉間に皺を寄せて、ザクリザクリと二人の胸を抉るクロノ。
対面の二人は赤くなったり蒼くなったりで大忙しである。
恥ずかしくて死んでしまいたいとはきっとこういう時に使う言葉だ。
終いにはシュンと肩を落として小さくなっていく両魔導士。

(クロノくん……今日は本当にキツイ…)

(本気で怒らせちゃったからね……これくらいは当然だよ)

小学校の時ですら先生からの叱咤などほとんど貰った事の彼女らが
いつにない小言の嵐を受け続け、一切の反論をしないでいる。
例え何と遭遇し、どんな事情があったにせよだ。
管理局の秘匿性を犯したという事の重大性には何ら関係が無い。

「現地の従業員の協力もあって何とか最悪の事態だけは回避したが……
 まったくここまでの不祥事は久しぶりに見た。
 普段、仕事で目覚しい成果をあげているからといっても、やって良い事と悪い事があるぞ…」

「「そ、そんなつもりじゃ…」」

(ギロリ)

「「………」」

いつになく厳しい、尊敬する先輩魔道士の怒り心頭の顔を前に
エースオブエースも一流の執務官もたじたじだ。
正味小一時間にも渡る説教タイムの後――大きなため息と共に肩をすくめるクロノ。

「まったく気をつけてくれ。キミらに限ってもう二度と無いと思うけれど……
 これほどの事態、次は流石にお咎め無しとはいかないぞ?」

「え?」

数ヶ月の謹慎では済まない。最悪、査問にかけられるとさえ覚悟していただけに
彼のこの言葉に意外の念を隠せないなのはとフェイト。

「あ、あの……クロノ…それって」

「幸い、上の方には全く漏れていない。
 なので今回はこちらで揉み消したよ。」

「そ、そんな……クロノ君!?」

難色を示す両魔導士である。
当然だ。自分達は子供ではない。
既に一人前の魔導士として立っているにも関わらず、よりによって周囲にこれだけの迷惑をかけてしまい
あまつさえ犯した罪を身内に尻拭いをさせる―――潔癖な二人をしてそんなのは言語道断だ。
己が行いを恥じ、それを償わずに知らぬ顔で明日から職務に従事出来るほど二人は厚顔無恥ではない。

「勘違いして貰っては困るな。公私混同してるわけじゃない。
 知っての通り、局内は常時人手不足で火の車………
 優秀なSランク魔導士を二人も遊ばせておくほどの余裕はないんだ。」

対するクロノはピシャっと一言で二人の迷いや戸惑いを切って捨てる。
この辺は勝手知ったる何とやら。流石の一言に尽きるだろう。
責任感の強い二人はこう言えば頷かざるを得ないと初めから読んでいるのだから。
そしてこれは内緒だったが―――実は彼もまた、この計画を裏で援助したスタッフの一人なのだ。
そのリフレッシュ休暇でのよもやの事態が原因で二人に稼動停止されるのは本気で困る。

「心配せずとも埋め合わせはして貰う。反省は言葉でなく行動で示してもらおう。
 なのはには処理して貰いたい書類がたんまりあるし……」

「艦長。あとは私が」

「ああ……頼む」

そう言ってずいっと前に出るのは、先ほどまで袖で控えていた烈火の将シグナムだった。

「さて……」

爛々と炎のように輝く瞳は誰でもない――
戦友フェイトテスタロッサハラオウンにのみ向けられている。
普段はほとんど笑わない騎士のにんまりと口元を歪めた表情は――とにかく恐い、恐すぎる!

「テスタロッサ。お前がこれほど刺激に飢えているとは思わなかった……
 友として気づいてやれなかった私の不徳だ。許せ。
 ………ところで約束は覚えているな?」

「は……はい、」

「丁度良い。鞭の効果的な使い方を教えてやろう。
 何、蛇腹剣は鞭術の応用……今のお前よりはよほど使えるつもりだ。
 今夜から一週間、とことん付き合ってもらうぞ。」

「お、お手柔らかに……」

「柔らかいわけがなかろう。ふざけるなバカ。
 気を抜くと命の保証はせんからそのつもりでいろよ?」

言うが早いかフェイトの首根っこをむんずと掴み
そのまま鍛錬室へと引き摺っていく美丈夫の剣士。

「はうう……な、なのはぁ~」

フェイトの本当の地獄はこれからだ。
シグナム初め、彼女子飼いの航空隊騎士が手薬煉引いて待っている中へ
子牛のようにズーリズリと連れられていく金髪の魔道士。涙声でなのはを呼ぶも―――
事ここに至ってシグナムやクロノを相手に、あの釣り場の奮闘の再現をするわけにもいかない。
流石のエースオブエースもお手上げである。

