94 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/05(金) 02:10:36 ID:sXsRge3Z
んじゃ投下させてもらいます

「・・・・・・」
少女は困惑していた。
「・・・・・・」
同じく少女の目の前にいる男も困惑していたと共に落胆していた。
(召喚者はチビの嬢ちゃんかよ…)
落胆している男性はランサー、アイルランドの大英雄のクー・フーリン、
第五次聖杯戦争の途中で脱落した男は何の因果か聖杯を介さずに再び現世に舞い戻った、
しかし舞い戻った世界というのは「地球」ではなかった。そして落胆した理由は目の前のそう自分を召喚した主だった、
ランサーが望むマスターとは強く、そして気丈であり美人であるという物であり、目の前の少女とはその理想とは途轍もなく離れていた。
(まぁ、見た目はそんなに悪くはないし…10年も経てばいい女になるかもな…)
無論それは自分が生きていればとの言葉が出てくるが、聖杯の力ない自分がそんな長生き出来るとは到底思えない、長い沈黙のうち少女は問う。

「貴方は誰ですか?」
それは何かに怯える小動物のように、それは暴力をふるう親に怯える子供のように、
たどたどしく震えるようなか弱い声でランサーに問う。
「あ~、その前に一つ聞いて言いか?ここは地球か?」
ランサーの問いに少女はただ「聞いた事がない」と首を横に振る。
(異世界に召喚されちまったか…)
そして自分を怯えた表情で見つめる少女にランサーは自分に問われた問いを返す。
「俺はランサーのサーヴァントつまりは使い魔というもんかな?…どんな理由か知らないのだが、
 嬢ちゃんに召喚されたんだなこれが」
そしてどうすればいいのか少女は右往左往する。
「まぁそんな訳で、暫くよろしくな嬢ちゃん」
ポンと笑顔で少女の頭を撫でるランサー、そしてランサーは問う。

「ところで、嬢ちゃんには家族がいるのか?」
少女は首を横に振る、そして自分は村から追い出されたと言う。理由は…少女の被っていたフードからひょっこり首を出す爬虫類と思われる顔、一瞬ランサーの顔が強張る。
(竜だと…そうかなら納得出来るな、おおまか強い力を恐れた、もしくは竜が暴れ出して村を焼いてしまって村人達に追い出されたか…そんなもんか)
そしてランサーは感じる、少女が強い魔力を持っている事を、少女は問う。
「ランサーさんは私をどうしたいのですか?」
その問いにランサーは思わず困惑してしまう。どうしたいって、サーヴァントの行動を決めるのはほとんどマスター、
つまり自分を召喚した少女に他ならない。(まぁ某金ぴかと言う例外もいるけど)
「まぁ、命ある限り嬢ちゃんを守り共に有り続ける…そんな感じかな」
其の答えに突然少女は泣き出した、其の行動にランサーはビックリする。
「私…村を追い出されて…ずっと…ずっと…一人ぼっちだったんです…フリードもいてくれたけど…ずっと孤独で…寂しくて…」
「ああ、分かった、分かったから泣くなって」
ランサーは少女の頭をワシャワシャと撫でる。
「嬢ちゃん、名前教えてくれないか?」
少女は頷き自分の名前を言う。

「キャロ、キャロ・ル・ルシエです」

先ほどまで人形のように無表情で、怯える子犬のような表情は、太陽の如く、綺麗に咲き誇る花のような満面の笑みで…


95 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/05(金) 02:13:19 ID:uFbH1Nwg
しえん


96 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/05(金) 02:13:22 ID:sXsRge3Z
赤枝の騎士は竜使いの少女との契約を結ぶ…そして赤枝の騎士は心の中で誓う、
このマスターを自分が惚れたかつてのマスターのようにさせないと…

だが、人間生きていくには衣食住が必要となる、無論それを得るには古代も今も未来もきっと変わらない当然の存在…
「金」つまり「MONEY」がどうしても必要となる、村を追い出された時に流石に不本意とは思ったのか、食糧と金を持たされたがそれも尽きかけている。
「こりゃ参ったなぁ」
「ごめんなさい!ごめんなさい!」
只管ランサーに謝るキャロ…某英雄王を召喚していていればそんな悩みなんて多分ないと思うが、召喚したのはランサー…
キャロの歳で就職なんて到底無理、いやある事はある、変態的性癖を持つ者に其の幼き肢体を捧げるか、
ソルジャーチルドレンとして今日か明日かの命をかけて僅かな金を得る…当然ランサーにとっては許容できない、
そして泥棒行為も考え付いたが流石に後でやばくなるので却下せざるえない…なら…ランサーは小さな安ホテルにキャロを泊まらせて、
寝たことを確認すると夜の街へ繰り出した。

