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爺「おー、可愛いのう。」
J 「……。」
爺「おー、懐かしいのう。これはまだ蒼が幼稚園に行く前のやつじゃったのう。」
J 「…おい。爺。」
爺「おお、これは七五三の時か。めんこいのう。」
J 「おい、爺。聞こえないのか!」
爺「あー、わしの孫は可愛いのう。」
J 「聞け爺!遂に呆けたか。」
爺「さっきから五月蝿いぞ!小童!そんなでかい声を上げずとも聞こえておるわ。」
J「じゃあ、さっさと返事しろ。それよりさっきからこの部屋で何してるんだよ。」
爺「ここはわしの家じゃ。どこに居ても別に良いじゃろ。」
J「そうだな。ここはあんたの家だな。でもここは蒼星石の部屋だ。幾ら祖父でも勝手に入っちゃ駄目だろ。」
爺「く、ならば小僧は何故この部屋におるのじゃ。」
J「はん、決まってるだろ。僕は蒼星石に招待されたから居るんだよ。何たって僕は蒼星石の 彼 氏 だからね。」
爺「なんじゃと!わしは認めんぞ!お前のような小童に蒼は渡さん!」
J「へ、爺なんか関係無いね。僕と蒼星石は愛し合ってるんだから。
  それよりも蒼星石の事を蒼って呼ぶな!そう呼んで良いのは僕だけだ!」
爺「ふん、わしは蒼がおしめしてる時からこう呼んでおるんじゃ。今更変える気は無いわい。
  あーそれにしても小さい時の蒼は可愛いのう。おお、これは風呂に入れてやった時じゃな。」
J「さきっから何見てるかと思ったら、それは蒼が恥ずかしいから駄目って見せてくれないアルバム『幼年期編』じゃないか!
  爺、それを僕に渡せ!」
爺「嫌じゃ嫌じゃ。これには小さい頃の蒼がたくさん載ってるからのう。お前のような小童には見せてやらんわい。」
J 「何だと!爺良いから寄越せ!」
爺「…見たいか?小僧。」
J 「ああ、見たい。見せてくれ爺。」
爺「駄目じゃ駄目じゃ。これには小僧の知らない蒼が沢山写っておるからのう。絶対に見せてやらん。」
J 「なんだとー!この性悪爺!」
爺「はっはっは。お主とわしじゃ、年季が違うわい。わしは小僧の知らん蒼を沢山知っておるのじゃ!」
J「くそー!だがな爺。僕だって爺が知らない蒼星石の知ってるんだぞ。」
爺「何!どう言う意味じゃ!」
J 「ふっふっふ。恋人特権って奴さ。」

爺「貴様まさか!?」
J 「爺さん。蒼はしっかり者だよな?」
爺「当たり前じゃ!蒼はしっかり者でどこに出しても恥ずかしく無い孫じゃ。」
J「そうだよな。だからさ、家でも甘えたりしないだろ?」
爺「…そうなんじゃ。わしと婆さんはもっと甘えて欲しいんじゃがのう…。ま、まさか!」
J「そのまさかさ。蒼は僕と二人っきりになると「JUNくーん。」って甘えてくるのさ。」
爺「何ー!あの蒼が!?」
J 「ふっふっふ。僕の勝ちだな。」
爺「く、やるな。小童!だがなわしも負ける訳にはいかん!
  蒼は昔、翠星石に比べて舌が回らなくてのう。
  それなのに翠星石がわしの事を爺と言うのを真似しようとしてわしの事を「じぃじぃ」って呼んでおったのじゃ。
  今でも思い出すのう。「じぃじぃ。」と言ってわしの元に走って来る蒼を…。」
J 「うおーそれはたまらん!」
爺「そうじゃろそうじゃろ。」
J 「だがな僕も負ける訳にはいかない!」
爺「む!来るか小僧!」
J 「爺さん。蒼のベットにぬいぐるみがあるだろ。」
爺「あの犬のぬいぐるみじゃな。それが如何した!?」
J「あれはな。僕が蒼星石に作ってあげたんだけど。あれをあげた時、蒼は
 「ありがとう。JUN君。大切にするね。それと寝る時、このくんくんの事、…JUN君だと思って抱いて寝て良いかな?
  …一人だと寂しいけどこの子が居たらJUN君が居ない寂しさも少し紛れると思うんだ。ねえ?良いかな?」
  って聞いてきたんだぞ!上目使いで!?」
爺「なんじゃとーーーー!」
J 「ふっ、僕の勝ちだな。」
爺「なんのこれしき!まだまだじゃぞ小童!」

