12月。
この学校に転校してきてまだ間もないのだが、時間というものはすぐに過ぎ去ってしまう…。
あんなに学園祭の準備等で賑わっていた校舎も、今ではそんな事はまるでなかったかの事の様に落ち着きを取り戻している。
学園祭の準備でピリピリしていた空気も、今では三年生達の受験や就職などの影響もあり、別のピリピリした空気を感じる様になってきた。
『いや~この時期は大変だよね~。
クリスマス近い事もあって、新作ゲームですぎなんだよ。
ちょっとはこっちのお財布事情も考えてほしいよねぇまったく。』
一人だけそんなピリピリした空気を感じないやつがいた。
そいつの名前は泉こなた。
ロリでチビでアホ毛で貧乳でマニアック…さらに目は常に半開きでやる気ゼロの女の子。
そして…俺の彼女でもある…。
よくそんな女を選んだな…という声が聞こえてきそうだが、まあ…好みは人それぞれということで許していただきたい。
本人曰く、一部の人間には需要はあるとのことだが、まあ俺もその一部なんだろう。
勘違いしないでいただきたいのは、俺はロリコンではない事を念を押して伝えておく。
『あ…クリスマスプレゼントはゲーム欲しいかも…。
ネトゲの新作でるんだよ。
で私も同じの買ってあげるから一緒にやろうよ?
楽しいよ?』
突然何を言い出すかと思えば…。
ゲームか…まあ俺も一度ネトゲやってみたいなって思ってたし…ッて…それじゃプレゼントの意味ないだろ!?
というか受験だの就職だの忙しい時期に、ネトゲを始めるのもどうかと思うんだが…。
とにかくまわりの高校三年生を見てみろ…ッ!!
みんな必死になって頑張ってるんだぞ。
『はぁ~いやだねぇわかってないねぇ。
この時期に敢えて人と違う事をする…ッ!!
人と同じ事をやってもつまんない人生になるよ?』
いやそれ使う場所間違えてるから。