そして翌日からキャロは金の心配をする必要がなくなった、心配するキャロにランサーはただ笑って「安心しとけ」と言うだけであった…
ランサーが働いている場所、そうそれは実業家や金持ちが一時の退屈を紛らわす為に集う非合法の場所、それは表向き公営のカジノであったが、
裏の正体は…地球で言う古代ローマの「コロシアム」、非合法の魔術師を集め戦わせ、或いは非合法の改造生物と戦わせ、
酷い時にはスラムの子供達を甘い飴で誘って先ほど述べた改造生物との虐殺ショー…その中にランサーは身を投じる。

「やっぱ、この感覚だな」
ランサーはゲイボルクに付着した血を拭う、ここで「グラディエーター」として下らない戦いに身を投じ、ある程度の期間が立った、
だがそれは強者との命のやり取り、戦いを望むサーヴァントとしては好都合の戦場だった、槍の一撃で数多の魔術師や改造生物を屠る
ランサーの姿に客は増え、そして試合が終わる毎に莫大な金を得た。だがすべてはマスターの為であった。

          ―――しかし…

「以前から張り込んでいたカジノ…やはり違法コロシアムです」
「本局から強制執行の許可を得ました」
「ええ、ありがとうございます」
「テスタロッサ執務官、最近そのコロシアムでロストロギア反応が」
「…違法取引も想定される…最悪私だけでは手一杯になる…」
「案ずるなテスタロッサ、補佐につくようクロノに言われた」
「シグナム…心強い」



98 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/05(金) 02:16:16 ID:sXsRge3Z
そしてその日は着た―――
「時空管理局です!全員その場を動かないで下さい!」
時空の平和を守護する組織による非合法コロシアムの摘発、慌てて逃げ始める実業家や金持ち、
そしてそれを逃がす為に無謀な戦いを挑むボディーガード達、だがそれも執務官フェイト・テスタロッサ・ハラオウン、
補佐役シグナム3尉の前に次々と無力化されていく。だがフェイトの目的はただ一つ、
このコロシアムで反応されたロストロギア並びに保持者の確保と逮捕…そして其の反応を捕えた、いち早くこの場を去ろうとする青いBJ(?)を着込んだ男だった、
そして先回りして男の前に降り立つとバルディッシュを向ける。
「時空管理局所属執務官フェイト・テスタロッサ・ハラオウン、貴方をロストロギア不正保持の容疑で逮捕します、大人しく投降するのならば弁護の権利があります」

「チィ、厄介なもんがきたな…」
ランサーはうめく、だが捕まるわけにはいかない、それはマスターにも迷惑がかかるからだ、無論脱出する事は簡単だ、地下にあるコロセウムにはいくつか脱出口があるが、
それらは既に管理局とかという連中に押さえられている、なら答えは簡単、邪魔する奴をぶちのめしてさっさとトンズラかます事…だがそれも難しい状況と成りつつあった、目の前に降り立った金髪の女性…
「貴方をロストロギア不法所持の疑いで逮捕します」

…は?何言っているんだこいつ?

「ロストロギア?」
「その槍は危険すぎます、大人しくそれをそちらに」

…舐めているのか?

「おいおい、これは元から俺の持っている物だ…それを渡せか…」

       「ふざけんなよ!嬢ちゃん!」

ランサーはゲイボルクを目の前のフェイトに向けて突き出す、慌ててフェイトはそれをバルデッシュで受け止める。
「ほぅ~、少しは出来るじゃねぇか、嬢ちゃん」
「クッ!あくまで抵抗をするのですか!」
そして互いの持てる武器で打ち合う、だが、ランサーは些か落胆していた、目の前の女は確かに強い、
今までコロシアムで戦っていた魔導師と比べればその何倍も強い、たしかに強いのだが、武器の形状から呆れ果てるとしか言いようがない、その形は鎌。
「こいつ、ドシロウトか?」
ランサーは思う、鎌は元々斬り合いにおいては不向きな武器だ、槍だと戻して放つといった短時間、さらにランサーの力でその槍の力を最大限に引き出す、
一方鎌は相手にダメージを与えるには振りかぶり、振り落とす、当然タイムラグでは槍の方が圧倒的有利であった。そしてランサーから突き出される神速の突きは
フェイトに攻撃の暇を与えずただ防御させるのみであった。
「オラオラオラオラオラどうした、嬢ちゃん!」
そしてプロテクションは負荷に耐え切れず、貫かれた。しかしフェイトも伊達に執務官という肩書きを持っているわけではない、その衝撃で一気に後退し、
バルディッシュのハーケンモードからライオットザンバーモードに変形させた。だがそれはランサーの怒りの炎に油を注ぐ物だ、確かに大剣は見てくれはカッコイイし威力も高い、
だが其の分攻撃時間振り落とす、なぎ払うにしても槍の攻撃タイムより時間がかかる、無論バーサーカーみたいな規格外なら別だが、ランサーにとって、
赤枝の騎士にとってそれは屈辱の極みだった、そしてその理由はそれだけではなかった。振り落とされたライオットザンバーをランサーは片手で受け止めた、
そして其の刃に斬られ血が流れても気にしないままランサーは言う。


