霧雨 叶(きりさめ きょう、男性)は、小説家、イラストレーター。
人物
中学生二年生のころに読んだ夏目漱石の「こころ」に影響されて、小説を漁りはじめて、やがては小説書きにこの頃から没頭するようになる。
いろいろな作品を書き、今の文章力に至るとホームページに記載されている。
ウェブを中心に活動する霧雨のデビュー作は「ヴァーミリオン」。
一番、全体を通して内容に納得のいった作品らしく、数ある作品の中からこの「ヴァーミリオン」を選んだ。
戦争をテーマにした内容、そして日本のアニメーションを思わせるような展開に賛否両論の評価を生んだらしい。
しかし、この作品が小説家である彼のルーツとも言われ、作品がウェブ上から削除されてしまった今、再載を望む声も多い。
小説「ヴァーミリオン」の評価を経て、霧雨は一年に一本というゆったりとしたペースで執筆をすることとなる。
一年一本程度の執筆とはいえ、霧雨の作品には年々ファンがついていき、作品をアップしているサイトでは、
2007年の作品「海賊の会社」と2008年の作品「嘘の娘」が2年連続短編賞を受賞し、高い人気を得ている。
イラストレーターとしても活動していて、色々なサイトの絵を描く依頼が来るほどの腕前。
霧雨自身は「いつから描いてたのかは、わからない。死ぬほど練習はしてたときもあるけど、それは本当にここ1、2年」と語っている。
イラストには、主に、鉛筆とGペンを使用する。
2008年になると、ONI/Lv経由で知り合った漫画家、
柑龍と共に同人サークル「猫耳天体観測」を立ち上げる。
サークル内の全ての作品のシナリオ、作画を担当するようになる。
現在は、サークルとしては初めて本格的な作品である「だめカレっ!」を執筆中であるらしい。(本人のブログより)
作風
繊細で緻密、リアルな情景・心情描写が特徴。
時に地の文章が、音楽的な躍動感溢れるつくりとなっており、デビュー作の『ヴァーミリオン』からもその特徴が見られる。
それぞれの作品には、順序の入れ替え、当て字等言葉遊びの多用が見られる。
これは、夏目漱石の手法と似ており、霧雨本人もそれは否定していない。
自身が公言するように熱心なSF・ミステリファンであり、自身の分野であるSFにサイコミステリーの手法を取り入れ、
小説「Die God Die」では「サイコキリング」と銘打たれた新しい領域を開拓している。
それらサイコミステリの手法以外にも、独自の世界観、個性的な人物、
ストーリー上不必要と思われる部分まで作り込まれる事もある広範囲かつ緻密な設定も特徴的。
得意なジャンルはサスペンス、アクション系の物語であるが、
それ以外も『海賊の会社』のようなホームコメディも書いていることから、手広い造詣を持っている。
主な作品
- 『Die God Die』シリーズ(2007年)(著・霧雨叶)
- 『Killer×Specter×Love』シリーズ(2008)(著、キャラクター原画・霧雨叶)
- 『九条リリィの執事君。』シリーズ(2009)(シナリオ・キャラクター原案・霧雨叶、漫画・柑龍)
- 『だめカレっ!』シリーズ(2009)(著・小説挿絵・キャラクター原画・霧雨叶)
最終更新:2009年09月04日 03:05