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「ね~桜庭せんせ~」
ひかる「何だ?」
結婚してくださ~い」
ひかる「またか…」
俺が陵桜に来てから色々な事があった。時間のループのせいで劇やら同人誌の即売会やらミスコンをしたり、ネトゲの世界に行ったり、時間の狭間に閉じ込められた様な
こともあったが、その記憶ももうぼんやりとしたものになっていた。ただ最近、平凡な学生生活を送っていた俺にも変化があった。好きな人ができた。それだけなら別に
大した変化でも無いのだろう。相手が生物の教師という事を覗けば。
ひかる「大体、なんで私なんだ?もっといい相手もいるだろう。」
「なんでったって好きになっちゃったんだから仕方ないじゃないですか」
俺も正直何でこの人が好きなのか疑問を持つ事がある。天原先生が言うにはお茶も自分で煎れないほどのズボラらしいし、特別に美人ということもない。なのに好きに
なってしまった。この人が可愛いくて、愛しくてならなくなっていた。
「分かりました。結婚は求めません。だから付き合ってください」
ひかる「お前なぁ…」少し呆れた顔で俺を見ている。
ひかる「ふゆきもこいつに何か言ってやってくれ」
ふゆき「桜庭先生だっていつも似たようなこと言ってるじゃないですか」
「え!?桜庭先生好きな人居たんですか?」予想外の事実に驚きを隠せなかった。
ひかる「そ、そうだ。だから悪いが諦めてくれ」
「う~…それって誰ですか?」
ひかる「なっ!?何でそんなことを聞く?」
「諦めをつけるためですよ…誰ですか?」
ひかる「いや、それはだな…」
ふゆき「私ですよ。」

「え…」
ふゆき「いつも私に『結婚してくれ~』って。」
ひかる「お、おいふゆき!?」
ふゆき「何ですか?」おっとりとした様子で天原先生は話した。
ふゆき「だって本当の事じゃないですか。」
「……マジですか?桜庭先生は…男の人は好きになってくれないんですか?」
ひかる「ち、違う!勘違いするな!ふゆきも誤解を受けるような事を言うな。」
ふゆき「それは桜庭先生でしょう?」
ひかる「うぅ…」
ふゆき「反論があるならどうぞ?」
天原先生が桜庭先生を言い負かしている。正直普段の天原先生からは予想もつかない光景だった。
ひかる「私がふゆきに結婚を迫ったのはただこれからも飯や茶を出してほしいからであってだなぁ」
ふゆき「それだけなのに何で抱き合おうとしたんですか」
あやと「え~!?二人はそこまで親密だったとは(泣)」
ひかる「お前は少し静かにしろ。あれはその…若さゆえの過ちというかだな…」
ふゆき「その歳で若さゆえの過ちとは。」
ひかる「う、うるさい!とにかく過ちだったんだ。」
ふゆき「だそうですよ。良かったですね」
「は、はぁ…」
ふゆき「どうかしましたか?」
「いや、何と言うか…天原先生の意外な一面を見たと言うか…」
ひかる「ふゆきは昔からこうだ。一見おっとりしているが言うことがキツい。」
ふゆき「そもそも桜庭先生がまいた種でしょう?」まあそうですが…
ひかる「うぅ…悔しいが反論できん。」

