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あふたー あ すとーむ ☆ かむず あ かーむ/シーン3」(2008/05/25 (日) 16:42:17) の最新版変更点

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<p>―――それから、数日後。<br /><br /> 駅ビルのスイーツショップにて行われる、ケーキバイキングの席に、私たちはいた。<br /> 「峰岸さん、かがみさん。今回は本当にありがとう。今日は俺が奢るからさ、好きなだけ食べてってよ」<br /> ゆうきくんが、今回のお礼ということで招待してくれたのだ。<br /> 「好きなだけって…定額のバイキングで言われてもねぇ」<br /> と言いつつ、柊ちゃんはさっきから頬が緩みっぱなしだ。<br /> もちろん、かくいう私もだけれど。<br /><br /> *<br /><br /> 「それでさ、それでさ。ゆうきがこーやってぎゅーってしてさ。『不安にさせて、ごめん。俺は、みさしか見えてないから』ってゆったんだっ。なんてゆーかさ、すげー嬉しくてっ、すげー暖かくってっ」<br /> 「はいはいわかったわかった。てゆーか日下部、あんたその話題これで10回目よ」<br /> とろけそうな笑顔で先日の一件を報告するみさちゃんに、あの日の悲痛な面影はカケラも見当たらない。<br /> その隣ではゆうきくんがはにかんだ、困ったような笑みを浮かべている。<br /> 恥ずかしいけど、嬉しいって感じかしら。<br /><br /> ふと足元をみると、みさちゃんの鞄に、私がプレゼントしたマスコットがぶら下がっている。<br /> ゆうきくんのとふたり分、仲良く手を繋いで。<br /><br /> 「雨降って地固まる…ね」<br /> 「固まりすぎよ…まったく」<br /> 渋い顔をしながらも、目元は笑ってる。柊ちゃんも、内心では嬉しいのだろう。<br /><br /> 親友である二人が、幸せである事が。<br /><br /> 「…あ、イチゴもーらいっ!」<br /> 「ちょ、みさ! それ最後の楽しみに取っといたのに!!」<br /> 「えー、端にやってるからいらないのかと思ったじゃん」<br /><br /> …あ、あれ?<br /><br /> 「せめて聞こうとしろよ!」<br /> 「あーもー、うっさいなー。大体最後の楽しみ~なんて女々しいじゃん。美味しいものは先に食うもんだろー?」<br /> 「いーや、最後に取っとくべきだっ」<br /><br /> …また、雲行きが…?<br /><br /> 「後で!」<br /> 「先で!」<br /> 「あーと!」<br /> 「さーき!」<br /><br /> …ああ、なんかにらみ合ってる……<br /><br /> ・<br /> ・<br /> ・<br /><br /> 「「………ぷっ」」<br /><br /> …え?<br /><br /> 「「あははははははははっ」」<br /> 二人して大笑い。<br /><br /> 「なんかバカみたいだな、これ」<br /> 「はは…まったくだ」<br /> こいつぅ、とみさちゃんの頭をなでるゆうきくん。<br /><br /> 「…な、ゆうき」<br /> 「ん?」<br /> 「もっとケンカして、もっと仲直りしよーな」<br /> そのほうが、前よりもっと仲良くなれるから。<br /> そう言って、みさちゃんが笑う。<br /> 「…できれば、あんまりしたくないけど」<br /> 前より仲良くなれるんなら、それもいいかな。<br /> そういって、ゆうきくんも笑う。<br /><br /> 「…やれやれ、一生やってろバカップル」<br /> 溜息混じりに柊ちゃんが呟く。<br /><br /> そう、ね。<br /> みさちゃんとゆうきくんには、一生こんな風にいっしょにいて欲しいな。<br /><br /><br /><br /> “親友”からの、ささやかな…お願いです。<br /><br /><br /><br /> -fin-</p>

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