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ばらげん! 第一話『うぇるかむ ようこそ こんにちは』


春うらら、のほほんとした暖かい昼下がり
小さな部屋から見える外の風景は桜のピンク一色
「平和だよな・・・・」
俺はそんな言葉を呟きながら机に突っ伏す
目をつむると緑の爽やかな香りが辺りを漂っているのに気付く
「春だよな・・・・」
当たり前の事を、また、呟く


・・・・なんて、エロゲみたいな語りを頭の中で妄想する、俺。
「どうしたんすか、斑目さん。ボーっとして?」
声をかけられ隣を見ると笹原が俺を少し困った風に見ている。
「あ~・・・いや、なんでもねぇよ。」
「はあ。つか、今日はもう授業ないんすか?」
「ああ、今日は午後の授業は休講で何もねえな。笹原もか?」
そう言いながら俺は机に置いてあったウルトラジャンプを手にとり
椅子に深く腰掛ける。
「そうっすね、今日はもうないです。今期は午前中に授業集中してるんで
 午後は空きコマ多いんすよ。」
笹原はそう言いながらプレステ2の電源を入れる。
「お、ギルティやんのか?」
「はい、斑目さんもやります?」
笹原はジョイスティックを膝の上に置きながら俺のほうを見た。
「ん~・・・・後でにするわ。今月のウルジャンまだ見終わってねえし。」
「分かりました。」


それから20分ほど、笹原のコントローラの音とオレのマンガを
めくる音だけが部室の中に響いていた。
「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
ガチャガチャ
「・・・・・」
パラリパラ
・・・
・・


キンコーンカンコーン

「ん、高等部、授業終わったみたいだな。」
俺は漫画から目を離さずに笹原に話し掛ける。
「みたいっすねぇ~・・・んっ!」
笹原も持ちキャラのジャムを操作する手を休めずに返事する。
その画面の中のジャムはジョニー相手にコンボを叩き込んでいた。
「とすると・・・・もうすぐ来るな。」



「ですね、今日は掃除がないって言ってましたし・・・10分位じゃないすか?」
「そんなもんか。今日はアキバ巡りするんだっけか?」
俺は昨日の会話を思い出しながら尋ねる。
「確かそうです、今日の目当てはフィギアって言ってましたよ。」
ゲームを一時中止して笹原が俺を見る。
「ほぉ、今度は何集めてるんだ?」
「今回はメガテンだそうですよ。」
「それじゃ、今度はジャックフロスト辺りのコスでもするのか?」
「ははは、それはないっしょ。」
そんな会話をしてダラダラしてると、扉の向こうからタッタッと
駆ける足音が聞こえてきた。


「お、噂をすればなんとやら。きたみたいだな。」
足音が部室の扉の前で止まる。

ガチャリ

部屋のドアノブがグルっとまわり、向こうからワンピースの
チョッパーよろしく、モジモジとしながら今話題の『その子』が
ピョコリと頭と手だけを出して現れた。
「薔薇水晶さん、こんちは~。」
「おーっす。」
俺たちはいつものように挨拶をする。
「こんちはぁ・・・♪」
少し照れながら薔薇水晶さんが全身をあらわす。
薔薇水晶さん、この英央学園の高等部に所属しながらここ、英央大学の
『現代視覚文化研究会』に入ってる希少な存在。
確か、入部したのは去年の秋くらいだったっけか。
荻上さんが入ってから入部したから多分あってる、と思う。
「あれ、今日はもう私服に着替えてきたんだ。」
笹原が言葉をかける。。
「うん・・・アキバめぐりにはアキバめぐりらしい格好があるから。」
チョコンとオレ達と真向かいの椅子に座る薔薇水晶さん。
「えっと・・・・田中さんと大野さん、まだ、来てない?」
「次のコマが終わるの4時過ぎだから、もうすぐ来るんじゃねえかな。」
「わかりました・・・えと・・・ありがとうございます。」
そう言ってペコリと頭をさげる薔薇水晶さん。
それから、少し沈黙が流れた。


「あ、この前貸したゲームどうだった?」
最初に沈黙を破ったのは笹原だった。
「あ、うん、すごくおもしろい♪やっぱりギャルゲはシナリオが良いのに
 限るってやつだぜぃ♪」
即座に反応する、薔薇水晶さん。
「ん?何のゲームだ?」
話題に加わってみる。
「アレっすよ。斑目さんがオススメしてた『ゆめうつつ』。」
「あ~、アレか。今は誰のシナリオやってんだ薔薇水晶さん?」
「今は・・・・早苗シナリオに入ったところ。おとなしい女の子だけど
 あんまり突飛過ぎない性格が中々ベネ♪」
「早苗はなかなか良いよ。最後辺りはかなり泣けるシナリオになってて・・・」
「あるある。でもオレは香タンもオススメするな。」
「斑目さんらしい・・・」
「あのロリキャラ・・・かな、かな?」
「ロリだが、それだけじゃぁないっ!良いか?あの子はだな、主人公に
 片思いしながらもだ・・・・」

「おーっす。」
「こんにちはぁ~♪あっ薔薇水晶さん、こんにちは~♪」

話を折るように現れた二人。うぅむ、香たんの魅力語りが・・・



「田中さん、大野さん、こんちはっ♪」
薔薇水晶さんが元気いっぱいに挨拶する。
「おっす、薔薇水晶さん。あ、斑目、今日は高坂と春日部さん来ないとさ。」
「デートか?」
決まってるだろうが言ってみる。
「みたいです。あと・・・・荻上さんは授業が、あって来れないそうです。」
大野さんの表情が少し歪む。ま、この二人、少しは改善されたとはいえ
まだ仲が悪いし、しゃあないか。
「あと、久我山はバイトだから来れないとさ。」
「久我山さんもなんだ・・・・」
「あ、それじゃぁ今日はこのメンバーで行きますか?」
オレに向かって尋ねる笹原。
「そうだな、良かったら荻上さんにも後でメールいれたれ笹原。」
「オレっすか?また、どうしてオレなんすか、斑目さん?」
俺の意見に少し疑問を投げかける。そこは、アレだ。
「ま、気にすんな。つか、会長就任したんだからそれくらい仕事のうちだろ?」
「はあ・・・」
よし、上手くやり過ごせた。
「それじゃ、行くか。」

めいめい荷物を持って外に出る。

「あるーはれーたひーのことー♪魔法以上のすーてきなー♪」

薔薇水晶さんの歌を聴きながら、今日も今日とでアキバめぐりへ向かう。

ま、いつもとかわらん一日だ

薔薇「諸君、『ばらげん!』次回予告を始めよう。」


咲「おいおい、今回もアタシ出てないじゃん。」
高坂「そうだねぇ。」
真紅「それより、私の活躍がないのだわ。ここは私が主役のはずなのだわ。」
金「何を言うかしら真紅!次回はカナが活躍するのかしら!」
巴「私も出たいな・・・」
咲「ま、アタシは出番があるまで待機してるか。」
高坂「それじゃ、今日は一緒にご飯食べに行こうよ咲ちゃん♪」
咲「そうだね、一緒にご飯食べようね高坂っ♪」
高坂「うん♪」
咲「やっぱ出番は後ででもいいや~♪それじゃね~~♪」

真紅「・・・・何故かしら、すごく負けた気分なのだわ。」


薔薇「次回『ある春下がりの朝』、見ないと月に代わってですとろーーーい♪」


久我山「そ、それはちょっと違うぞ・・・」


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