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紅「JUN、紅茶をいれて頂戴」
……
紅「JUN! 聞こえないのかしら」
翠「チビ弟は今日から修学旅行にいってやがるですよ、もう忘れたですか」
紅「///……そ、そうだったわ。ちょっとした勘違いだわ」
翠「そーですかぁ? これはあれですぅ、蒼星石」
蒼「あれだね、翠星石」
紅「な、何よ! 言いたいことがあるならはっきりといいなさい!」

翠「ああ、JUN。私は貴方がいない瞬間なんて想像できないのだわ」
蒼「僕もだよ、真紅姉さん。姉さんがいない瞬間なんて想像できない」
翠「JUN、姉さんと呼ばないで。真紅と呼んで欲しいのよ」
蒼「真紅……」
翠「JUN……」
紅「///」
翠「JUN,紅茶を入れて頂戴。修学旅行なんか行かないで私のために紅茶を入れて欲しいわ」
蒼「わかったよ、真紅。君の為なら死ねる――(ドン!!」

真紅が机を叩いて叫ぶ。
紅「あ、貴女達! ちょっといい加減にしなさい!」
翠「いやですよー、色ボケ真紅ー」
蒼「真紅はJUN君に頼りすぎるのを改めたほうがいいと思うよ」
双子「ねぇー(ですぅ)」
紅「あ、あ、貴女達。覚悟はいいわね?」
翠「真紅が怒ったですぅ。逃げるですぅー」
蒼「鬼さん、こちら」
紅「ま、待ちなさーーーい!」



紅「全く、あの二人ときたらどうしてくれようかしら」
銀「あらぁ、真紅。もしかしてまたあの二人にからかわれたのかしらぁ」
紅(プイッ)
拗ねて横を向いてしまった真紅を見て水銀燈は苦笑する。

Prrrrr Prrrrr Prrrrr

銀「電話ねぇ、誰からかしらぁ。真紅出てちょうだぁい」
紅「いいわよ……はい、もしもし」
J「あ、真紅姉さん? 僕だけど」
紅「J、JUN! な、何かあったの!」
J「別に何もないけど、姉さんの声が聞きたいと思って」

翠「蒼星石、蒼星石。チビから電話みたいですぅ」
蒼「流石JUN君、マメだね」
翠「折角だからまたからかってやるです」
蒼「全く、翠星石は……本当に真紅が好きなんだね」
翠「ち、違うですぅ。慌てたり拗ねたりする真紅が可愛いだけですぅ」
蒼「はいはい。じゃ、行こうか」


紅「ええ、大丈夫よ。特に変わったことはないわ」
翠「けどね、JUN。やっぱり一人はさみしいのよ」
紅「なっ!!」
J「姉さん? どうしたの」
紅「な、何でもないのだわ」
蒼「真紅……やっぱり僕がいなくてさみしいのかい?」
翠「ええ、そうよ。横にJUNがいない夜は物足りなくて、心に穴が空いているみたいだわ」
蒼「真紅、そこまで僕のことを愛してくれているなんて――」

紅「だ、黙りなさい!!」
J「ね、姉さん。……ごめん。僕の修学旅行の話なんて姉さんにはつまんないよね」
紅「そ、そんなことはないのよ。JUN、もっと聞かせて頂戴」
翠「でもね、思い出して欲しいのよ。貴方の横に今私がいないことを、家で独り寂しく貴方の帰りを待っている私のことを」
蒼「真紅……僕のお土産は君への愛だよ」

紅「そんなものがお、お土産だなんてふざけないで!」
J「う、うん。そうだよね、やっぱり金色のペナントなんて悪趣味だよね……ごめんそろそろ切るね」
紅「ち、違うのよ、JUN。私はJUNのお土産ならなんでも嬉しいわ」
翠「だって、JUNの愛が篭っているんだもの」
紅「い、いい加減にしなさーーーーいーーー!!」

ガタン! ドタドタドタ……



銀「あらあら、真紅ったらぁ。受話器を投げちゃだめじゃなぁい。はーい、JUN、元気にしてる?」
J「銀姉さん! 元気だけど、真紅姉さんは?」
銀「ちょっと翠星石と蒼星石に横からちゃちゃ入れられちゃったからぁ、怒って追いかけてるところよぉ」
J「ははは、皆いつも通りなんだね」
銀「そうよぉ。JUNも体に気をつけて楽しんでくるのよぉ」
J「うん、皆によろしく。おやすみ!」
銀「おやすみなさぁい、ちゃんと乳酸菌とるのよぉ」

