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真「そろそろお茶にするのだわ。JUM!JUM!」
J「はいはい。聞こえてますよ~。」
真「ならはやくなさい!それと返事は1回よ。」


リビングのソファに横たわるJUMを呼びつけるが
なにやら反応が鈍い。眠っていたのだろうか。
緩慢な動きでテーブルにつくとお茶を入れ始める。


J「ほれ、待たせたな。」
真「あら?JUM、あなたちょっと太ったんじゃなくて?」
J「ああ、それなんだけど…。」
翠「待たせたですJUM。今すぐ準備するですよ。」


遅れてやってきた翠星石はJUMの隣に座ると
カバンから弁当箱大のタッパーを取り出した。


J「今日は何だ?」
翠「メインのはちょっと待つです。それまではこれで我慢するです。」


タッパーに敷き詰められているのは手作りのショートケーキ。
翠星石は食器棚から取り出してきた皿に手早く取り分け2人に差し出した。
2人分にしてはかなりの量、今にも皿から零れ落ちそうなくらいだ。


翠「じゃあキッチンを借りるですよ。」


カバンからもう一つタッパーを取り出しキッチンに向かう翠星石。
ご機嫌な彼女の背中を恨めしそうに見つめるJUM。
真紅は琴乃次第を把握した。


真「いつからなの?」
J「もう1週間くらいになる。ちょっと褒めてやっただけなんだがな。」


小声で答えたJUMはケーキを口に運んだ。
真紅もあわせてフォークに手を伸ばす。


真「う、おいしいのだわ。」
J「だから断れないしやめられないんだ。」
真「にしてもこの量は・・・。」
J「日を追うごとに増えてきてるんだ。今日は真紅がいて助かったよ。」


ショートケーキがなくなったところで満面の笑みを浮かべて翠星石がもどってきた。
皿には一面に黒いものが並べられている。
漂う香りから察するにチョコレートケーキなのだろう。


翠「さ、できたですよ。ちょっと熱いので気をつけるです。」
J「なんだこれ?」
真「これはフォンダン・ショコラというのだわ。」


2人の目の前に小さなプリンのような黒いケーキが差し出される。
フォークで切り分けると中から湯気をまとったチョコレートがとろとろと流れ出てきた。
焼けた表面のサクサクとした食感としっとりとした中のショコラ生地、
そしてほろ苦くも濃厚なチョコレートの織りなす極上の味に2人はしばし酔いしれた。


翠「どうです?今日のは自信作ですよ?」
J「すごいよ翠星石、こんなにおいしいお菓子があったなんて知らなかったよ。」
翠「やったですぅ。もっと褒めてもいいですよ。」
真「本当においしかったわ翠星石。あ、お茶をいれてくれる?」


翠星石に席を外させた真紅はすかさずJUMを非難した。


真「ちょっとJUM褒めすぎよ。あんまり褒めるからつけ上がるのだわ。」
J「おまえだってしっかりたいらげてたじゃないか。」
真「だからといってそこまで言うことはないのだわ。」
J「でもな、褒めないと後が怖いぞ。」
真「・・・ふぅ、どちらにしても地獄ね。」


あの様子では翠星石の菓子攻勢はまだまだ続きそうだ。
2人はあの誘惑に耐え切ることができるであろうか?


終わり

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