「フェイトちゃん……あとでマムシドリンク持っていくから…」

ここは二人して絞り粕になるまで
埋め合わせとやらに奔走するしかないだろう。合掌。

「じゃあ高町なのは空尉。キミもすぐにでも取り掛かってくれ。
 今後の予定を含めた書類はキミの部屋にあるから。」

「分かった……本当に迷惑かけちゃって、ごめん。」

真摯な瞳でもう一度――深々と頭を下げる教導官である

「……私がいけなかった。
 どんな理由があるにせよ羽目を外したのは私だ……
 何でもするよ。皆が許してくれるのなら」

「ん……」

こう言われてはクロノにこれ以上の追求など出来るはずも無い。
何だかんだ言っても妹分二人にはとことん弱いのだ。彼は。
フウ、と今日何回目かのため息を再びついた後―――

「なのは」

最後にかけられた声は上官ではなく、一人の先輩としての温かい声色であった。

「楽しかったかい?」

そんな他愛の無い質問をかけたのも彼女を一目見て分かったから――
疲れたようでいて、どこか憑き物の落ちたような高町なのはの表情。
紆余曲折あったこのリフレッシュ休暇もどうやら酷いオチばかりではなかった、という事だ。

「……うん」

彼女の瞳には、静かながらも強い意志が灯り
旅行前のどこか迷走していたような濁った光も既に無い。
即ち、いつもの彼女。 エースオブエース――高町なのはだ。

「ありがとう……みんな。
 また明日から飛べる……頑張れるよ。」

そう言い残して彼女は部屋を後にする。
短い言葉にはこれ以上ないほどの感謝が篭められた。
この言葉が聞けただけでも――休暇をプロデュースした者にとって感無量な事はない。
厳しい表情を崩さなかったクロノの破顔と、はやての苦笑が―――
職務に戻って行くなのはの背中を温かく見つめていたのだった。


――――――

簡易ながら二人の喚問は終わり――――

数ヶ月の減給&山のような埋め合わせの数々という形を以って
今回の騒動は晴れてお開きとなった。

「事後処理はこれで大方済んだ訳か……
 ところであの二人は釣りの後、どうしたんだ?」

「なのはちゃんの実家の翠屋で里帰り&家族団らんのパーティをやったらしいです。
 なのはちゃんもフェイトちゃんもそこで消耗した英気を十二分に回復出来たようで……」 

「そうか……家族は偉大だな。結局、人間いつも通りが一番ってわけか。
 ともあれ、はやてが近くにいてくれて助かったよ…良いフォローだった。」

「いやいや私は何もしてへんよ。
 クロノ艦長のアドリブ能力あっての見事な着艦。勉強になります。」

「母さんにも協力してもらったからね。
 しかし久しぶりに胃が痛くなったのは事実だが…」

何せ羽目を外すという言葉からもっとも縁遠い二人なのだ。
こんな事件を起こすなど誰が予想できようか?
知人ならば耳を疑った後、ここ笑うトコ?と疑問に思ってしまうだろう。

「ふふ……本当にお疲れ様でした。
 でも私はあんな姿のなのはちゃんやフェイトちゃんが見れただけでも眼福や。
 正直、さっきまで込み上げてくる笑いの渦で窒息するかと、ぷ、くく……」

「まあこの胃痛も心地よい痛みではある。あれだけ怒っておいて何だが……
 彼女達は今まで全くこちらに手を焼かせてはくれなかったからね。
 先輩としては寂しい限りさ。」

「はぁ…複雑ですねぇ。」

言葉通り、なのはとフェイトは局入りから本当に手の掛からない二人であった。
先輩兼兄貴分のクロノとしては少し寂しい面も感じていただけに
本日、叱り付ける言葉にもつい力が篭ってしまった。
それは半面に滲み出る嬉しさ故の事だろうか――
たまには後輩の不始末に奔走するのもいい。
これは可愛い部下を持った上司にしか分からない感情であろう。

