新規作成
新規ページ作成
新規ページ作成(その他)
このページをコピーして新規ページ作成
このウィキ内の別ページをコピーして新規ページ作成
このページの子ページを作成
新規ウィキ作成
編集
ページ編集(簡易版)
ページ名変更
メニュー非表示でページ編集
ページの閲覧/編集権限変更
ページの編集モード変更
このページにファイルをアップロード
メニューを編集
右メニューを編集
バージョン管理
最新版変更点(差分)
編集履歴(バックアップ)
アップロードファイル履歴
ページ操作履歴
ページ一覧
ページ一覧
このウィキのタグ一覧
このウィキのタグ(更新順)
このページの全コメント一覧
このウィキの全コメント一覧
RSS
このウィキの更新情報RSS
このウィキ新着ページRSS
ヘルプ
ご利用ガイド
Wiki初心者向けガイド(基本操作)
このウィキの管理者に連絡
運営会社に連絡(不具合、障害など)
らき☆すた 陵桜学園 桜藤祭 IF SSまとめ @ ウィキ
操作ガイド
新規作成
編集する
全ページ一覧
登録/ログイン
らき☆すた 陵桜学園 桜藤祭 IF SSまとめ @ ウィキ
操作ガイド
新規作成
編集する
全ページ一覧
登録/ログイン
らき☆すた 陵桜学園 桜藤祭 IF SSまとめ @ ウィキ
~つかさの優しさ~
メニュー
メニュー
トップページ
このまとめサイトについて
SSを投下するorまとめる前に
注意事項
テンプレ
キャラ別
複数キャラ別
その他キャラ
画像保管庫(仮)
えちーなもの保管庫
感想と連絡と
メニュー2
リンク
@wiki
@wikiご利用ガイド
他のサービス
無料ホームページ作成
無料ブログ作成
無料掲示板レンタル
2ch型掲示板レンタル
お絵かきレンタル
ここを編集
更新履歴
取得中です。
ここを編集
「うぅ~…、緊張するよぉ…」
ここは柊つかさの自室。その主であるつかさは、布団に潜りながらモゾモゾしていた。
「○○くん明日の大学受験の面接大丈夫かな…。はぅぅ~、考えると緊張してきちゃうよ~」
なぜつかさが緊張するのか少しおかしい気もするが、つかさは強張った顔をして布団の中にいる。
「メール送ってあげた方がいいかな…。でもでも、桜藤祭の時みたいに、
それで失敗しちゃったら可哀相だし…。うぅ~…」
つかさは自分が送ったメールで、○○がキスシーンを意識してしまった事
(それが直接の原因という訳ではないが)を思い出した。
「……あれ? でも劇はちゃんとお姉ちゃんがやってたよね?」
「?????」
つかさは桜藤祭時の記憶が混同してしまっていた。時間が繰り返した事によるものだろう。
「…うん、やっぱりメールしよう! …何もしてあげられないのは嫌だもん…」
そう決意すると、つかさは携帯を取り出し文字を入力していく。
(私の時も○○くんが応援してくれたし…、今度は私の番だよね)
つかさは既に料理師の専門学校への入学が決まっている。
その面接の日、○○から「落ち着いていこう」といった内容のメールを貰い、不思議と気持ちが落ち着いたのだ。
「送信っと…。出来た~!」
小一時間かかってメールを作成し、ようやく送信した。
携帯を机に置き、やり遂げた顔をしながら改めて布団に入る。
(これで○○くんの支えになれたら嬉しいなぁ…)
寝返りをうち、頭の奥がぼやけていくのを感じる。
眠りに落ちていく感覚を自覚しながら、つかさは○○の顔を思い返した。
桜藤祭から、5人はほぼ毎日一緒にいた。
そして桜藤祭のループの中で、つかさは○○に対してほのかな想いを抱いていた。
