第26話「黒水晶」

ア「気が付いたな。」
J「あの夢は何だ?」
ア「あれは、心証証明、お前の親だ。」
J「何故あんな事を?」
ア「お前等の生まれるずーっと前の話だ。」

そう言うとアーカードは話し始めた。

「大昔のことだ、私が弟子を1人だけとってな、そいつの名はサンジェルマン伯爵。」
「そいつは、不老不死について調べていた、そして奴は完成させたのだ伝説の道具、賢者の石を。」
「そいつは其処までは良かった、だがその後が悪かった。」
「間違えて作った黒水晶を、世界中にばら撒いてしまった。」
「黒水晶は人を強化し寿命を半不老不死にする。」
「しかしそれを代償に、感情を失くし,人とは思えない奇妙な能力を身に付かせた。」
「奴がきずいた時はとき遅し、世界中で発狂した人間が現れた。」
「時に悪魔と名乗り、時に吸血鬼と名乗った。」
「そしてやつ等は2つに別れた、太陽に触れると死ぬものと、サンジェルマン伯爵が作った白水晶を使って死ぬもの。」
「そこで登場した白水晶だが、やつ等に対抗する術と、力を人に授ける。」
「しかし、1部の人間にしか発動しないため、代々能力者を探す家系を作った。」
「それが、日本では桜田家だ。」

ア「大体分かったな?」

そう言うと笹塚が手を上げた。

笹「あんたは、吸血鬼だが、黒水晶が生まれる前から居たのか?」

その言葉に7人が驚いた。

真(あの目立たない笹塚が!)
翠(地味で、普通すぎて、駄目駄目な笹塚が!)
蒼(学校全体からも、無視されたり、挙句の果てに梅岡にも嫌われたあの笹塚君が!)
銀(そんな事を知っているなんて!)
薔(世も末だな。)

ア「鋭いな、その通り私は独自に吸血鬼になったものだ。」
笹「何でだ?」
ア「よく覚えていないが、恐らくメタモルフォーゼ、突然変異だ。」
ア「私は太陽すら、普通の人間、いやそれ以上に扱える。」
ア「後はザ・ボスだが、アレは黒水晶の力を引き出したい、と考える者の一人だ。」

其処まで言うと、アーカードは立ち上がった。

ア「黒水晶は一時、アメリカやナチ公、色々な所を蝕んだが、今は大分落ち着いた。」
ア「黒水晶は、白水晶の効果を持つ物でないと破壊できない。」
J「もしかして、あの石仮面は、黒水晶の産物か?」
ア「あれは、黒水晶と同等の能力を得るが、太陽に弱くなる物つまり、早いところ失敗作だ。」

其処まで聞くと、アーカードはもう聞くことが無いと言い立ち上がった。

J「・・・そうだ、サンジェルマン伯爵、あいつはどうなった?」
ア「今のところ、消息不明だ。」
J「・・・そうか。」

ア「さて、私は疲れたから寝るか。」

そう言うと自分の部屋に戻っていった。

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最終更新:2006年05月02日 17:11