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 注:水銀燈がお母さん

 私のママは、ママじゃないけど。やっぱりママ。
 私とママの出会いは、今はもう居ないパパが私をあの寂しい場所から連れて来たから。
 私の他にも、あと六人あのさびしい場所から連れて来られた。
 パパは、今日から家族だぞ。と、笑顔で言ってママに紹介していた。
 その時のママの顔は、驚いた表情をしていた。そして泣いちゃった。
 ソレを見た私は、嫌われたと思った。けど、ちがった。
 ママは、私たちを抱きしめて。
「今日から私がアナタたちのお母さんよ」
 と、涙声で言ってくれた。パパは、そんなママを見て微笑んでいた。
 本当のママに捨てられた私に、ママの愛は本当に柔らかくて暖かくて嬉しかった。
 他の子も同じで、嬉しかったと思う。
 私たちは、すぐにママをママ(お母さん)と呼んだ。
 初めてママ(お母さん)呼んだとき、ママは嬉しそうな笑顔を浮かべて私たちの頭を優しく撫でてくれた。
 本当にそれが嬉しかった。
 私たちがママとパパの所に来て、すぐにパパは居なくなった。
 その時、ママは泣いていた。私たちはどうすればママが泣かない様になるか考えてた。
 でも、私たちもパパが居なくなった事に泣いてて……ほとんど何も出来なかった。
 しばらくして、ママはいつもどおりのママ戻ってた。
 なんで? と、ママに涙ぐみながら聞いた。


 ママは、笑顔で
「いつまでも泣いてても、あの人は帰ってこないし……ずーっと泣いてたらあの人に悪い。それにあの人だから逆に怒るわ」
 と、私に答えてくれた。その時のママの表情はどこかさびしげなモノだった。
 その言葉を受けて、改めてパパの人柄を思い浮かべ確かにそうだと頷いた。
 多分、ママとパパの娘たちの中で、立ち直りが一番早かったのは私。
 私は、その後ママの言葉を他の子たちにも伝えた。他の子たちも時間をかけて立ち直った。
 パパは居なくなったけどママが居る。これから自分たちが何をすればいいのか何をするべきか。
 今思えば、その年齢に合わない難しい事を考えていたと思う。
 カナねぇは、今まで以上に勉強を始めた。科学関係の勉強をして今ではノーベル賞を受賞するまでに至った。
 スィねぇは、料理の腕を磨き上げた。今では、テレビなんかに出演してその人柄もあってか笑って毒舌料理人とも呼ばれる。
 本人も、あ、そりゃぁ~私の事を其のまま表した言葉ですぅ~なんて言ってる。
 ソゥねぇは、武術の腕を磨き上げ空手・柔術・ボクシング……日本に溢れる武術を磨き上げている梁山泊と言う所に住み込みで
 習っていて偶に帰ってきては、何をしたんだと笑顔で話してくれる。
 真紅ねぇは、良くわからないけど万能とでも言うのか? ママを追いかけて今ではキャリアウーマンとしてバリバリ働いている。
 バラちゃんは、昔からミステリー関係が好きだったので好きな事を極め占い師なんてやってる、一日中予約だらけらしい。
 私も占ってもらった事があるけど、ほとんど100%の確立で当たった。
 キラちゃんは、バラちゃんと同じ道に行くと思ったんだけど、軍に所属し今ではフリーの傭兵でバラちゃんのボディーガードをしている。
 雇い主はバラちゃんで、姉妹であるキラちゃんだけどちゃんと給料は他の人と変わらない分しかださないよ? と、キラちゃんに言ってた。



 そして私は、小さい頃から絵を描く事が好きだった。
 だから、今では絵描きとして頑張っている。初めの頃は、まったく認められなかった絵。
 だけど、ある一つの絵を描いて出品した所すばらしい賛美を受けた。
 そのある一つの絵は、私の思い出が、ママとの思い出、カナねぇとの思い出、スィねぇとの思い出、ソゥねぇとの思い出、
 真紅ねぇとの思い出、バラちゃんとの思い出、キラちゃんとの思い出、ジュンとの思い出、そしてパパとの思い出が
 そう、思い出がいっぱいいっぱい詰まった絵だった。
 今では、画家として世間に認められ私は絵を描き続けている。
 画家として認められた時、ママは自分の事のように喜んでくれた、姉たちも妹たちも喜んでくれた。幼馴染のジュンも
 たぶん、天国のパパも喜んでくれてると思う。
 そうそう……私たちの思い出が詰められた絵の名前は……

 Family

 家族。私もいつかママの様な家族を持ちたいと思う。
 ソレがいつになるかは分からない。
 でも、きっといつか……愛する人を見つけて子どもを得て
 ママもお姉ちゃんたちも妹たちを呼んで、笑顔で紹介したいと思う。
                               『画家 薔薇乙女 雛苺 の日記より』

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