蒼(//////)
翠「何やってるです?あの二人?」
蒼(は、恥ずかしい。)
翠「全く彼女バカと孫バカが顔を合わすと始末が悪いです。翠星石はばーさんの手伝いでもしてるです。」
蒼「あ、まってよ。僕も。」
翠「じゃあ、頼むです。」
蒼「うん。」
翠「爺もJUNもよく食べるから今日は大変です。」
蒼「そうだね。でも楽しいね。こんな賑やかなのも。」
翠「うるせーだけです。でもまあ偶には良いかもです。」
蒼「ふふふ。」


爺「ぜーぜー、やるな。小童。」
J 「爺さんもな。」
爺「じゃがまだお主を蒼星石の彼氏として認めた訳ではないぞ。」
J「ふん、別に爺さんに認めて貰わなくても良いけど、爺さんに認めて貰って方が蒼星石も喜ぶからな。何時か認めさせるぜ。」
爺「ああ、何時でもかかって来い。」

蒼「JUN君、お爺さん。御飯だよーー。」

J 爺 「「今行くーー。」」





「それじゃもう行くよ・・・元気でな、蒼星石」

「・・・はやく行きなよ」

旅立ちの朝に
君の背中に花束のような言葉もかけず

僕はいつものように空を見上げる
どんなに強く想っても
雲は落ちてはこない

彼を失いたくないなら
今すぐに追いかければいい

わかってはいるけど
あきらめることに慣れていたんだ

僕は道を譲り続けてきた
どんなに笑顔をつくってもどこへも行けなかった
彼に出会って変われたと思っていたのに


「JUMくん!!」

気付けば名前を呼んでいた
でも僕は
もうためらわない








J「そーうせーいせーき♪」
蒼「ん?なんだいJUMく(ズボッ)んんっ!?」
J「ハッハッハ!ひっかかったな蒼星石!!」

(じゅっぷじゅっぽじゃっぷじゅっぽ)

J「どうだ?こんなモノ口に突っ込まれて前後させられてる気分は!?」
蒼「はへへほふぁふふん!ふひへ!!(やめてよJUM君!抜いて!!)」
J「ん~大喜びのようだね♪もっと激しくイこうか♪」

(じゅぷじゅぷじゅぷpじゅぷpじゅpじゅpjぷjぷpj)

蒼「ん~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!」
J「こんなに口の周りを汚して・・・イケナイ子だ」
J「ま、いいや。じゃそろそろヌくぞ」

(ぬぷんっ)

蒼「はぁ・・・はぁ・・・」
J「どうだった?おいしかった?」
蒼「そんなわけないでしょ!!僕がコレ嫌いって知ってるくせに・・・」
蒼「あ~もう・・・まだ口の中が苦いよ・・・そうだ!」

(ちゅ~~~~~~~~~~~~~)

J「!?おま・・・何す・・・んぐ」
蒼「ん・・・いやね、JUM君にもこれがいかに苦いか分からせてあげようと思って♪
蒼「というわけで・・・」

(ちゅっ・・・ちゅぱ・・・ん・・・JUMくぅん・・・蒼星石かわいいよ蒼星石)


