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「うん、いい感じ。」
今日のおかずは里芋の煮っ転がし
のりさんが頂いた物を御裾分けしてっ貰った物だ
「えーっと、後は…。」
時間は六時ちょっと前
夫ももうすぐ帰って来る頃
「お味噌汁は後で暖めなおして…。」
僕がもう一品何か作ろうか思案していると
「「ママー。」」
居間から子供達が走って来た
「どうかした?それと台所で走っちゃ駄目だよ?」
「「ごめんなさーい。」」
この子達は僕とJUN君の子供
今年で上の男の子は五歳。下の女の子は四歳になる
「あのね。えーとね。」
上の子が何か言いたげだけど上手く言えないらしく困っている
「何かな?」
「えっとね。」
「もう、お兄ちゃんはどいて。だらしないんだから。」
下の子が兄を押し退けて僕の前に出た
「何だよー。」
「お兄ちゃんはグズ何だもん。そんなのだからいつまでもチビなんだよ。」
「チビって言うな!それにお前の方がチビだろ!」
「はい。喧嘩しちゃ駄目だよ。」
子供達が喧嘩を始めてしまったので止めに入る
最近、下の子はどんどん口が悪くなって来た
きっと僕の姉のせいだ
「「はーい。」」
子供達は僕が言うと素直に喧嘩を止めた

「それでどうかしたの?」
話を元に戻し用件を聞いてみる。すると
「ママとパパって何で結婚したの?」
「へ?」
下の子が予想外の事を口にした
「「ねえ、なんで?」」
二人が声を揃えて聞いてくる「えーっとね。」
「「うんうん。」
子供達の目を輝かせながらこっちを見てる
僕がJUN君と結婚した理由か…
「かっこよかったからかな。」
「「えーーーーーーーーー」」
どうやら子供達は僕の答えに不満みたい
子供から見たらパパはかっこよくは無いらしい
「パパはかっこよくない?」
僕が聞き返すと、上の子は
「そんな事無いけど…。」
と答えたが、下の子は
「パパって今一パッともん。」
とずばり言った
「そうかな?ママはパパ凄くカッコいいと思うけど?」
「えーなんで?パパのどこが?」
女の子は早熟だと言うけど家の子も下の子の方がオマセみたい
「そうだねー。パパのカッコいい所かー。」
「うん、どこ?」
「パパのカッコいい所は…。優しい所かな。」
「「えー」」
僕の答えが子供達は気に入らないらしい
「それだけ?」
「うーん。それだけじゃないけど、結婚した理由はそこかな。」


下の子はどうやらそれでは納得出来ないらしく、さらに聞いて来た
「どうやさしかったの?」
どう優しかったか…。中々難しい質問だ
少し考える
「パパはね。皆に優しかったんだ。」
「「うん。」」
「でもね。それ以上にママに優しくしてくれて。」
「「うん。」」
「僕だけを見てくれたんだ。」

少し昔を思い出す
僕とJUN君がまだ学生だった頃
JUN君は言ってくれた
「僕は蒼星石に甘えられたい。蒼星石だけに甘えられたい。」
それからJUN君は僕に全てを受け止めてくれた
辛い時も悲しい時もずっと傍に居て僕の頭を撫でてくれた
どんな時も僕の傍に居て僕だけを見てくれた
JUN君は僕の…


「パパはね。ママの王子様なんだ。」
「えー。」
僕の言葉に上の子は少し不満気
逆に下の子は目を輝かせている
「パパは白馬の王子様なの?」
「そうだよ。ママだけの王子様。」
「ママだけの?」
「そうだよ。」
「すてき!ロマンチック!」
とても嬉しそうな下の子に対して上の子はやっぱり何か納得行かないらしい
「よくわかんないや。」
「お兄ちゃんには女の子の気持ちが分かんないのね。」
「なんだよ。それ。」
「そんな事じゃ将来モテないわよ。」
「なんだとー。」
「そうよねー。ママ。パパはママだけの王子様だもんねー。」
「ふふ、そうだね。」
やっぱり下の子は上の子より早熟みたい
僕の話が嬉しいかったのかニコニコしてる
それに対し上の子はやっぱり納得いかない顔をしてる

「ただいまー。」

玄関から声がした
「「あ、パパだ!」」
子供達が玄関に走って行く
「「パパおかえりなさーい。」」
「ただいま。」
僕もお鍋の火を止めて玄関に向かう
「お帰りなさい。JUN君。」
「ただいま。って久しぶりだな。その呼び方、学生時代みたいだ。」
「えへ、ちょっとね。」
少し笑って子供達を見る
下の子は笑顔だけど上の子はやっぱりまだ納得行かないらしく思案顔
それを見たJUN君も良く分からないと首を傾げた
その顔と仕草が上の子とそっくりだったので僕と下の子は思わず吹きだしてしまう
「何が面白いんだ?」
JUN君が聞いてくる
「残念。それは秘密だよ。ねー。」
「ねー。」
「?」

穏やかで幸せな日々
僕の王子様がくれた宝物

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