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「無題(ななこ)」(2008/04/23 (水) 19:12:49) の最新版変更点
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<p>「さっきのはちょっとドキドキしたな…先生とはいえ女の人なんだし」<br /><br /><br /><br />
「ぶっちゃけ人手が足りひんねん!こんなとこで休んでのうて、キリキリ働かんかいっ!」<br />
「わかりましたよ。うう……人使い荒いなあ」<br />
「うっさい。ほら、とっとと行くで!」<br />
「ちょっ!?先生!腕、引っ張らないでくださいっ!ちょっ、先生」<br /><br /><br /><br />
結局あのまま教室まで腕を引っ張られてつれてかれた。<br />
あんな近い距離で…なんか、いい匂いしたな…<br />
「って、こんなこと思ってるのがバレたら。またからかわれるな…」<br />
実際さっきは、こなたさんたちに勘づかれそうだった。<br /><br />
「○○君なんかニヤニヤしてるねぇ、なんかいいことでもあった?」<br />
とか言われて…<br /><br /><br /><br /><br /><br />
「あかんな、あんなんでドキドキしてまうなんて…」<br />
深いため息が出る。<br />
「あてられたんかな、あいつらホンマ頑張っとったさかい、それ見てて青春でも思い出したんやろか…」<br />
少しの沈黙のあと<br />
あかんあかん!しっかりせえ自分、生徒なんかにときめいてどないする!」</p>
<div class="mes">
<p>「明日は休みやさかい、今夜はがっつりネトゲでもするか」<br />
帰路につこうとした時に自販機のところにいる○○が見えた。<br /><br /><br /><br />
「おぉ○○今帰りか?」<br />
「あっ、先生も今帰りですか」<br />
「ん、なんや自分ノド乾いてるん」<br />
先生が鞄の中からゴソゴソと何かを取り出し○○に投げて渡した。<br />
「せやったら、それ飲み」<br />
○○が渡されたものを怪訝そうに見る。<br />
「た、炭酸青汁……しかも飲みかけじゃないですか」<br />
「ああイマイチやったんや、なんや文句あるんか?うちの酒が飲めへんというんかぁ」<br />
「酒じゃないですし、ちゃんと自分で処理してくださいよ」<br />
「ええから文句言わんと飲みい!!」<br />
結局そのまま先生に押切られる型で渡されてしまった。<br />
そして先生が帰ったあと<br />
「これって間接キスだよな……って、またこんなこと考えてるよ」<br />
その味はなんとも言えなかった。<br /><br /><br /><br />
「あかん、さっきのって間接キスとちゃうか、あんな押しつけるようにして意識してるとか思われてへんやろな……いやいや考えすぎや、そんなんあらへん」<br />
また深いため息が出る。<br />
「あかんな~、思春期真っただ中やあるまいし、うち何考えとんのや…」</p>
<div class="mes">
<p>桜藤祭から少しして俺は黒井先生に呼び止められた。<br />
「○○今度お前も遊び行かへんか?」<br />
急なことで要領を得ないままでいると<br />
「いやな、今度泉たちと遊びでも行こうてなってな、それやったらお前もどうかとな……ん、なんやその顔は?うちと2人きりのデートとでも思たんか?あかんでー自分、うちは先生でお前は生徒なんや、そんな禁じられた恋なんて…」<br />
「あの先生、1人で突っ走んないでくださいよ」<br />
「おお、すまんすまん、ということでよろしくな、後で泉たちからも話あるやろ」<br />
そうして先生は去っていった。<br /><br /><br /><br /><br /><br />
「うちが27で、○○が18、9歳の差なんやな、デートとかもありえへんこともないな……って、あかん自分何考えとんのや…」</p>
<div class="mes">
<p>それから俺は泉さん達や黒井先生と遊ぶようになった。<br /><br />
そして、少しづつ先生のことが気になってきた。<br /><br /><br /><br /><br /><br />