紅「・・・こんなところ(学校)で何をやっているのだわあの二人は・・・」
翠「まったくですぅ・・・」
雛「ちゅーなのちゅーなの~」
巴「すごい・・・あんなに激しく・・・(//////)」
薔雪「・・・(私も銀ちゃんと・・・)ちらっ」
銀「(ゾクンッ!!)あ、あらぁ?何か変な寒気が・・・」
金「解説するかしら。やられっぱなしじゃ終わらない蒼星石の性格・・・そして」








金「やっぱ面倒だからやめるかしら」









ジ「翠星石・・・」
蒼(ジュン君元気ない・・・姉さんと喧嘩したんだね・・・)
ジ「はあ・・・」
蒼(こんな事・・・だめだって分かってる・・・けど・・・ああ・・・ごめんなさい・・・姉さん)
蒼「ね、ねぇ・・・ジュン君」
ジ「・・・蒼星石・・・?」
蒼「あのさ、僕が翠星石の代わりじゃ・・・だめかな?」
ジ「え・・・?」
蒼「僕が・・・ジュン君を癒してあげるよ?」
ジ「・・・・だめだ、それは出来ない」
蒼「・・・そう・・・やっぱり姉さんの事が」
ジ「いやそうじゃなくて」
蒼「え?」


ジ「もっと可愛くて料理上手で華奢じゃないと翠星石の代わりは務まらない」




蒼「・・・・・・・・・」


何時もどうり・・・でもない、海岸どうり。
何時もなら、族が出るため、通らないのだが・・・
今日はた ま た ま、蒼星石が襲われかけているので、助けることにした。

蒼:ひぃい!
族A:姉ちゃん、いいことしよぉぜぇ?
J:おーおー、コレはコレは、ヤンキー様ではないですか。
蒼:ジュ、ジュン君!?
族C:ああ!?てめぇ!俺等をコケにしているのか!?
J:コケだなんて滅相も無い、ただ幼稚だと思っただけですよ。
族B:んだてめぇ?!
蒼:あっ!危ない!


その瞬間、族の一人の拳が飛んでくる。
族が決まったと思った瞬間、ジュンは族の手をへし折った。


族B:うあぁぁ!?てめぇ!こんな事して、ただですm(次の瞬間ジュンは、相手の肋骨を叩き割った。)うぐあぁ!?
J:あ?もう一回言ってみろ、おい、 次 は 骨 だ け じ ゃ 済 ま ん ぞ ?
族A:こいつは・・・やべぇ!逃げるぞ!!
族D:ま、まてよ!!
蒼:(ポカーン)・・・と、取り合えず、有難う。
J:如何致しまして。


そう言うと、族Bだけを残して、逃げていく。


J:ちょっと良いかい?あいつ等は次は何処で暴れる?
族B:しらねぇよ!知ってても言ってたまるか!
J:おーおー、それじゃあ、脅迫罪で 牢 獄 生 活 かな?
蒼:ジュン君!ソレはやり過ぎじゃあ・・・
J:黙 っ て な さ い
蒼:はい(シュン・・・)
族B:い,言うよ、言えばいいんだろ!?


そう言って、族は次暴れまわる場所の名前を言うと、バイクでとっとと逃げていった。


蒼:乗り込むのかい?
J:いいや?警察に送る。
蒼:今日は有難う・・・カッコ良かったよ・・・
J:あははは、有難う。


そう言って、ジュンは警察の所に向かって行った。
数日後、数人の不良グループが一斉検挙され、スピード裁判により、的確に処理がなされて行った。


蒼:って言うことが、前あったんだよ。
翠:事の始まりは、そこだったんですか・・・
蒼:うんそう何だ・・・あっ!時間だ!それじゃあ行って来るね?
翠:もしもチビにセクハラされたら、直ぐに言うんですよ!?
蒼:あはははは・・・多分しないよ~それじゃ、いってきまーす。
翠:行ってらっしゃいです、(バタン)・・・そして誰も居なくなった・・・
翠:あれ?目から汗が・・・コレは涙なんかじゃねーです!心の汗です・・・もう寝るです・・・






