concealed love another side story
「うまくいったかな…」屋上に一人立ち尽くしている私は空を見上げながら呟いた。昼休みが終わって帰ってくる二人の様子を見ればおそらくすぐにわかるだろう。だから昼休みが終わるぎりぎりまでここにいるつもりだった。結果を知るのが怖かったから…私が二人の想いに気付いたのは桜藤祭の準備期間だった。最初にわかったのはお姉ちゃんの方。お姉ちゃんが男の子の話をするのは珍しいのに、お姉ちゃんとの会話で誠君の名前が出てくることが多かった。少し注意深く見ると、お姉ちゃんが誠君のことが好きなんだなってことが分かった。多分、周りにはばれないように気をつけてるんだろうなってことも…誠君の想いに気付いたのはもう少し後…道具係で一緒に仕事をする機会が多かった私と誠君は、話をする時間も多かった。その中で少しづつお姉ちゃんのことを誠君が話題にすることが多くなってきた。二人の想いに気付いた時、私は一つの決断を迫られた。それは私にとって選択の余地のない辛い決断だった。
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