それが桜藤祭以後、ほぼ毎日一緒に居た事で、○○がかけがえのない存在になっていたのだ。
(…だけど…)
○○への想いを自覚しながら、つかさはそれを封じてきた。
(…きっと…、こなちゃんも…ゆきちゃんも…お姉ちゃんも…、○○くんが好きなんだよね…)
○○以上に一緒の時間を過ごしてきた皆の事だ。いくらつかさでも、3人の想いには気付いていた。
(私なんかより、3人の方がずっと幸せになれるよ…)
(こなちゃんはゲーム上手だし、料理も出来るし…)
(ゆきちゃんはスタイル良いし、綺麗だし…)
(お姉ちゃんは頭も良いし…、ツンデレだし…)
正直、つかさは「ツンデレ」という事が良く分かっていなかったが、
何となく魅力の一つなんだろうと思っていた。
それに比べ、自分には何もない。そう結論付けてしまっていた。
(…受験も…、恋愛も…、私は○○くんの応援が出来れば良い…。
○○くんが幸せになってくれればそれで良いよ…)
寝返りをうつ。それと同時に、涙が一筋流れた。
(泣いちゃダメだよ…。明日○○くんを応援しに行くのに…)
(泣いたら目が腫れちゃうよ…)
(泣いちゃダメ…。泣いちゃ…)
そう思えば思うほど、涙は止まらなかった。
(……好きだよ……、やっぱり私…○○くんが大好きだよぅ……)
つかさは布団の中で小さく身体を丸め、涙を流しながら眠りについていった。
一方、○○も眠りにつけずにいた。
(明日は面接だもんな…。相対するのが紙とペンの筆記試験より、何倍も緊張するよ…)
眠らないと、間違なく明日へ影響する。だが、そう思えば思うほど眼は覚めてしまう。
(…ヤバいぞ…)
何度か寝返りをうっていると、携帯が鳴り出した。
♪ハァ~! すっぽんすっぽんすっぽん! すっぽんすっぽんすっぽん! すっぽ…♪
「白石やかましいっ!」
携帯を乱暴に取り、着信を確認してメールを開く。
「…つかささん?」
送り主はつかささんだった。
『落ち着いていこうよ』
『明日は面接だね。きっと○○くんなら大丈夫だよ。だって私信じてるもん。
面接の人も○○くんの良さが分かってくれるって。だから大丈夫。
明日は皆で応援に行くから。頑張って!
つかさ』
(つかささん…)
終始根拠のない内容だったが、それでも○○は嬉しかった。
(そうだよな…。自分を信じてやるしかないよな)
携帯を閉じると、さっきまでごちゃごちゃしていた心が、嘘のように静まっていた。
(…ありがとう、つかささん…)
夜も遅いので、返信はせずに心の中でお礼を言った。
(…眠ろう…、全ては明日頑張るしかないんだからな)
布団に入り目を閉じる。応援してくれたつかさの優しい笑顔を想いながら、○○は眠りへと落ちていった。
翌日、○○が受験する大学の面接会場前に5人の姿があった。
「○○くんよく眠れた?」
「うん、昨日は早めにベッドに入ったから、寝起きもスッキリだよ」
「えぇ!? じゃあ昨日の深夜アニメ観てないの?」
「観る訳ないだろ…」
「○○くんをアンタと一緒にするな!」
「むぅ~、昨日はあんなに萌える展開だったのに…」
「でも、面接前日に夜更かしはよろしくないですし…。深夜アニメなら録画しておけますから…」
みゆきさんが控え目に正論をぶつける。
「旬なアニメはリアルタイムで観ないとダメなんだよ」
「アンタはそんなに○○くんを落としたいの?」
「うぐっ…」
かがみさんに突っ込まれ、返す言葉もなくこなたさんが押し黙る。
「あはは、大丈夫だよ。アニメ自体は録画してるからさ。面接後の楽しみにしとくよ」
3人の掛け合いを眺めていると、一人静かな人がいる事に気付いた。
(…つかささん…?)