人は、様々な理由で旅に出る。
見分を広める為、思い出を作る為、そして思い出を葬る為。
旅は心を豊かにし、時に心の贅肉を削ぎ落とし、そして時には心の傷を塞ぐ───


-Sentimentaljourney~傷心旅行~-


冷たい風が、独り佇む僕の体温を奪ってゆく。
遠くからどこか物悲しい汽笛が響いた。
コンクリートの岸壁からは、海水が揺れ跳ねる音。
ふと空を見上げると、鈍色のそれは今にも泣き出しそうで、いつもならば優雅に舞っているはずの鴎の姿は一つも無い。
一つついた僕の溜息は、白い霞となって、消えた。


「僕はもう、君とは居られない」

彼に言われたその言葉が、未だ心に刺さっている。
何故と問い詰める僕に、彼はノイズ交じりの声で答えた。

「君の気持ちが重すぎる。僕じゃあ支える事はできないよ」

いつも僕は不安だった。
彼が僕を好きで居てくれているのか、本当に僕でいいのか。
それは裏を返せば彼を信じる事が出来ていないという事。
気付いてみたら、簡単だった。
自分を信じて貰えない相手を信じる事なんてできはしない。
きっと、彼は言外でそう言いたかったのだろう。
彼は優しいから、致死に至るだけの刃を僕に突き立ててはくれなかった。
命を奪うこと無く、じわじわと痛みだけを与える「優しい刃」。
今は、その優しさが、とても辛い。

幸い、大学は長期休暇中だった。
僕はそれから数日後の夜荷物をまとめ、僅かな貯金を持って旅に出た。
どこでもいい、誰も知ってる人が居ない場所へ。
終点までの切符を買って、目的地も決めず、二十三時十八分発の夜行電車に僕は乗っていた。


寂れた、潮の香りだけが漂う活気の薄い港町。
翌日、気の向くままに電車を降りた僕がホームからこの町を見て思った事は、「寂しくて哀しい」だった。
まるで時代の流れから取り残されたような雰囲気は、今の僕の心境にはぴったりで、だから僕は駅の改札を出る事にした。
駅前の商店街はもうすぐ昼だと言うのにシャッターの降りている店が多く、開店している店もやはり活気が無い。
今日が平日だという事を差し引いても、あまりに寂しい。
うらぶれた町。うらぶれた僕の心。
どこまでも、ぴったりだった。

足の向くまま歩き続け、ふと気がつくと僕は港へと辿り着いていた。
ここが漁港なのかそれともマリーナなのかは解らないけれど、どちらにしろそれほど大きな規模の船が停泊する事は稀だろう。
ちらほらと人影はあるものの、やはり活気は無い。
冷たい潮風が僕の体温を容赦なく奪う。それでも僕は海の向こうをただひたすらに見つづけていた。
このまま心を凍らせてくれればいいのに。
そんな事を考えていた。

どれだけの時間そうしていたのかは解らない。突然、肩をぽんと叩かれた。

「お姉ちゃん、身体に障るよ」

振り向くと、人の良さそうなおじさんが笑っている。
僕は視線を海へと戻して、「いいんです。それでも」と素っ気無く答えた。
溜息が一つ聞こえ、気配が遠ざかる。
人の優しさが、今は煩わしかった。
けれど、世の中自分の思う通りにはいかないようだ。
頬に熱いものがあてられてびっくりした僕の耳には、さっきのおじさんの笑い声が響いていた。

「おじさん……僕には構わないでください。ごめんなさい」

目を伏せて短く答える僕におじさんは、「ま、そう言わずに。とりあえずコレ飲め」と缶コーヒーを差し出した。
これ以上断るのは失礼だろう。仮にも僕を心配してくれた人に不義理を働くわけにはいかない。
一人で居たいという僕と、おじさんへの義理を囁く僕。
こういう時、自分の我侭を通せない僕の性格は損だと思う。
受け取った缶コーヒーの、少し乱暴な温もりが心地良い。
冷え切った指先を溶かしてゆくと、急に寒さを感じるようになった。
ふるりと身震いをしながらプルタブを開け、暖かなコーヒーを口に運んでほうと溜息をつく僕を、おじさんはやっぱり笑って見ていた。

