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ここは双子の部屋。
夜も大分更けているのだが廊下から見ると部屋の中からうっすらと光が漏れていた。

「蒼星石ー、まだ勉強するですか?」
「もうちょっとできりが良くなるんだ」
「そうですか、なら仕方ないですぅ。待っているから早く済ませるですよ」
「うん」

カリカリカリ

「蒼星石ー」
「何? 翠星石」
「呼んだだけですぅ」
「そう」

カリカリカリ

「蒼星石……」
「もうちょっとってさっきから言って……あ」
振り向いた蒼星石が見たものはベットに倒れている翠星石だった。
「蒼星石、早く寝ないとダメですぅ」
「翠星石の寝言か……もう寝ようか」

蒼星石は翠星石に布団をかけて、スタンドの電気を消し翠星石の横にもぐりこんだ。
目を瞑る前に横をみると、すぅすぅと穏やかな寝息を立てている姉の顔がある。
「おやすみ、翠星石。また明日」


では、皆お休みなさい









「さて蒼星石」
「何だい翠星石」
「梅雨という事でジメジメジメジメ嫌な感じですね」
「そうだね。でもこれが無いと農作物も育たないし仕方ないよ」
「うー、仕方ないですけど。あまり湿気が多いとその、髪が……」
「ああ、君みたいに長いとボリューム持たせるのが大変だよね」
「そうなのですよ。ぺたーんとしてたら私の自慢の髪型がダメになっちゃうです」
「かと言って、流石の僕も天気はどうにもならないよ」
「天気がどうにか出来たら蒼星石は神様にもなれるですね」
「じゃあ君は神様の双子の姉だね」
「てことは私も神様ですか。それもいいかもしれないです」
「神様は素直じゃない、ちょっと口は悪いけど優しい女の子…っていうと一部の人が大喜びしそうだけどね」
「そのピンポイントを狙ったような言い方はやめるです」
「でも、その通りじゃない。君は素直になれなくて憎まれ口ばっかり言う、でも本当は優しい子だ」
「……蒼星石だからその言葉は許すですけどぉ」
「JUM君や他の人だと真っ赤になって否定しちゃうもんね、君は」
「うー、蒼星石はいじわるです」
「そうかな?僕は事実を述べているだけだけれども」
「事実は時として人を傷つける刃になるですよ」
「なっ……そうか、僕は君を傷つけてしまったのか…ごめんね翠星石、僕はダメな妹だ……」
「へ?あいやー、その………気にすんなです」
「君は優しいから慰めてくれるけれど、僕の気がすまないよ……」
「ああもう、おめーってヤツは些細な事で落ち込みやがるですね」
「…っ?翠星石…?」
「こうやって抱きしめてやるのはおめーだけです。傷付いてたらこんな事せんですよ」
「……うん」
「……って、どこ触ってやがるですかコラ」
「………クス。なら態度で僕を安心させてよ」
「は、ハメられたですか!?コラ止めるです脱がすなです!っぴゃー!!!」
「……クスクス♪」







翠「最近蒼星石が急に大人びてきて甘えてきてくれないから悪戯してやれですぅ」
蒼「Zzz」
翠「健やかにー伸びやかに~♪」

翌朝。
蒼「うわぁ、もう中学生なのにおねしょなんて…。ど、どうしよう。とりあえずドライヤーで乾かそう。ぐすん」
ドアのかげから。
翠「泣いている蒼星石、可愛すぎですぅ!写真に撮っとくです」







満員電車の中。
翠「狭いですぅ、苦しいですぅ」
蒼「仕方がないよ、朝のラッシュ時だもの」
翠(周りがオヤジばかりだと暑苦しくていやですからもっと蒼星石の方に寄るです)
蒼「!……あ、あのね、翠星石」
翠「なんですか」
蒼「その……胸が腕に当たってるんだけど(ボソ)」
翠「当ててるんですよぅ」
蒼「/////いくら双子で女同士とはいえ恥ずかしいよ」
翠「恥ずかしがってる蒼星石が可愛いから、もっと当ててやるですよ♪」
蒼「ちょwwww」







翠「しまった…。」
外は雨…しかし…
翠「傘忘れたですぅ…。」
走って帰ればそこまで濡れずに済むかもしれない…。
翠「しゃーねーです…。」
覚悟を決めて走ろうとした時…
蒼「濡れるよ…?」
翠「蒼星石…。」

