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「無題(ひより)2」(2008/04/10 (木) 18:11:03) の最新版変更点
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<p>「おじゃましまーす」<br />
「どぞどぞ、散らかった部屋っスけど。<br />
あ、お茶淹れてくるのでそこの椅子にでも座っててくださいっス。PCも使ってていいっスよ」<br />
「……マジ?」<br />
「……メールとお気に入りとマイドキュメントは勘弁っス」<br />
「ん。じゃあ昨日教えてもらった動画サイトでも見てるよ」<br /><br />
ドアの閉じる音がする。次いで廊下を歩く音。<br />
今、俺は幾多の苦難を乗り越えてひよりちゃんの部屋に来ていた。<br /><br />
「長かった。何度言っても全力で見逃せとか言われたり<br />
気付いたら俺の部屋に行ってたりしたし」<br /><br />
特に後者、突然決まったせいで部屋がロクに掃除できてなくて……<br /><br />
「あ、あの時は片付けてなかった本が……!<br />
本が! 窓に! 窓に! らりるれろ! らりるれろ!<br />
あqwせdrftgyふじこlp」<br /><br />
落ち着け、落ち着け俺! ひよりちゃんは寛容だったじゃないか!<br /><br />
……ただ、視線が微妙だったのは間違いないけど!</p>
<p><br />
「自分は書いてるくせに……彼氏のエロ本はダメですかそうですか。<br />
その同人誌も全然見せてくれないし」<br /><br />
軽く男泣きしてみた所で、心になにやら暗い感情が沸き起こってきた。<br />
復讐。そんな単語が脳裏にちらつく。<br /><br />
「よし、ここから数分間俺はフリーダム!<br />
そして行いは全てジャスティスかつディスティニー!<br />
まさしく俺のエンペラータイムの始まりだ!」<br /><br />
……と大暴れするつもりもなく、大人しく動画サイトに繋いでみる。<br />
付き合っているとはいえプライバシーは重要です。<br />
携帯を見るとかメールを確認するとかそういった行為はダメ、ゼッタイ。<br /><br />
「そもそも、報復なんて不毛だし」<br /><br />
復讐は復讐を生む。そして泥沼の戦争になる。世界史で学んだ数少ない事の一つだ。<br />
なんて言ったら黒井先生に殴られそうだけど。<br /><br />
「それに、俺の部屋にはあれよりもっと見られたくないものが一つや二つは……三つや四つ?」<br /><br />
ともかくあの本ぐらいなら許容範囲。なので大人しくしておくというのが気遣いというものだ。<br />
素直に動画サイトを見てニコニコするのが円満の秘訣だろう</p>
<div class="mes">
<p>正直ここのネタがやりたかった、反省していない<br /><br />
「――にしても、この動画変な中毒性あるなぁ」<br /><br />
読み込みが完了し、流れはじめた動画を見る。<br />
動画自体もさることながら、曲がヤバい。<br /><br />
「……やば。何か変なの閃いた」<br /><br />
とあるフレーズが頭に浮かぶ。<br /><br />
「……ひよひよーひよりーひよりひよひよー」<br /><br />
口ずさんでみた。<br />
ヤバい、止まらなくなる。<br />
「かっわいっいよ! かっわいっいよ! ひっよりんりん!」<br />
「ちょ、先輩何歌ってるっスかー!?」<br />
「え、あ……」<br /><br />
み、見られたーっ!? っていうか聞かれたーっ!?<br /><br />
「永遠のとかじゃなくて現役、しかもまだ16っスよ!?」<br />
「突っ込みどころそっちー!?」<br />
「いや、他にも色々あるっスけどまずはそこかなーと」<br />
「……まあうん、なんていうかこう。<br />
ムシャクシャしてやった、今では反省している」<br />
「……先輩、すっかりオタに染まったっスね」</p>
<p><br />
「どぞ、ストレートで大丈夫でした?」<br />
「うん、ありがとう」<br /><br />
ひとまず色々と落ち着かせ、二人で紅茶を飲む。<br /><br />
「それにしてもさ、ひよりちゃんの部屋凄いね」<br />
「やー、色気も何も無い部屋でお恥ずかしいっス」<br />
「そんな事無いよ? 彼女の部屋ってだけでも結構緊張するし」<br />
「ちょっ!」<br /><br />
何か急にひよりちゃんの顔が赤くなった。<br />
きっと照れているのだと、それはわかるものの、その理由がさっぱりわからない。<br /><br />
「…………不意打ちは反則っスよ」<br />
「……どういう事?」<br />
「あー、いえ、こっちの話っス。<br />
そ、それより! さっきの動画なんでスけど」<br />
「ああ、アレ? 今日学校でこなたさんにオススメされたんだよね」<br />
「へぇー。で、先輩的にどうっスか?」<br />
「どういう意味?」<br />
「萌えとか萌えとかそういう意味っスよ!」<br />
「……うーん、萌えは無いかなぁ。ネタの方が強いし」<br />
「元のキャラはいい感じっスよ? あ、ゲーム持ってるんで貸しましょうか?」<br />
「うん、でも萌えはあんま期待しないでね」<br />
「へ、どういう事っスか?」<br />
「なんていうかさ……こう、萌えとかそういうのがピンと来ないんだよね。<br />
好きなキャラとかは居るんだけど……まあ、なんていうか」<br />
「……ま、まさかー」<br />
「多分予想通り。ひよりちゃんの顔が浮かんでくるんだよね」<br />
「……あ、えっと、どもっス」<br /><br />
今度の赤面ははっきりと理由がわかった。<br />
俺はひよりちゃんの方へと身を寄せる。<br /><br />
「ひよりちゃんは? 俺の事、浮かんだりしない?」<br />
「……ま、まさか。 先輩ドSスイッチが入っちゃいました?」<br />
「多分? で、どうなの?」<br />
「え、えーっと……顔は、そんなに。<br />
女の子に萌える方が多いでスし」<br /><br />
と言いつつ視線を逸らすあたり、あからさまに怪しい。<br />
がしっと掴んで見つめてみた。<br /><br />
「……それっスよ」<br />
「んんー?」<br />
「ドSキャラに萌えられなくなったんスよね。<br />
なんていうか、先輩が……アレなせいで」</p>
<p><br />
「先輩が私限定で苛めてくるから……こう、物足りなくなったというか。<br />
頭の中で先輩の声がオート再生されるようになったというか」<br />
「……へぇ?」<br />
「っ!」<br /><br />
意識して低い声を出してみた。<br />
こうかはばつぐんだ!<br /><br />
「なるほど……こういうのに弱いんだ?」<br />
「……先輩の意地悪。<br />
責任、取ってくださいね?」<br />
「……ひより」<br /><br />
目を閉じるひより。<br />
そして俺はゆっくりと彼女を横たえさせて――<br /><br />
省略されました。続きを見るにはワッフルワッフルと(ry</p>
</div>