「そんじゃあ話を戻していいですか?」
ひかる「何がだ?」
「とぼけないで下さいよ。付き合ってくださいってやつです。」
ふゆき「本当のところ桜庭先生もマンザラじゃないんじゃないですか?」
ひかる「な、何を言っているふゆき!?」
ふゆき「だってここ最近いつも彼の事を話しましてたし」
「そうなんですか?」
ひかる「いや、生徒に告白なんかされたらお前に相談するくらいしか無いだろ?」
ふゆき「でもただ断るならわざわざ私に話す必要も無いじゃないですか?」
ひかる「いや、それはそうだが…」
ふゆき「ホントは好きだけど教師と生徒の間柄だから素直に好きと言えない、とか?」
ひかる「な、何を言っている!?」
ふゆき「ふふふ。顔が赤いですよ?」
天原先生の言う通り、桜庭先生は真っ赤になっていた。
ふゆき「ふふっ、どうやら図星ですか?」
ひかる「いや、それは、その…」
「wwwwww」
桜庭先生が言葉を濁していると、電話がなった。
ふゆき「はいもしもし。はい、ええ、分かりました。」
そう言って天原先生は電話を切る。
ふゆき「すみませんがちょっと用事ができたので、職員室に行ってきますね。」
ひかる「お、おい待ってくれふゆき。置いていかないでくれ~。」
ふゆき「子供じゃないんですから。わがまま言わないで下さい。それじゃあまた後ほど。」そう言って天原先生は保健室を後にする。
ひかる「………」
しばらく沈黙が続いた。
あやと「あの…」
ひかる「ふゆきが…」何か話そうとすると、桜庭先生が話し出した。
ひかる「ふゆきが言ったことも間違いじゃないかもしれない。お前に告白されてから変にお前を意識している。だがな…」
少しシリアスに桜庭先生は話を続けた。

ひかる「何と言うか、この気持ちが本物なのかよく分からないんだ。好きだと言われてそのままお前を意識して…なんだか自分が軽い人間に思えて仕方ないんだ。」
「桜庭先生…」
ひかる「だってそれまで特別に意識なんかもしてなかったのにただ好きだと言われて好きになったなんて…」
「……俺はそれでもいいですよ。」
ひかる「なに?」
「俺も実は、何で桜庭先生が好きなのかよく解らないんです。でも好きなんです。おかしいと思うだろうけど、それだけは確かなんです。」
ひかる「神谷…」
「だから…付き合って下さい。お互いに本当の気持ちがわかるまで。」
ひかる「……その結果お前を傷つけることになるかもしれないぞ?」
「傷つかない恋愛なんてそうそうないですよ。」
ひかる「ふん、知ったような口を…」そう言って顔をそむけた。
ひかる「本当に…本当に私でいいのか?」
小さくか細い声で桜庭先生が言った。
「先生でいいんじゃなくて、先生がいいんです。」
俺は桜庭先生を抱き締めた。抱き締めて改めて思った。この人がこんなに小さくか弱い人だったのかと。
ひかる「…仮にも恋人になるのに桜庭先生はないんじゃないか?」
「じゃあ…」
ひかる「な、何度も言わせるな//」
そう言ったこの人の頬は少し赤かった
「……ひかる……」
ひかる「神谷…」
互いに見つめ合い、徐々にその距離を縮める。そして……
ひかる「んっ……」
しばらくひかるの唇の感触を味わった。
ひかる「んっ……ふっ……あっ…」
唇を離した時のひかるは、少し息を切らしていた。
ひかる「はぁ…はぁ…」
ヤバい……スゴく可愛い……。いつものひかるからは想像もつかない姿だ。
「ひかる!」

俺はひかるをベッドに押し倒した
ひかる「お、おい!?ここは学校だぞ!?」
「ごめん…でも、もう一回…」
もう一度キスを迫ったまさにその時だった。
ふゆき「お待たせしまし…」
天原先生が戻ってきた。それはもう、漫画のようなタイミングに。
ふゆき「すみません…お邪魔でしたね。」
ひかる「ちょ、まてふゆき!勘違いするな!」
ふゆき「私だから良かったですけど、もし他の人だったらクビになりますよ?」
ひかる「だから違う!」
ふゆき「とりあえず鍵くらいはしてくださいね。」
ひかる「人の話を聞け~!」
ふゆき「ふふふ。それじゃあごゆっくり。」おっとりと笑ってまた天原先生は保健室を出ていってしまった。
ひかる「最悪だ…」
「まさかあのタイミングで来るとは予想外でしたね~。」
ひかる「呑気に言ってる場合か!?」
「まあ天原先生だから黙っててくれますよ」
ひかる「まあそうだが…」
「だ・か・ら」
ひかる「???」
「さっきの続きを~」
ひかる「少しは自重しろ!」

おしまい