蒼「折りたたみ傘入れててよかったぁ。」
翠「助かったです、蒼星石。」
二人並んで雨の中を帰る…
蒼「でも、折りたたみ傘だからちょっと狭いね。」
翠「え…でも…?」
自分は殆ど濡れていない…が、ふと見ると傘が自分の方に寄っている
翠「蒼星石…左肩濡れてますぅ…。」
蒼「ああ…しょうがないよ。」
翠「翠星石は大丈夫ですぅ!だから…」
蒼「ダーメ。」
傘を蒼星石のほうに押しやるが、再び押し戻される。
翠「もう!蒼星石!!」
蒼「君が濡れなければいいよ。」
翠「む~…」
翠星石は蒼星石の腕と自分の腕を絡ませ体をぴったりとくっつける。
蒼「翠星石…?」
翠「こ…これなら///二人とも濡れんですぅ///」
顔を真っ赤にしている様を見ると自然に笑みがこぼれる。
蒼「ありがとう、翠星石。」
翠「は…恥ずかしいからちゃっちゃと歩くですぅ!!」
蒼「はいはい…(折角だからゆっくり歩いちゃお…w)」









翠「今日は七夕ですね」
蒼「そうだね、短冊書かないと」
翠「蒼星石はなんて書くですか?」
蒼「…秘密、そういう君は?」
翠「…秘密ですぅ」
蒼「あはは…」
翠「…なんて秘密と言われると見たくなるです!」
蒼「あ、ちょ、ちょっと!?」翠「なになに?」

[姉さんとずっと一緒にいられますように]
翠「……」
蒼「えっと…これは…」
翠「…私達は魂を分けあった双子です」
蒼「え?」
翠「だから、どんなことがあっても、魂が導いて私達を引き合わせてくれるです」
蒼「…姉さん」
翠「それに…」
蒼「?」
翠「…化粧の仕方も教えないとわからない妹をほっとけるわけないですぅ」
蒼「な、そ、それはもういいじゃないか!」
翠「それだけじゃないですよ、他にも…」
蒼「わー!や、やめてよ!」
翠「イーヒッヒッヒ…」
蒼「も、もぉ…馬鹿…」
翠(拗ねた顔の蒼星石もグット!ですぅ)







蒼「そういえば君はなんて書いたんだい?」
翠「え、そ、それは…」
蒼「あ、これだね?なになに…」
翠「や、やめるですぅ!」

[宝くじが当たりますように]
蒼「………」
翠「あ、あはは…」
蒼「………」
翠「む、無言で鋏を出すなです、や、やめ、い、いやああああ!」







翠「蒼星石帰るですよ。」
蒼「待って、今行くから。」
翠「今日はちょっと寄るとこがあるです。」
蒼「どこに?」
翠「写真屋さんです。この前現像頼んだとこです。」
蒼「僕たちの写真を撮らせて欲しいって頼まれたとこ?」
翠「そうです。もしかしたらそっちもできてるかも知れねぇですぅ。」

翠星石の歩調が段々と早くなる。そんなに早く写真が見たいのかな。

蒼「姉さん、別に急ぐ必要はないと思うけど。」
翠「店頭に飾られてるかも知れねぇですよ。」
蒼「それはちょっと恥ずかしいかも。」
翠「何いってるですか。蒼星石は翠星石の妹なんですから大丈夫です。自身持つです。」

なんだかすごく嬉しそうだ。写真を撮ってもらってるときもそうだったっけ。
『そのままでいい』っていわれたのに意識してポーズキメたり。

翠「蒼星石もなんだか嬉しそうです。なんだかんだでまんざらでもねぇみてぇですぅ。」
蒼「え、そんなことないよ。」
翠「いま顔がニヤケてたですよ。」
蒼「・・・ほら、もう着くよ。」

件の写真屋はもうすぐそこだ。





翠「あったです。蒼星石、ここです。」

ディスプレイに張り付いた翠星石が大きな声で呼んだ。
すぐに見つけられたということは結構大きな写真なのかな。

蒼「う、かなり大きい。でもよく撮れてるね。」
翠「キレイに撮れてるに決まってるです。なんたって被写体が違うです。」
蒼「ふふ、すごい自信だね。」
翠「ったりめーです。翠星石と蒼星石は向かうところ敵なしの完璧コンビですぅ。」

翠星石が自身たっぷりに言うのもうなづける。それほど写真の出来は良かった。
仲の良さそうな双子の姉妹。写真からでも伝わってくるようだった。
しばらく写真に見入っていたが視線を下に落とすと
タイトルらしき文字が並べられているのが目に入った。