ガチャン。

紅「はぁはぁはぁ。二人とも……逃げ足だけは……速いのだわ」
肩で息をしながら真紅が戻ってきた。
銀「家の中を走っちゃだめよぉ、真紅」
紅「言われなくてもわかってるわ。……電話は?」
銀「真紅がいきなり受話器を投げるからJUNは悲しんでたわよぉ」
紅「そんな! JUN! 違うのよ!」
銀(これだから、真紅をからかうのは面白いのよねぇ。翠星石と蒼星石の気持ちもよくわかるわぁ)

翠「にひひひひ、真紅をからかうのはこれだからやめられねぇですぅ」
蒼「つい乗っちゃうけどやりすぎないようにね、翠星石」
翠「わかってるですよ」



翌朝。

翠「朝ですぅ、てめぇらさっさと食って、顔洗ってしゃきっとして学校行くですよー」
紅「……」
翠「どうしたですか、真紅。早く食べるですぅ」
紅「……フンッ」
蒼(あちゃあ。昨日は苛めすぎたかな)
翠(ちょっとやりすぎたかもしれねぇですね)
銀「真紅。さっさと食べなさぁい」
翠「昨日のことを怒ってるなら謝るからさっさと食べるですぅ」
紅「……頂くわ」

その夜。
真紅はお風呂に入りながらため息を付いていた。
紅「全く、あの二人と来たら……(ブツブツ」
翠「翠星石と蒼星石がどうかしたですか?」
蒼「お邪魔するよ、真紅」
紅「!?」
いきなり風呂場に入ってきた翠星石と蒼星石を見て目を白黒させている。
翠「久しぶりに姉妹一緒にお風呂に入るです」
蒼「ほら、真紅。洗ってあげるからタオル貸して」
紅「え、ええ。頼んだわ」
大人しくタオルを蒼星石に渡し、背中を向ける真紅。
真紅の背中を蒼星石がこする音と湯船に浸かった翠星石の鼻歌だけが壁で反響する。




蒼「真紅、JUN君のことが好きかい?」
紅「なっ、まだ言うつもりなの!」
蒼「落ち着いて聞いてくれないか、真紅」
紅「……何を言うつもりなの」
蒼「君がJUN君を好きなように僕達も可愛い妹の真紅が大好きなんだ。たまにその愛情表現が暴走することはあるけどね」
翠「そうですぅ、あれも翠星石と蒼星石の愛情表現ですぅ」
紅「……」
蒼「だから、昨日はちょっとやりすぎちゃったけど許してくれないかな」
紅「……まぁ、私も大人気なかったわ」
翠「それでこそ、翠星石と蒼星石の自慢の妹ですぅ」

紅「――ええ、それじゃあお休みなさい、JUN」
J「お休み、真紅姉さん」
銀「あらぁ、今日はちゃんと最後までお話できたのねぇ」
紅「ええ、そうよ」
銀「仲直りできたのかしらぁ?」
紅「元々、喧嘩なんかしてないわ。ちょっとした姉妹同士の冗談よ」
銀「ふふふ」




そして、JUNが帰ってくる日の夕方。

J「ただいまー」
紅「お帰りなさい、JUN」
J「真紅姉さん、もしかして玄関で待っていてくれた?」
紅「そんなことないわ、偶然通りかかっただけ」
翠「そんなこと言っていいのですかぁ?」
紅「ど、どういう意味?」
翠「さっきからそわそわして、何度も玄関から外を見に行ってたのは誰でしったけー。蒼星石?」
蒼「誰だったかなぁ?」
紅「///」
翠「そうそう、チビ。ちょっと聞くですよ。真紅ったらチビがいない間『JUNがいないわ』だの、『ああ、寂しくてたまらないわ』だの、『JUNの紅茶じゃないと物足りないわね』とかうるさかったんですよ」
蒼「『JUNの存在が私にとってこんなに大きいものだったなんて……』とかも言ってたんだ」
J「え……」
紅「あ、あ、貴女達……あることないこと好き勝手言うんじゃないわーーーー!」
翠「真紅が怒ったですぅ。逃げるですぅー」
蒼「ははは、またやっちゃったね」
紅「今度こそ許さないわーーーー!!!」

銀「あらぁ、お帰りなさいJUN」
J「銀姉さん、ただいま。真紅姉さん達が……」
銀「あれは気にしなくてもいいわよぉ。ちょっとじゃれてるだけだしぃ、それより真紅に紅茶でもいれてあげなさいなぁ」
J「う、うん。あ、これおみやげ」
銀「ありがとぉ」
J「じゃあ、紅茶いれてくる」
銀「……金色のペナントねぇ」
紅「まーちーなーさーーいーーー!!」
翠「いやですぅー」

          終
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