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岩崎みなみの憂鬱3」(2008/04/09 (水) 16:50:06) の最新版変更点

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<div class="mes"> <p>「・・・落ち着いた?」<br /> みなみ「・・・ハイ」<br /><br /><br /> あれから数分。ようやく呼吸も落ち着き、冷静に考えられるようになった。<br /><br /> それでも、さっきの醜い自分を思い起こすとまた苦しくなるが、これ以上迷惑はかけられない。<br /> 無理やり思考を外に追いやり、精神を安定させる。<br /><br /> ゆたか「みなみちゃん、大丈夫?いったいどうしたの?」<br /><br /> ゆたかが、まるで自分のことのように私を心配してくれる。<br /> これではいつもの逆だと苦笑したところで、またしても自分の醜さに気付く。<br /><br /> いつもの逆。いつも。<br /><br /><br /><br /> いつも、私はゆたかを助けて『あげてた』。そんな傲慢。<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /> ・・・違う。</p> <div class="mes"> <p>みなみ「ゆたか。」<br /> ゆたか「えっ?」<br /><br /> 少し、詰め寄るような言い方で。<br /> みなみ「・・・話が、あるの。ゆたかの家に、行っていい?」<br /> ゆたか「え、え、あ、うん。いいけど・・・」<br /><br /> そう言ってゆたかは先輩を見る。<br /> 先輩は、いったい何事か、といったようなまなざしで私たちを見ている。<br /><br /> みなみ「先輩、すみませんが、ゆたかと二人で話がしたいんです。<br /> 失礼していいですか?」<br /> 「は、はい??・・・あ、あぁ、うん。わかった。じゃあ、俺は一人で先に帰るよ」<br /><br /> 二人とも、流れについて来れないようだが、なんとか私の意図は理解してくれたらしい。<br /><br /> 「えっと・・・先に帰るけど・・・岩崎さん、体は本当に大丈夫?」<br /> みなみ「はい」<br /><br /> 原因はわかっているのだから。何も心配はいらない。それを伝えることはできないけど。<br /> ただ一言大丈夫だと伝えると、先輩は安心して荷物を抱えた。<br /><br /> 「じゃあ、二人とも、また明日。小早川さん、もし岩崎さんに何かあったらすぐ連絡してね」<br /> ゆたか「はい、わかりました。お疲れさまでしたー」<br /><br /><br /> 去り行く先輩の後ろ姿を、二人で見つめる。<br /> 横目で見たゆたかは、やっぱりどこか淋しそうで。<br /> それを見た私は、また、胸が痛んで。</p> <p>みなみ「ゆたか」<br /> ゆたか「えっ、あ、うん。何?みなみちゃん」<br /> 二人、向き合う。ゆたかの眼は、もう普段通り。<br /><br /><br /><br /> 私の錯覚なら良かった。光の加減とか、角度とか。<br /><br /> でも、その眼は。<br /> 先輩を見つめる時と、それ以外とでは、こんなにもちがうから。<br /><br /><br /> だから私は、聞かなくてはならない。<br /><br /><br /> みなみ「・・・ゆたか。」<br /> ゆたか「・・・う、うん。」<br /><br /><br /> 何を言われるのか、困惑しているゆたか。</p> <p>いや、もしかしたら、何を言われるか分かっていて、ただそれを恐れていたのかもしれない。<br /><br /><br /><br /><br /> でも私は言わなくてはならない。<br /><br /> 自分の醜さと向き合うために。<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /> みなみ「ゆたか。先輩のこと・・・好き?」<br /> ゆたか「!!!」<br /><br /><br /><br /> ゆたかと、そして、私自身と、闘わなくてはならないのだ。</p> <p> </p> </div> </div>

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