一人俯いて何も喋っていない。どうしたのかと声を掛けようとしたが、いつの間にか面接の時間が押し迫っていた。
「あ、もうこんな時間! ほら、○○くん早く行って!」
「遅刻はマズいよ! 早く行きたまへ~!」
「落ち着いて下さいね!」
皆が思い思いに声を掛けてくれる。
つかささんはまだ押し黙ったままだった。時間が時間なので、急いで会場へ入ろうとした時。
「…○○くん!」
「つかささん?」
「…私…、ゆきちゃんやお姉ちゃんみたいに頭良くないから…、何言えばいいか分かんないけど…」
「―――頑張って!」
まっすぐに俺を見つめながら応援してくれる。
「…うん! ありがとう!」
皆の応援を背に、○○は会場へと入って行った。
「行ったわね」
「そうだね、後は彼次第だよ」
「はい、そうですね。…では、私達は行きましょうか」
「そうね。つかさ、行くわよ」
かがみが声を掛けるが、つかさは動こうとしない。
「つかさ? 行くわよ?」
「…ううん、ここで待ってる」
「つかささん、流石にこの季節長時間外に居ると、風邪をひいてしまいますよ? せめてどこか屋内に…」
「大丈夫だよ。カイロを20個持ってきたから」
「アンタ家中のカイロを持ってきたの?」
つかさは会場をじっと見つめて、梃子でも動く気配はない。
「…行こう、皆」
「そうね…。まったく…、つかさは乙女なんだから…」
「…少し…羨ましいですけどね…」
3人はつかさをそのままに、それぞれの帰路に着いた。
○○は会場の控え室で座っていた。ついさっき自分の前の人が呼ばれ、次はいよいよ自分だ。
(大丈夫…、大丈夫…)
上着を脱ぎ身体をほぐす。軽くストレッチして再び上着を着ると、ポケットに何か入っているのが分かった。
(…?)
取り出して見てみると、ポケットに入れたままの携帯だった。
(やばっ。電源切らないと)
慌てて切ろうとするが、その前にメールを開く。
(つかささん…)
昨日の夜に来たつかささんからのメールを見る。
(他にも応援のメールは貰ったけど…)
(何でつかささんのメールが一番嬉しかったんだろう…)
そこまで考えて頭を振る。
(…分かりきった事だろ…)
(俺は…、つかささんが好きなんだ)
(つかささんの優しさが…、つかささんの笑顔が…)
(いや、どこが好きかなんて事じゃない…)
(つかささんだから好きなんだ…)
(同じ笑顔でも…、同じくらい優しくても…)
(…きっと俺は、他の誰でもない、つかささんを選ぶから…)
携帯を閉じ、電源を切って前を見る。
(ありがとう…、つかささん。俺を応援してくれて…)
控え室のドアが開き、○○の名前が呼ばれる。
「はいっ」
上着を片手に立ち上がる。
(よし、行くか!)
心で気合いを入れて、○○は控え室を出て行った。
(…………)
会場の外にいるつかさは手の平を合わせてじっとしていた。
「つかささん?」
名前を呼ばれハッと顔を上げると、自分の前に○○が立っていた。
「○○くん! 面接はどうしたの? 何でここにいるの?」
「いや、今終わったんだよ。つかささんこそどうしてここに?」
そう聞かれたつかさは、鼻の頭を赤くしながら笑う。
「え? …えへへ、ここで○○くんを応援してたの。『頑張って~』って」
「ここで? …ずっと!?」
「…うん、…だって私…、これくらいしか…してあげられないから…」
そう言いながら、つかさは鼻と手先を赤くして震えていた。
「それより、面接はどうだったの?大丈夫だった?」
「もちろんバッチリだったよ! それより、この寒空の中ずっとここに居たの? 風邪ひいちゃうじゃないか!」