99 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/05(金) 02:18:41 ID:sXsRge3Z
「おい…」
それは聞く者に恐怖を与えるほど冷め切った言葉

「嬢ちゃん…」
その声は怒りを含んでいた。

「…舐めているのかテメェ!」
ザンバーを掴んだまま持っているほうの手で槍を突き出す、フェイトは何とか身を逸らし急所に当たらなかったが、
その槍先は見事にフェイトの左肩を貫く。体勢が崩れたのを気にランサーは一気にフェイトを追い詰める、
それをかわし防ぎながらも槍はフェイト・テスタロッサの肉体を少しずつ抉っていった。フェイトは余りにも迂闊すぎた、
まず戦闘場所が閉所であった事によって強力な魔法が撃てなかった事、そして何よりの問題は殺しとを忌避する傾向であった、
その傾向を危険視し忠告するのは回りに居なかった。そしてランサーはフェイトを追い詰める。
「悪く思うなよ、嬢ちゃん…

               …死ね…          」

槍をフェイトの心臓部に撃ちこもうとした時であった、蛇腹のような刃がランサーを襲う、それをランサーは回避する。
そしてフェイトを庇うように一人の騎士が現れる。
「迂闊だなテスタロッサ」
「シグナム…」
「こいつはそこいらの雑魚ではない、後は私に任せて一旦退け」
そして騎士は剣を騎士に向ける。
「時空管理局所属、シグナム3尉だ…お前を逮捕する」
だがその言葉からにじみ出るのは殺気、そう確実に殺すと言う意思であった。
「ほぅ、面白い…」
ランサーは槍を構える。
「なら…やってみろ!」
騎士と騎士との戦いが始める。

「…ちぃ、やるな」
「お前もな」
互いに認め合う騎士、双方とも致命傷は負っては居ないものの至る所に裂傷を負っている、神速の打ち合い、
誰にも邪魔する事が出来ない。それは双方にとっての喜びだ、強者と戦う事、それは武人にとり最高の出来事だ。

「だが、互いに殺りあっても無下に時間を潰すのみ…決着をつけよう」
烈火の騎士は自身の最大奥義を持って
「そうだな、俺はこの場から早く離れたいだけだしな」
赤枝の騎士も自身の持つ宝具の真名を解放しようとする。

「駆けよ…
「刺し穿つ…
       「待ってください!」

だがそれは一人の少女の声によって中断させられた。
「キャロ!」
ランサーは驚愕の表情を浮かべる、何故ホテルで寝ているキャロがこんな所に…
「御免なさいランサー…胸騒ぎがしていたんです…ランサー私の為にこんな事をするなんてもう辞めてください!」
懇願する声で少女は騎士に言う、だが騎士は反攻しない、仕える主に反逆しない、裏切りは召喚された時に密かに
立てた誓いを自ら破り捨てる事になるのだ。
「…分かったよ…もう好きにしな」
ランサーはゲイボルクをしまう、そしてシグナムは言う。
「お前を逮捕する、キャロ・ル・ルシエと言ったな…ご同行願おうか」
そして赤枝の騎士は時空を守護する本拠に暫く拘束される、だが裁かれる立場の彼はある女の働きかけで司法取引という名目でマスター共々引き取る事になる。



101 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/05(金) 02:22:06 ID:sXsRge3Z
そしてランサーはキャロ共々6課に入る事になる。