「この街を見て、寂しい街だと思っただろう?」

少しだけ酒に焼けた、ざらついた声。
僕は素直にこくりと頷いて、おじさんを見た。

「その見立ては間違っちゃいないよ。若い衆は皆都会へ行っちまった」

おじさんは、沈み行く太陽を見つめていた。
どこか寂しげなその表情に、なぜか僕は心が締め付けられる。
後何年この街が生きていられるのだろうか、そんな漠然とした不安が伺えたからだ。

「ま、何があったか知らないけどよ。この街は小さくても魚と酒だけは旨え」

再び笑みを浮かべたおじさんは、僕の方を見た。
大きな手で、僕の手を包む。暖かくて、節くれだった大きな手。

「旨いもん喰って旨い酒飲めばよ、すっきり来ないもんもすっきり来るさ」

そう言っておじさんは僕の答えを待たずに手を引いてゆく。
いつもの僕なら振り払って逃げるのだけど、その時はなぜか逃げる気にはならなかった。

案内されたそこはおじさんの家で、扉を開けた奥さんが僕の姿を目にした途端「あんた、若い子誑かして来たのかい」なんてジトっとした目でおじさんに言った。
おじさんはおじさんで「港で拾っただけだよ。訳ありっぽいからなんか旨いもんでも食わしてやれや」って平然と答える。
長年連れ添った夫婦って感じで、僕は自然と笑ってしまった。
割れ鍋に綴じ蓋、というと少し悪い表現だろうか。おじさんにとてもよく似合う、少し恰幅が良くて豪快そうな奥さんだ。
まったく、と少し困ったような溜息をついた奥さんは、それでも「まあいいさ。若いお客さんは歓迎だ、上がっておいで」と僕を招き入れる。
その言葉に甘え厚かましくもお邪魔して、その日揚がったばかりだという魚のお刺身と熱燗を頂いた。
じわりと染み渡るお酒が、港で凍らせようとした僕の心を溶かしてゆく。
明るく笑うおじさんと、それを適当にといった素振りで流す奥さん。

──僕達も、ああなれると思っていた。
──でも、僕達の絆は切れてしまった。

溶かした心が悲鳴をあげて、涙が溢れ止まらない。
手にしたお猪口に一滴二滴と僕の涙が落ちてゆく。
隣に座って優しく抱きしめてくれた奥さんの胸の中で、僕は別れを告げられてから、初めて泣いた。

翌朝目が醒めると、僕は布団に寝かされている事に気がついた。
散々泣いて泣き疲れ、眠ってしまったらしい。
引き戸を開けて奥さんと挨拶を交し、昨日はお世話になりましたと告げる。
気にする事じゃないよと笑って奥さんが言い、朝食出来てるから顔を洗っておいでとタオルを渡してくれた。
その言葉に従い、洗顔を終える。
戻ってくると、そう大きくはないちゃぶ台に、ほかほかの御飯と味噌汁、焼き魚が乗っていた。
雑談を交しながら朝食を頂いていると、奥さんは唐突に「僕の事情」に触れる。