「それはそうとキミの方も大変だったらしいが…」

そう。彼女らの休日中に同惑星――地球での曰くつきの地に赴いた八神はやて。
聞いた話によると会談・交渉はかなりの難航を極めたとか。

「いやいや、おかげ様で何とか上手く纏まりました。
 実際には精根尽き果てるまで徹夜で麻雀してただけなんで……
 その後、こちらも管理者の娘さんと二人で三日三晩の杯や♪
 あの子、遠野秋葉ちゃんっていうんやけど……なかなか苦労人でなー。」

腕を組んでしみじみと話し出す八神はやて。
口調が半トーン軽くなったところを見ると何かのスイッチが入っちゃったらしい。

「かわいいなぁ秋葉ちゃん。リアルツンデレやで♪ 初めてみましたよ。
 おっぱいの事で頭を抱えてる姿があまりにもプリティで思わず私自ら育ててやろうかと……」

「ど、どうする気だ…」

「そりゃもちろん! バインドで縛り付けてこう脇の下から抱え上げるように……」

「ぅおいっ!!」

「ひゃいっ!? い、いやだなぁ…!
 冗談ですよ冗談。そんな青筋立てんでも…」

耳まで真っ赤になって窘める純情ロマンティカ・CURONO・KUN。
朴念仁には少々、刺激が強すぎる内容である。
しかし何かを掌握するように両手をわきわきさせるセクハラタヌキの口調は
相変わらず冗談にまったく聞こえないから困りものだ。

「いくら私がSSSランクのおっぱいソムリエでも一般人にバインドなんてせえへんです。
 あ、それはそうと何でも秋葉ちゃん、タチの悪い恋ガタキを亡き者にしたいんだとか…
 コレで手を打たないか?って私に交渉を頼んで来たんですがどうしましょう?」

飲みかけのコーヒーをブーー!と机に吹き出すクロノ。
ひーふーみーと指を立てながら独特のイントネーションで綴る関西弁はある意味最強だった。

「どうって……バ、バカ言え! そんな事出来るわけがないだろう!」

「それがいずれも管理局が出張るに相応しいバケモノさんらしいですよー?
 片や惑星最強のアルティミットワン、真祖の吸血鬼。
 片やフルメタルジャケットの不死身のシスター兼ターミネーター。
 そこに路地裏同盟を名乗るホームレスが想い人を拉致しようと狙っているらしくて……
 いや、聞いてるだけで冗談みたいな連中なんですけど、そんなもんとタメ張る秋葉ちゃんも大概や♪ 
 うちの部隊に欲しいなぁ、あのコ♪」

からからと笑う本局特別捜査官・八神はやて陸尉。
かつて闇の書に蝕まれていた薄幸の車椅子少女の成れの果て――
もとい、元気になった姿がこれである。
月日は人間をこうまで変えるのか……いや逞しく育ってくれて何よりだ。全く本当にそう思う。

「あ、ちなみに秋葉ちゃんの好きな男の子っちゅうのが他ならぬ、彼女のお兄さんなんやけどな。
 クロノ君。もしフェイトちゃんから告白されるとしたらどんな言葉なら堕ちるん?」

「僕は既婚者だっっ!!!」

付いていけないクロノ艦長。

(自分の頭が固すぎるのか……!?)

全開のGirlsトークに目を回す二児の父。
絶え間なく張られる狸女の弾幕から逃れるように話題を無理やり逸らす。

「そういえばッ!! ゲンヤ総指令はどうしたんだっ!?
 確か一緒だったハズだろう!?」

「あ、お師匠ですか?  ………………うーん
 それが秋葉ちゃんのラス親で私が大ミンカン決めた瞬間、泡吹いて引っくり返ってしもうた。
 相当、お体の調子が悪かったんやろね。言ってくれればよかったのに…」

ああ、そうか―――――

(この胃痛をあの人も味わったわけか……
 ナカジマ司令お疲れ様です…)

心の中で老兵の先輩にも合掌するクロノ。

「………キミも、大概楽しんできたようだな。」

「………はいっ! 麻雀って楽しいよねっ!」」

辛うじてそう返すクロノに満面の笑みで答えるはやて。

―――これからは女性の時代だ

なのは、フェイトに続き、この彼女を見やりつつ
そんな事をしみじみと実感する、額に手をやって唸るクロノ艦長。

取りあえず、彼にも合掌を―――

此度の祭を裏方で支えた者達の舞台裏
彼ら彼女らの他愛の無いやり取りもまた――

こうして大騒ぎのうちに幕を閉じていくのだった。

  目次  

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最終更新:2010年11月29日 17:11