「大丈夫だよ~。カイロ20個持って来たし」
得意そうに言いながら、ポケットからカイロを取り出す。
「一個しか開けてないの? 他も開けないとダメじゃないか!?」
「あれ? …そっか、応援するのに夢中だったんだ。…どうりで寒いんだね」
えへへ…、と頬を掻きながら笑うつかさを見ていると、○○は胸が苦しくなってくる。
「ゴメンよ、つかささん…。ほら、手を貸して」
「? …背中でも痒いの?」
○○は困ったような笑顔をして、つかさの両手を包む様にギュッと握る。
「え? えぇ?」
「手が凄く冷たくなってるよ…、こんなになるまでゴメンね…」
「う…ううん、大丈夫だよ。それに…、私が出来るのは、やっぱりこれくらいだから…」
「そんな事ないよ。だって、つかささんからのメールのおかげで落ち着いて面接出来たんだからさ」
「本当…? えへへ、私でも支えになれたんだ…。嬉しいな…」
「……違うよ」
「え?」
「つかささん『でも』支えになれたんじゃない」
「つかささん『だから』支えになれたんだよ」
「つかささんからのメールが無かったら…、きっと面接は失敗してたと思うから」
○○がそう言うと、つかささんは不思議そうな顔をしている。
「そんなに良い文章だった? 私あんまり現国の成績良くないよ」
つかさの言葉を聞いて○○は苦笑いする。
(やっぱりつかささんだな…。あの時と同じく、鈍いと言うか何というか…)
ハッキリ言わないと伝わらない事が分かると、○○は覚悟を決める。
「つかささん。聞いてくれるかな? 今から大切な事を言うから」
そう○○が言うと、つかさの顔に緊張が走る。
「何? どうしたの?」
「俺さ、好きな人がいるんだ」
握っていた手から、緊張が伝わる。だが、つかささんの顔を見ると笑顔のまま俺を見ていた。
「受験も…、まぁ合格した訳じゃないけど一段落したし、想いを伝えようと思うんだ」
「そ、そうなんだー。私応援するよ!」
「ホントに? 告白して上手くいくかな?」
「…も、もちろん…だよ。だって…」
(…だって私なら…)
だが、つかさはそう言えなかった。
(…きっと3人の内の誰かかなんだよね…)
(じゃあ、やっぱり応援しなきゃ)
(…だって、皆私の大切な友達だもん…)
「きっと上手くいくよ! だって○○くんこんなに素敵なんだもん…」
語尾が震えそうになりながら、つかさは笑顔で答える。
「そう…かな。じゃあ告白するよ。…つかささん、俺は…、貴女が好きです」
「…え? …つかさんって? 周りに誰もいないよ?」
(…わざとか…? わざとなのか?? …くそっ…こうなれば…っ!)
グイッ
つかさは突然前に引かれ、つんのめりながら○○の胸に鼻をぶつける。
「い、痛いよ…。どうしたの? ……あれ? 私抱き締められてる…」
慌てた様につかさは○○の顔を見る。
「はわわわわ! 私抱き締められてるよ!? ゴメンね、すぐ離れるから」
「イヤだ、離さないよ。ってか俺が抱き締めてるからね。つかささんが謝る事じゃないよ」
「だ、だって、○○くんの好きな『つかさん』に悪いよ…」
○○は抱き締める手を緩めずに、つかさの耳元に口を寄せる。
「よく聞いてね? …俺は、柊つかささんが好きなんだよ」
「他の誰でもない、今俺の腕の中にいる人が、大好きなんだ」
耳元で囁かれる言葉を、つかさはパニックになりながら聞いていた。
(あれ? あれ?? え~っと、○○くんはこなちゃん達に好かれてて、
その○○くんは『つかさん』が好きで、今は『つかささん』が好きで…)
(……私が好き…?)
