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急いで家に入り、リビングへ向かい、勝手に入って、くつろいでいる侵略者どもに尋ねる。
「おまえら、金は持ってないのか!!!?」
返事は予想どうり、
「あら持ってるわけないじゃない。それに、輸送量は購入者負担になってるわよ?」
規約なんていちいち読むわけがない。遊びでやっているのだから。
「心配しなくても、タクシー代以外はいらないわ。密入国したから。」
犯罪にまで平気で手を染めるのかよコイツラは。
「なら警察を呼んでやる!」
「させると思う?」
「させるわけないわよぉ。ねえ?」
「かしらー!」
「あったりまえです!」
「さすがにそれはいやだね。」
「なのなのー!」
「絶対に、させない。」
僕の背中から血の気が引いた。

だめだ、勝ち目はもうない。嗚呼神よ、ついに僕を見放したか。
「ほら、さっさと払ってきなさい。」
「ささっと済ませれないのですか?このノロマ。」
ソファーにころがりながら命令してくる。なんて屈辱だ!
もう抵抗は無駄だろう。そのうち殺されるかもしれないので仕方なく払うことにする。
「はあ。」
リビングの戸棚に隠してある封筒を出してきて、諭吉を四人引っ張り出す。
「クソ、何でこんな・・・」
外で待っている運転手二人に諭吉を渡す。
「どうもありがとうございましたー。」
にこにこしながら去っていく。
「姉ちゃんになんて言われるか・・」
正直、いつも口で命令しているが、のりは怒ると最高におっかない。
想像しただけでも、背筋に悪寒が走る。
「アイツラのことも何て言われるか・・・」
追い出すということはないだろうが、やはり不安だ。なんせ、諭吉を一日で四人使ったのだから、不安にならないわけがない。
「はあ。」

ため息をつきながら家に入り、牛乳を飲もうと騒がしいリビングに入ると、
「うわああああ!何やってんだよお前ら!」
そこには、食べ散らかした、菓子類のくずやら、ごみやらがそこら中にあった。
「見て分からないですか?おやつの時間ですよ。」
「早くお茶を出しなさい。」
「このうにゅー、とってもおいしーの!」
「このヤクルトっていうの?とってもおいしーわぁ」
「み、みんなちゃんと断ってから食べようよ。」
ん?あとふたり足りないな。そう思い、ふとキッチンのほうに目をやると、
「げっ・・・」
『がさがさむしゃむしゃもぐもぐ』 『かちゃかちゃ』
「な、なな何やってんだー!」
薄紫の服を着た、薔薇水晶?がこちらに振り向き、答える。
「おなか、すいたから・・・。」
次に、黄色の服を着た金糸雀?が答える。
「甘ーい卵焼きを作ってるのかしら!」
「お、お前ら、出てけー!!!」
「「「「「「「それは無理」」」」」」」」

それから数分、桜田家のリビングは騒がしかった。
「だから、食うのをやめろといってるんだ!」
抵抗されながらも必死に止めようとするジュン
「み、みんなジュン君の言うとおりにしようよ。」
蒼星石も援護する。
「ハラが減ったら食う!本能に従って何が悪いのですか?」
その言葉を聞き、ジュンが反論しようとしたところ、
「翠星石!皆ももうやめなよ!ジュン君だって困ってるじゃないか!」
と怒声が聞こえた。怒声を発したのはジュンではなく、蒼星石だった。
翠星石はいつもとは違う雰囲気を放つ蒼星石に押されたのか、
「うう…そ、蒼星石がそこまで言うなら仕方ないです・・・」
と言って黙り込んだ。他の姉妹たちも、口々に
「「そ、そうね。」」
「ご、ごめんなさいなのー」
「ちょ、ちょっと待ってかしら~、卵焼きがこげちゃうのかしら~。」
「・・・・」
と同意していった。普段はおとなしい蒼星石が怒ったので、姉妹たちは押されていた。
「まったくもう、好き勝手するにも程があるよ。まるで迷惑かけに来たみたいじゃないか。」
(こいつ、結構すごいやつだったんだ)

静かだ。これがいつもの空間。ああ、なんて静かなんだ。
「真紅!」
名前を呼ばれたが、真紅は引け腰だ。少しスカッとする。
「な、何?蒼星石。」
「扉のガラス、割ったままだよね、ジュン君と一緒に片付けなよ。」
な、何でこいつと一緒ににしなきゃならないんだ。僕は反論する。
「何で僕が・・・」
蒼星石がこちらに振り向いた。今の蒼星石は怖い。そう感じさせるオーラが回りにあるようだ。
「ジュン君にも少しからず責任はあるよ。居留守使ってたんだし。」
「わ、わかったよ」
しぶしぶ返事をした。
「翠星石、雛苺、僕も手伝うから、部屋のかたづけを・・・こら翠星石!逃げるんじゃない!」
「わ、わかったですぅ。」
逃げる翠星石を引き止めた。あの緑を・・・蒼星石、もっとも怒らせたくないうちの一人だ。
「水銀燈、薔薇水晶、冷蔵庫を片付けて。」
「い、いいわようぅ」
「はい。」
残りの一人に向き直る。やっぱりオーラが出ている。
「金糸雀、後片付けは最後まできちんとやるんだよ。」
「は、はいなのかしら~!」
全員に注意し、その上掃除を言い渡した蒼星石に僕は感謝している。
「じゃあ皆始めて。」
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