「ま、ランサーを6課に入れたことは大成功やったね」
女、八神はやては満足そうに言う。恐い人かと思ったが、意外と気のいいあんちゃんだった。彼を尊敬するエリオは彼にあこがれ日々修練に勤しんでいるし、
スバルやティアナも彼の事を尊敬している。それだけではない、休日にはヴァイスやグリフィスや新人達つれて釣りに言ったりしたり充分6課に溶け込んでいった。
ランサーによって大怪我を負ったフェイトは自分の到らなさを痛感しもう一度鍛錬を行い始めたし、親友に大怪我を負わせたが彼を憎まなかったなのは、
そしてシグナムはシャッハに続いて良き相手を見つけたと喜んでいた。彼の早期釈放が出来たのは3提督が活躍したとか、何でも3提督一人のラルゴが
「ワシの若い頃にそっくりじゃのう」と偉くランサーを気に入っていたのだ。(まぁ妹傷つけられたクロノは無茶苦茶怒っていたが)新人達も順調に成長していっている。
このまま上手く行けば来るべき予言も回避できるかもしれない…だが妙に心に残るものがあった。それは地上本部、強硬派にして本局嫌いで有名なレジアス・ゲイズ中将がテレビにおいて

「機動6課創設を歓迎する、これからはいがみ合うだけではなく双方の融和を持ってミッドチルダの平和を守っていきたいと思う」
と演説した事だ、そして予測された妨害行為は行われなかったし、何度か合同演習までとり行っているのだ。

―――何を考えているのだ?彼は?無論悪意がなければ越した事にないのだが。


ミッドチルダ地上本部、ミッドチルダの治安を守り抜いていた象徴する巨大な建物、その展望室で2人の男が立ってクラナガンを見下ろしていた。
一人は薄茶色の髭を生やした太り気味の男、もう一人は赤毛で着こなしたスーツから浮き出る筋肉は歴戦の強者を思わせる。
「ここから何が見えるイスカンダル?」
太った男、ミッドチルダの平和を守り続けたレジアス・ゲイズ中将は問う。
「ミッドチルダ首都クラナガン」
悪びれもせず男、イスカンダルは言う。
「そうか…」
レジアスは言う。
「征服王、この世界を求むか?」
「如何にも」
イスカンダルは言う。
「為れば…貴様はこのクラナガン1千万の民ではない、億を越えるこのミッドチルダのすべての民…その全てを背負う覚悟はあるのか?」
イスカンダルは鼻で笑う、其の程度などいくらでも背負ってくれると。レジアスは笑う、そしてこいつなら出来るなと思う、
こいつが来てからどこかギスギス感漂っていた地上本部は180度変わりつつあった、目の前の男、第4次聖杯戦争で最凶と言われたサーヴァント「ギルガメッシュ」に
まともに立ち向かえる数少ない存在として、返り討ちにあったがギルガメッシュにその存在を認められたサーヴァント「ライダー」にして「征服王イスカンダル」…
陸士には彼を「王」と呼び慕う者も少なくはない、無茶するが何故か終わりはすべて上手く行く…それが原因だろう。

「よかろう、望むなら、民を背負えるのなら…この地貴様に託しても良い」
それはレジアスにとって本心であった。壁から一人の異形が現れる、全身を黒のマントで覆い、顔には髑髏のようなマスクをかけた者。
「司令官殿、御言葉どおり、例の場所に存在した犯罪組織壊滅させました」
「すまぬなアサシン、いつもお前に汚れ仕事を押し付けて」



103 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/05(金) 02:25:25 ID:sXsRge3Z
「気にする事はなさいません、この身はアサシンにしてサーヴァント、主の為の道具ですから、
 それとジェイル・スカリエッティは謀反を企んでいると」
「そうか、ふん、あの科学者が」
「あの科学者をどうしますか?ご命令あれはすぐにきゃつの抹殺を…」
「いや、まだよい…今は休め」
「畏まりました」
「ああ、それと」
レジアスはアサシンと呼ばれる男を呼び止める。
「ワシはお前の事を一度足りとも道具と思ってはおらぬ、そのような言葉は吐かないで貰おう…だから無下に命を粗末する真似はするな」
「畏まりました」
また壁中に消えてゆく男性。レジアス・ゲイツ、彼には魔法を行使する力はなかった、しかし、かれには特別な力があった、
本来なら1体しか使役できないサーヴァントを2体使役出来る力を持っていた。