考える内に落ち着いてきた思考が、結論に至る事で再び沸騰した。
「えぇ!? 私ぃ~!?」
つかささんは目を見開きながら、驚きの声を上げる。
「ダ、ダメだよ! 私なんか。…だって、きっと他に○○くんを好きな娘が…」
「…もしかして…、みゆきさんとか…?」
見開いていた目がさらに見開く。
「知ってたの!?」
「…うん、あとこなたさんとかがみさんも…ね」
「何で知ってるの? ○○くん心が読めるの?」
「そんな訳ないよ…。しばらく前に告白されたんだ」
○○の話を聞くと、みゆき→こなた→かがみの順で告白されたようだ。
「何で○○くんは…付き合わなかったの? 皆○○くんの事が大好きなんだよ!」
「…うん、告白された時に感じたよ。こんなに好かれてるんだ…って」
「でもね、俺にはもう好きな人がいたから。それなのに告白を受け入れるなんて出来ないよ」
「それが私なの…? だけど、私なんか何もないんだよ?」
「胸だって小さいし、運動神経だって鈍いし…、ツンデレでもないんだよ?」
「最後のが何で必要なのか分からないけど…、そんなのは人を好きになる理由にならないよ」
「今のつかささんより、胸が大きかったり小さかったりしても、俺は何も変らない」
「柊つかさって『人』が、…俺は好きなんだ」
「…つかささんは、俺って『人』は嫌いかな…?」
つかさは自分の心が満たされていくのを感じ、気がつくとボロボロと大粒の涙をこぼしていた。
「…大好き…、大好きだよぉ…」
そう言いながら、つかさは○○にしがみつくように、手を背中に回す。
「で、でもぉ…、わ…私でいいのぉ…? 私…、私ぃ…」
泣きながら○○の顔を見つめる。○○は優しく涙を拭きながら、つかさに声を掛ける。
「つかささんが良いんだよ。他の誰よりも、つかささんが大好きなんだ」
「…うん…、うん…。私も大好き…! 誰よりも…大好きだよ…」
凍えた身体を温めるように、優しく、優しく抱き締める。
「うっ…、うぅ…」
「つかささん…、もう泣かないで…?」
「うん…、分かってるんだけど…。止まらないよぉ…」
頭を撫でていた○○は、そっとつかさの頬に手を添える。
「じゃあ、涙が止まるおまじないしてあげるよ。…目を閉じて…?」
「…う…、うん…」
止まらない涙を拭いながら、つかささんは目を閉じる。
…チュッ…
唇に柔らかい何かを感じた。それが何か分からずに、つかさはゆっくり目を開ける。
「…? 今のは何? ちょっと気持ち良かったけど…」
「おまじないだよ。恥ずかしいから見られたくないおまじないだけどね」
「気になるよぉ~。ちゃんと見せて。…私には見せるの嫌なの…?」
(…そんな目で見られたら…、ダメなんて言えないよ…)
「じゃあ、見せてあげるね…?」
「うん、何?」
目に力を入れて、しっかりと○○を見る。
○○は深呼吸を一つすると、突然彼の顔がドアップになる。
暫くして、自分がキスされていると初めて分かった。
「ぅん…、ん…」
少し長めにキスをし、お互いの顔が離れる。
二人の吐息が、白く混ざり合いながら消えていく。
「…キス…しちゃった…の?」
「涙の止まるおまじないだよ。…止まったよね?」
「う…、うん…。だけど…、嬉しくてまた泣きそうだよぅ…」
「じゃあ…、もう一回する?」
「えぇ!? …うん…、して欲しいな…」
目を閉じて○○に顔を向ける。想いが通じてから3回目のキス。
初めてお互いが意識して望んだキスをした。
…チュッ…
唇から○○の想いが全身に広がる。
(こんなに愛してくれるんだ…。…○○くんを好きになって良かった…)
「…ねぇ、○○くん…」
「うん?」
「お願いがあるんだけどね…」
「何かな?」
「…つかさって、呼んで欲しいの…。『つかささん』だと…、他人行儀で嫌だから…」
「うん、良いよ…。つかさ、…愛してるよ」
その言葉を聞き、つかさは嬉しそうに○○の胸にギュッと顔を埋める。
それに合わせて、○○はつかさを強く抱き締める。
小柄なつかさが、○○の腕の中にスッポリ入った。
「…私…、こうやってギュッてされるの好き…」
「これからも…、たくさんギュッてしてね」
「うん、もちろんだよ。…ずっと、いつでも抱き締めてあげる」
