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「無題(みなみ)5」(2008/05/16 (金) 18:23:44) の最新版変更点
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<p>桜藤祭。こなたさん達は歓喜に浸っていた。<br />
「みんなお疲れーーーー!」<br />
「なんとかうまくいったわね」<br />
「拍手すごかったよねぇ」<br />
「そうですね、とてもよかったですね」<br /><br />
チアダンスが成功し、各々喜び浸っているところに俺が出向く。<br />
「みんな、お疲れ様。すごく良かったよ」<br />
みんながありがとう、とお礼を述べてくる。みんないい表情をしている。<br />
ふと、岩崎さんが俺に言う。<br /><br />
「えっと・・先輩も、がんばって・・・ください」<br />
「あぁ。みんな、楽しみにしといてくれよ!」<br />
そう、俺もこの桜藤祭で出し物をするんだ。学校の友人を集めて、バンドをやるのだ。<br />
こなたさんがアニソンやるの?と聞いてくる。<br /><br />
するか!そんなの!<br />
しかし俺は今日、ある決意を胸にこの桜藤祭を迎えているのだ。<br />
ある人に想いを伝える・・・。<br /><br />
そして、出番がやってくる・・・。</p>
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<p>出番10分前。やはり緊張はするんだなぁ・・・。<br />
1組に与えられた時間は20分。単純計算して、3曲はいける。<br />
ちなみに俺はヴォーカルである。<br /><br />
出番5分前。メンバーの一人が、舞台のそでから客席を見てみる。<br />
「やっぱりいっぱい入ってるぞ」<br />
生徒の座っている席を、目を凝らして見ていく俺。・・・いた。<br />
想いを告げる人のいる場所を確認する。し終わると同時に、白石のアナウンスが響く。<br /><br />
「え~みなさん。楽しかった生徒の出し物も、次が最後です」<br />
一気に緊張が高まる。幕を隔てて、もう向こうには何百人という生徒がいるのだ。<br />
「こなたさん達、こんな空気のなか踊ってたのか・・・」<br />
そう考えると、負けられない気持ちが湧いてきた・・・。<br /><br />
「よっしゃ!楽しもうぜ、みんな!!」<br />
メンバーにそう声を掛けると、おぉ!という気合。<br />
「3年生男子4人組、BATTです、どうぞ!!」<br /><br />
幕が上がっていく。同時に、歓声が耳に届く・・・。<br />
見渡せば、こなたさん達は手を振ってくれている。それに応える俺。<br />
ギターのチューニング音が、体育館に響く。<br />
そして、始まる・・・。</p>
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<p>ドラムの激しいリズムに合わせて、ギターとベースが続く。<br />
客席を見れば、こなたさんと田村さんとパトリシアさんが目を輝かせている。<br />
そりゃそうだ。1曲目は、アニメの主題歌にもなった曲だ。<br />
アジカン、「リライト」<br /><br />
みんな割とのりが良く、1曲目から盛り上がってくれた。<br />
演奏が終わると、一応リーダーである俺がメンバー紹介をしていく。<br />
一通り紹介も終わったところで、2曲目に入る。<br /><br />
2曲目は、こなたさんからのリクエストに応えた感じになる。<br />
再びこなたさん達の目が輝く。2曲目もアニメの曲だ。<br />
涼宮ハルヒ(平野綾)、God Knows…<br /><br />
元々俺もお気に入りの一曲だったので、なんの抵抗もなく歌えた。<br />
2曲目になると、もう生徒達もノリノリだ。手拍子も凄い音に聞こえた。<br />
2曲目も終わった・・・。ついにその時がきた・・・・</p>
<div class="mes">
<p>「え~、次が最後になります」<br />
そう言うと、会場からえぇーーー!という声。ちょっと嬉しかった。<br />
といっても、俺にはいま、やらねばならない事がある。それをやらないと、今回出た意味がないのだ!<br /><br />
「最後の曲は、ある人に対する・・・俺の気持ちを唄います」<br />
メンバー達は?の顔。この事は、メンバーにも内緒にしておいたんだ。<br />
「今日俺は、この場でその人に・・・告白したいと思います」<br /><br />
会場、一気にヒートアップ!!メンバーもヒートアップ!!<br />
見てみればこなたさんはニヤニヤしてる、かがみさんはビックリ顔、つかささんは紅くなってる、みゆきさんはオロオロしてる。<br /><br />
男子生徒が大声で聞いてくる・・・。<br />
「その子のどこが好きなのーーーーー?」<br />
「わかんねぇ。でも、ひとつだけ言えるのは・・・世界中の誰よりも、その人を愛してるってことだけだ!」<br /><br />
沸き返る会場。先生も慌てふためいている。でもそんなの関係ねぇ!<br />
「1年D組!」<br />
おぉーーーーー!と、再び沸く会場。そして、会場中の視線が、1年D組に注がれている。<br /><br />
そして・・・その子の名前を叫んだ・・・<br />
「1年D組・・・・・岩崎みなみさん!」</p>
<div class="mes">みなみの名前を叫び、みなみの居る方を見る。<br />
会場はなんともいえない熱気に包まれている。<br />
肝心のみなみは・・・驚きを隠しきれず、顔を紅くしていた。<br /><br />
俺が言葉を言おうとすると、会場はシーン・・・。みんな空気をちゃんと読んでる・・・。GJ!<br />
「大好きです!一生幸せにします!ずっと・・・ずっと一緒にいてください!」<br />
言えた。みなみが入学してきてから、ずっと言えなかったことを言えた。<br />
それだけで十分に満たされていた、不思議な感覚だった。<br /><br />
みなみの返事が帰ってきた・・・。手で・・○・・・。<br />
みなみの為に唄う、最後の曲。<br />
「愛唄」</div>
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