そしてドアをノックし一人の男が入って来る、ラッド・カルタス、陸士108部隊の捜査主任を務める男にして、
レジアスの懐刀として頭角を伸ばしていった男だ。彼もサーヴァントの存在をレジアスから教えられている。
「中将、やはり、テロリストを支援したのは本局に間違いありません。以前アサシンが殺したテロリストを指導していた男は
 元本局に勤めており5年前に交通事故で死んだ事にされてます、そして鹵獲されたデバイスは製造コードを抹消されていますがやはり、
 5年前本局から紛失した押収デバイスと一致しました」

レジアスは鼻を為らす。
「ふん、本局にとってよっぽどワシは邪魔者扱いか…大まかテロリストの活動で本部の権威失墜を狙った物だな」
「どうしますか?」
「本局には知らせるな、貴重なカードがまた出来た」
「畏まりました、6課に対しては」
「支援を続けろ、優秀な戦力を繋ぎとめるにはな」
「分かりました、では私はこれで」
カルタスは退室する。
「しかし…」
イスカンダルは不服そうに言う。
「アサシンばかりに活動させて、出番はまだかね?」
「お前の働き場所はもうすぐ現れる…あれが本当ならばな、本来なら一笑していたがお前やアサシンが現れたとなると話は違うからな」
レジアスは一片の紙を見る・・・それにはこう書かれていた。


―――大いなる悪意、法の塔の地に光臨せん
―――地上にすべての悪をばら撒き地の秩序を崩壊せん
―――されど異世界の英雄集いし時全ての悪は滅されん

プロフェーティン・シュリフテンの一文だった。
「ゼスト…クイント…メガーヌ、もうワシは道を間違えぬ」
レジアスはポツリと呟いた。

聖王教会、古代ベルカ聖王をあがめる地、その教会に二人の男女がいた。
「ご苦労様ですアーチャー」
金髪の女性は褐色の肌を持つ男に頭を下げる。
「ガジェット程度では私の相手にもならんな…しかし今回のマスターは変わった人だ」
男は言う。
「あら?以前のマスターはどういう方でした?」
「あまり思い出したくない」
あの赤い悪魔とか…赤い悪魔とか…
「貴方がいてくれれば来る予言…回避できるかもしれません。6課ではなく地上本部も賛同しつつあります…ですから、サーヴァント「アーチャー」、
 貴方のマスターにしてベルカ聖王教会騎士カリム・グラシアとしてお願いがあります、どうかこの地いや次元世界世界を恐怖に陥れるかもしれない出来事…
 それを防いではいただけませんか『アーチャー』?」
「この身は基より守護者…その願いは守り抜こう、主カリム」
答えを見つけた正義の味方になれなかった英雄は力強く答える。
「そろそろ夕飯の支度だ」
「ふふふ、アーチャーの手料理は美味しいですわ…でもシャッハが泣いていましたよ「私の出番が~出番が~」って」
クスと笑うカリム・グラシアとアーチャーの姿があった。



105 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/05(金) 02:26:57 ID:sXsRge3Z
とある野原
「ママ…」
紫髪の身長の高い女性に寝ながら抱きつき涙を流す少女…
「メガーヌを思い出すか、やはり似ているよライダー」
「そうですかゼスト」
「ライダー、もし俺が駄目になったら一つ頼みがある…」
「この子をルーテシアとアギトを頼む」
「…分かっています」
ライダー、メデューサは夜空を見上げる。


―――そして戦いの時は来る…
 ―――赤枝の騎士と答えを見つけた正義の味方のデキソコナイは邂逅する
  ―――そして…無限の欲望が夢見た野望は征服王に一瞬で打ち砕かれ…

         ―――そしてアンリマユは降臨する

「そんな…ヴィヴィオがアンリマユの媒体なんて…」

「サーヴァント反応多数!そして異形の数は数え切れません!」

「ランサー・・・借りを返しに着た」
「トーレ…」
「そうそう何時までも借りを返さないって言うのは性に会わないっす!」

機動6課・地上本部・ナンバーズ・サーヴァント連合VSアンリマユ軍団

そして降臨する祝福の風

「よぉ、セイバー…」
ランサーは語りかける、ランサーの出で立ちは従来の物とは違った、青々とした髪は白く、猟犬の如く赤い瞳は輝く金色に、
そして青い機能性を重視した鎧は黒く、そして背中には黒い羽を纏った…
「・・・」
黒き騎士王は何も答えない。
「何も答えない・・・か…まぁいいあの時の決着つけるか!」
燃え盛る地上本部の前で祝福の風を纏った赤枝の騎士と落ちた騎士王との最後の戦いが始まった。


以上・・・ああ、後半からぐだぐだに

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最終更新:2008年09月11日 00:03