きょうちゃんの、お姉ちゃん3
「やっほーかがみ、あれ、起きていいの?」 こなたが私に話しかける。私はうん、昼間、眠ってたからさと答える。「ちぇえ、またかがみの寝言を堪能しようと思ったのになあ。 ねえ誠君?」 誠君もいた。私の大好きな…「宿題がどうのとかいったら、殴るからな」「はいはいわかってますよ。私だって賞味期限の切れたネタはつかわないよ」「かがみさん、大丈夫。俺、すごく心配したよ」「ありがとう、誠君。でも、つかさが看病してくれたから」「そのわりには寝てるみたいだけど?」 こなたが私のべっどに寄りかかって寝ているつかさを見て、話しかける。「そ、それだけ、私のために看病してくれたってことよ。つかさの悪口いったら、許さないんだからね!」「んー、今日のかがみんはなんか怖いなあ」「あ、ごめんこなた。わざわざお見舞いにきてもらったのに」「いーよー別に。それはそれでツンデレで萌えるし♪――てゆーかつかさも風邪じゃなかったの?」 ぎくっ、と私は狼狽する。まあ、いまさら隠すことでもないし、親友に嘘をいってもしかたない。「あれ、仮病よ。つかさのやつ、馬鹿だからさ――私の看病するって聞かなくて」 そういう私は、こなたに指摘されないでも赤くなっていると思う。熱で赤いのか、それとも恥ずかしくて真っ赤なのか…。「それにしてもかがみさんとつかささんが元気そうで安心しました。これ、お見舞いと今日のノートのコピーです。お二人の分ですが、かがみさんに渡しておきますね」 みゆきはそういって、紙とお花を手渡した。「かがみさんのノートは、峰岸さんからお借りしました」「うん、みゆき、ありがと」「それにしても残念だね誠君。せっかくかがみを看病するチャンスだったのに」「まあ、確かにそうだけど…つかささんが看病してくれたなら、それにこしたことはないよ」「ほう…恋人が看病するのはデフォなんだけどなあ…ギャルげー的に考えて」「そりゃあ、俺も心配だったけど、大切な人の大切な人なんだから、俺としてはそれもありかなって。かがみさんが幸せなのが、俺の幸せなんだから」「ば、ばか、誠君…変なこと、言わないでよ――そりゃあ、そんなこと言われたら、私だって嬉しいけど」「誠君は素直ヒートかあ。でもまあ、そのほうがツンデレとは相性いいかもね」 また、わけわからないことを…こなたは、ぐっと指を立ててポーズをとる。「こなたさん、そういうものなの?」「まあ私の独断だけどね。ツンデレがデレるためには恥ずかしい台詞が必要なのだよ。まさに適任って感じ?」「よくわからないけど、まあ、かがみさんとお似合いなら、嬉しいな」 ば、馬鹿…!「そうそう、そんな感じ♪ 素直ヒートの醍醐味だね~。こっちまで恥ずかしくなるよ」 誠君は、終始私の心配をしてくれていた。 ありがとう、誠君。私も、大好きだからね。 でもごめん。今日だけは――。
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