つかささんが彼女になってから数ヶ月経った。
何度かつかささんの家にお邪魔してつかささんの家族には
すっかり顔を覚えられたものの・・
反面、自分の家族には何だか照れくさくて
初めて彼女が出来た事はなんとなく秘密にしていた。
そんなある日、デートの待ち合わせ場所が自分の家になってしまった。
あいにく休日の今日は両親と妹が家でのんびりしている。
いきなり3人全員にお披露目になるのは照れくさい上ひやかしにあうのも嫌だったので
家の前で待ち構えてつかささんと合流したらそのまま出かけようと思っていた。
でもまだ待ち合わせ時間まで30分以上あるし……
そういえば今週のマガシンまだ読んでなかったな……
そう思った俺は15分程度の間近所のコンビニに立ち読みに行く事にした。
だけど……それは致命的な判断ミスだった。
まさかつかささんがあんなに時間より早く来るなんて……
ピンポーン
母「はーい(誠の友達かしら)」
ガチャ
母(あ、あら!?女の子!?)
つかさ「あ、あの、こんにちわ。柊と申しますけど、誠君はいらっしゃいますか」
母「えっと、今コンビニに行ってるけどすぐに帰ってくると思うから
良かったらあがって待ってていいわよ。ささ、どうぞ」
つかさ「は、はい、おじゃまします」
母「確か誠が転入したての頃、他のお友達と1回家に着たわよね? 今日は一人?」
つかさ「は、はい 一人です」
母親とそんな受け答えをしながら緊張気味に居間に通されるつかさ。
妹「お母さん、このお姉ちゃん誰~?」
父「え、えっと・・誠のお友達かい?」
いきなりの可愛い子の登場にそこにいた父親も困惑して妹は興味津々だ。
3人に注目されて恥ずかしそうに顔をうつむかせていたつかさだったが
しばらくすると真っ赤になった顔を思い切ってあげて――
つかさ「あ、あの! 誠君とお付き合いさせて頂いてる、柊つかさです! よ、よろしくお願いします!(ペコリッ)」
っと大きな声で挨拶した
『・・・・・・・・・・』
一瞬の静寂の後……
『ええええええええっ!!? 誠ったらいつの間に!?』
妹「うわぁ~ うわぁ~ 恋人さんだぁ~」
コンビニで一通りの雑誌を立ち読みし終えた俺は改めて家の前に戻ってつかささんを待っていたんだけど・・
……おかしい……時間になっても全然来ない……
とりあえず電話してみようかと思って携帯を取り出そうとしたら……
家の中から複数の笑い声が聞こえてきた。
聞いた感じだと家族3人の他に誰かいる・・? それも聞き覚えのある声な様な………
………まさか!!!
ガチャ!!ドタドタ!!
母「あら、誠おかえりなさい」
つかさ「誠君、おじゃましてるね」
父「誠、女の子を待たせるのは良くないぞ~」
妹「お兄ちゃん、このお姉ちゃん恋人さんなんだよね~」
つかささんが俺の家族と親しそうに話していた。