○○は言葉でないと伝わらない事を、つかさは温もりで想いが伝わる事を知り、二人は改めて想いを伝える大切さを感じる。
「つかさ…、ずっと…一緒にいてくれよ?」
それに答えるように、つかさは精一杯想いを込めて抱き締める。
この温もりは途絶える事はないだろう。つかさは○○に、○○はつかさに想いを抱いている限り。
そして二人は離れる事はないだろう。二人が共に紡ぐ想いがある限り。
「○○くん…」
温もりで○○に想いを告げながら、顔を上げてつかさは言葉を告げる。今を繋げる想いを、未来へと紡ぐ想いを。
「大好きだよ!」
FIN
おまけ
「大好きだよ!」
一つの影となっている○○とつかさを、遠くから見つめる影があった。
「ネタキターーーーー(゚∀゚)ーーーーーーー! キタコレ! キタコレ!」
「ひより落ち着くネ!」
学校帰りのパティとひよりだった。
「まさかネタ探しに彷徨っていたら、生告白シーンを見られるなんて…!」
「遠出したカイがアリマシタネ!」
「さっそく帰ってプロットを書くよ!」
そう言いながら振り向くと、異様な空気がそこにあった。
「…ご機嫌ね…、お二人とも…」
「ホントにね~。…良いネタでもあった? …ひよりん…?」
「うふふ…」
そこには、髪が自然では有り得ない揺らめき方をして、仁王立ちしたこなたとかがみとみゆきが立っていた。
「人の妹の…、それも告白シーンをネタにしようとは…ね」
「ひよりん…、これはシャレにならないよ~?」
「うふふ…、うふふふふ…」
3人は口調こそ軽い(かがみはマジだが)が、目がカケラも笑っていなかった。
「お、お三方! 居られたッスか…?」
「ひ…、ひよりんマズいネ…」
闘気とも殺気とも思えるオーラを放ちながら、3人はひより達を取り囲む。
「今メモったの…、渡しなさい?」
「…な、何の事ッスか…?」
「…遺書を書く方が宜しいですか?」
「ひぃっ…。こ、これッス!」
渡されたメモをこなたは粉々に裂く。
「勘違いしないでよ!? ○○くんが書かれるのが嫌なんじゃないからね? つかさを書かれるのがイヤなんだから!」
聞いてもいない事を、かがみが弁解する。
「ツンデレ全開だねかがみん。だけど、本当にそうだからね」
「はい、私達フラれちゃいましたからね」
「そ…、そうなんッスか?」
「…まぁ…、ね。○○くんが他の女の子を好きってなら諦めないけど…」
「つかささんを好き…、という事なら仕方ありません」
「そうそう。だって、二人とも大切な友達だからね」
「たまにはアンタもまともな思考をするのね」
「愛人の座は諦めてないけどね」
「オイ!」
「い~じゃんかがみん~。私達ならつかさも許してくれるって」
「いずれ正妻の座を奪い取るって訳ですね…」
「みゆき、鬼気を出さない! 絶対ダメだからね! つかさが悲しむでしょ!」
「分かってるって。冗談だよかがみん」
チッチッチ…、と口の前で指を振る。
「…チッ…」
メガネの方から舌打ちが聞こえたが、全員スルーした。触れる勇気がない。
「だから、アンタ達も絶対同人誌なんか書いちゃダメよ! …もしどこかで見掛けたら…」
「「「覚悟はいいでしょうね!?」」」
「…はい…」
「ワカリマシタ…」
「さあ、帰るわよ」
「あの二人はあのままにしておきましょう。…お邪魔したら悪いですから」
帰る道中で、3人はひよりの目が妖しく光ったのを知らなかった。
数日後、ひよりとパティが記憶を頼りに『Tの純愛』という18禁同人誌を創り、
それを知った3人が即売会に乗り込んで全ての本を燃やしたのは、また別のお話。
FIN
タグ:
+ タグ編集
タグ:
このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの
プライバシーポリシー
と
利用規約
が適用されます。
タグの更新に失敗しました
エラーが発生しました。ページを更新してください。
ページを更新
「~つかさの優しさ~」をウィキ内検索
最終更新:2009年02月09日 00:34
|
新しいページ
|
編集
|
差分
|
編集履歴
|
ページ名変更
|
アップロード
|
検索
|
ページ一覧
|
タグ
|
RSS
|
ご利用ガイド
|
管理者に問合せ
|