「なあ○○年上の女って、どう思う?」<br />
「なんですか、いきなり?」<br />
「べ、別に深い意味はあらへんね…なんとなくや」<br />
「そ、そうですか、ん~…年上の女の人ですか、そうですね……」<br />
「おーい2人とも、そろそろ帰るよー」<br />
俺が答えようとした時みんなが来た。<br />
そして帰り道では2人でいたことをからかわれ、先生はとんだ笑い話やな~と言って笑い飛ばしていた。</p>
<div class="mes">
<p>そういうことが続き12月になった頃だろうか、先生が俺のことを避けてるような感じがし始めた。<br />
「お前もうちなんかとあそんどらんと、あの4人の誰かでも誘わんかい」<br />
などと言われあしらわれてしまう</p>
<div class="mes">
<p>「なんや泉?」<br />
「先生は今年もクリスマスは1人ですか?」<br />
「いきなり失礼なやっちゃな、ふざけたことぬかしてると修正したるで」<br />
今にも殴られそうな雰囲気を遮るように<br />
「○○君とデートでもしないんですか?」<br />
「はあ~~~~~~」<br />
廊下に響く程の大声<br />
「いきなり何言うねん、うちと○○は」<br />
「ちょっ、先生声大きいって」<br /><br /><br />
先生が大きく深呼吸をする。<br />
「先生落ち着いた?」<br />
ふぅ~と一息ついた先生が「せやからな、うちと○○はなんもあらへんね…教師と生徒やし……」<br />
だんだん声が小さくなりボソボソと聞こえるようになっていく<br />
「ちょっと注意して見れば、わかりますよ、お互い意識してるの」<br />
黒井が押し黙る。<br />
そして意を決したように口を開く<br />
「あかんことはわかってんねん、せやけど、なんかときめいたんや、いっつも自分にあかんことやって言い聞かせてんやけど……」<br />
「なんで駄目なんですか!?」<br />
影から急に○○が現れて黒井に向き合った。<br />
「どういうことや泉?…って逃げるなー」<br />
泉さんが走り去っていく<br />
「俺が泉さんに頼んだんです。先生と2人きりになれるように」<br />
今度は○○が意を決したように口を開く<br />
「さっきの話聞いてて、嬉しかったです。先生が俺にときめいてくれたとか……」<br /><br />
この時どんなことを言っていたか、はっきり言ってテンパってて覚えていない、教師と生徒だからってなんなんです。とか恥ずかしいことばっか言ってた気がする。</p>
<div class="mes">
<p>そしてクリスマスの日<br />
「すまん○○遅れてもうて」<br />
この言葉のとおり先生は遅刻してきた。<br />
まぁ、どうでもいいことだけど<br /><br /><br />
本当にいろいろと話をした。<br />
そして最後に2人で決めたことがある。<br />
「なあ、○○やっぱりケジメはちゃんとつけなあかんと思うんや。せやから、つきあうっちゅうことは卒業するまで我慢せなあかんと思うんや」<br />
そういう先生に俺も納得した。</p>
<div class="mes">・<br />
・<br />
・<br />
卒業式が終わったあと星桜の木の下で先生と会う約束をしていた。<br />
俺が黒井先生のことを好きになった、きっかけの場所<br />
「先生遅いですよ」<br />
「うっさい、色々忙しいねん、それに、やっぱ人目を避けるというか……あと迷ったんや、ホンマに行ってええんかとか…」<br />
少しの間があく<br />
「うちでええんかとか…こんな年の離れたヤツやなく、同じくらいの年のヤツの方がいいんやないかとか……ホンマそういうこと考えとったら、なんか怖なって………」<br />
「先生…前に年上の女の人のことをどう思うか聞いてきましたよね」<br />
○○が優しい声で語りかける<br />
「その答え今話してもいいですか?……ううん、今話します。好きです、年上の女の人とかは関係なく黒井先生が好きなんです」<br /><br /><br /><br />
そこから先は言葉はいらなかった</div>
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