『ベストカップル』

蒼「な、翠星石ここ!『ベストカップル』だって。ぼく女の子なのに。」
翠「別にいーじゃねぇですか。女同士でも『ベスト』ですぅ。」
蒼「でもカップルって普通男女の組だし。やっぱり僕、男の子にしか見えないのかな。」
翠「そんなことねーですよ。蒼星石は朝もちゃんと起こしてくれるし
  料理の腕だって一人前、よく気の付く立派な女の子です。
  蒼星石みたいなよくできた妹がいてよかったですぅ。」
蒼「ホント?」
翠「ったりめーです。姉であるこの翠星石が言うんだから間違いねーです。」
蒼「ありがと。翠星石がそう見てくれてるならそれでもいいかな。」
翠「じゃあ写真もらって帰るですぅ。」

写真を入れた額を嬉しそうに抱える翠星石を見ると、タイトルなんてどうでもいいように思えた。








「夏ですねぇ…」
「夏だね…」
「あっちぃですね…」
「夏だからね…」
「なんかこう、涼しくなる方法はねぇですかね…」
「うーん…打ち水でもするかい?」
「この間それで水銀燈に思いっきり水ぶっかけて怒られたからやんねぇです…」
「ああ、あれは…うん。凄かったね……白だったのは意外だったけど」
「…おめーはどこを見てやがったですか蒼星石…」
「意識したわけじゃないよ。たまたま目が行っただけ」
「…ま、いいですけど……あっちぃですねぇ。冷たいもんでも食うですかね」
「アイス食べ過ぎて大変な事になったの、もう忘れたのかい?」
「う。…ま、まあ業務用の4リッターを一人で食べきったのは無茶だと我ながら思うです」
「一日トイレにこもりっぱなしで余計暑かったって言ってたね…」
「たまんねーですよ、実際…」
「というわけでそれは却下」
「うー、じゃあどうすれば涼しくなれるですか……」
「んー………そうだ。」
「??なんですか。薄いカーテンなんか掛けて」
「これで外から見えないから…脱いじゃおう。涼しいよ?」
「へ!?」
「こう暑かったらどこにも行きたくないし。ほらほら脱いで」
「あ、こら!服に手を掛けるんじゃねーですよ!うぷっ!!」
「はいはい、下もねー」
「そ、そんな所まで!?め、目が妖しいですよー!?」
「大丈夫大丈夫。ほら涼しい」
「た、確かに涼しいですけど…落ち着かんですよ」
「僕も脱ぐから。ほら、これでお互い様」
「……仕方ねー奴ですぅ……」
「ふふっ。こういう涼の取り方もあるんだよ」


「…でも、蒼星石」
「なんだい翠星石」
「この格好は乙女としてどうかと思うです」
「いいじゃない、誰も見てないんだし」
「翠星石が見てるですし、蒼星石に見られてるです」
「僕に見られるのは嫌かい?」
「…ちょっと嫌です。恥ずかしいですし」
「翠星石、君は間違っている」
「へ?」
「女の子はね、見られて綺麗になるんだよ」
「…はい?」
「知らないかなあ。視線を意識すると、自然と体つきが魅力的なものになる、って」
「ああ…あれって都市伝説じゃないんですか」
「医学的な根拠もあるそうだよ。視線を意識することで女性ホルモンの分泌が盛んになるとかなんとか」
「ほほー」
「というわけで恥ずかしがる事はないんだよ。ほらほら見せて御覧」
「て、手つきが怪しいですっていうかなんでそこに手をかけてやがるですか!?」
「ん?別に他意はないよ?隅々まで見せてごらんってだけさ」
「やめやがれですこのスットコ蒼星石っ!!」
「…嫌?」
「あったりめーです!こんな真昼間から!!」
「じゃあ夜ならいいんだ?」
「んがっ。そ、そういう事じゃねーです!!ああもうっ!」
「ふふっ。まあいいよ。兎に角ほら、同性なんだから恥ずかしがる事は無いんだよ。涼もうよ」
「ったく…おめーのお陰で暑くなっちまったです…」
「本当、顔真っ赤だ…あははは」
「笑うなです…ふふふっ」







翠「蒼星石~、翠星石とラブ定額するですよ~」
蒼「え、でもあれって恋人同士のためのものでしょ?」
翠「翠星石は蒼星石の事が好きだからいいのです!それとも蒼星石は翠星石の事嫌いですか?」
蒼「そ、そんなことないよ、好きだよ!」
翠「じゃあ、ラブ定額にするですよ~、これで出費が少しは抑えられるですぅ」

一ヵ月後…

翠「ほとんんど携帯料金変わってないですぅ!」
蒼「よく考えてみれば、僕たち同じ家に住んでるんだから電話とかする必要性あまりないしね…」
翠「……i|||orz|||i」
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