「お嬢ちゃん、フラれたか何かしたんだろう」

僕はただ頷いて答えると、奥さんは僕の頭をわしわしと撫でた。

「まったく、こんな可愛い子を振るなんてねえ。見る目の無い男だ」

視線を上げると、奥さんはにかっと笑って「ねえお嬢ちゃん」と問い掛ける。
「何ですか?」と僕が答えると、僕の目の前に指をつきつけて、

「あんたはまだ若い。そのフッた男を後悔させるくらいいい女になってやんな」

そう言った。
その言葉で僕の中の何かがストンと落ちた気がして、沈んだ心が急に晴れてゆく。
なんだか、とても不思議な気分だった。


一泊二日の傷心旅行は、人の暖かさに触れたことで僕の傷を癒してくれた。
次にこの街へ来る時は、新しい恋人を連れてこよう。
おじさんと奥さんに紹介して、そして沢山お礼を言おう。
電車の窓から見える空は、昨日とはうって変わって雲一つない快晴だ。
その空に象徴されるように、僕の心に突き立った刃は跡形もなく消滅していた。












―それは…雪の降りしきる日。
―それは…猛吹雪の日。
―それは。

「ただいま……蒼星石」
ジュンの身体はとても冷え、
本人は凍えていた。

暖などない部屋。そこにいた少女は微笑んだ。
「おかえりなさい…。」

…男の妄念は永遠を孕む。
…永遠があるならば、歴史は永遠に繰り返す。

背徳を紡ぎ続ける記憶。

…それを抱えるものはやがて楽園へも手を伸ばす。
そして、新たな地平線を生む。
それは楽園の扉となって。

…その楽園の名は『      』






J「蒼星石は、目立たない子・・・僕にもそんな風に、考えていた時期がありました。」
蒼「ほぉほぉ?それで?」
J「その償いがしたくて、来ました。」
蒼「気持ちは、よーっく分かりました・・・しかし。」
蒼「その、後ろの物はなんだい?」
J「え・・・みっちゃんの衣装とカメr・・・」(ゴス!)
蒼「一体何をする気でしたか?え?コラ?」
J「みっちゃんに買収されました、御免なさい、許してください。」
蒼「だが断る」
J「もしかして・・・アレですか?」
蒼「yesyesyes!!」

ウギャアァァァァ!!








「夜のドライブは気持ちいいね」
「まあな、でも今日は蒼星石いつもと違うな。雰囲気っていうか・・・」
「そう?JUMくんとふたりっきりだからかもね」

普段はこんなことは言えない
単純な気持ちも隠しながらやってきた

「眼鏡をかけてないJUMくんもかっこいいよ」
「な、何言ってんだよ!」

嫌われないように生きてきた
守ってばかりの性格が
自分で嫌になった今夜は
車線変更まで強引に行こう

「あ、危ないだろ!!もっと安全運転しろよ!!」
「大丈夫だよ。・・・ねえ、JUMくん。今日は朝まで帰さないよ」

ごめんね
君は素敵なひと




ジュンがマスターの喫茶店で働く蒼星石


蒼星石「ジュンくん。今日から働くことになったからよろしくね。・・・え?ジュンくんのことをマスターって呼ぶの?・・うん。いいけど・・」
・・・・・・・・・。
蒼星石「ジュンk・・マ、マスター。おはよう。今日もよろしくね。」
・・・・・・・・・。
蒼星石「マスター。おはよう。昨日ちゃんと寝た?目が真っ赤だよ。」
・・・・・・。
蒼星石「あ、ありがとう。マスター。マスターのいれてくれたコーヒーはおいしいね。」
・・・・・・・。
蒼星石「マスター。おはよう。・・・どうしたの?顔赤いよ?」


蒼星石「きゃぁ、マスター。な、なにするの?」


蒼星石「ま、ますたぁ・・・やめて・・・そんなとこ・・・みないで・・・」


蒼星石「ますたぁ、いやだよ・・・ぼく、こんなの・・・」


蒼星石「ますたぁ、なんか今日のマスター変だよぉ。いつものマスターにもどって・・」


蒼星石「ますたぁ・・・ぼく、マスターのこと好きだから・・・やさしくして・・・うん・・・」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
                  

ジュン「ぐふふふふ」                   
?「・・・くん」
ジュン「大丈夫・・・ちゃんとするから・・・」
?「ジュンくん」
ジュン「やさしくするから・・・ね」
?「ジュンくん!!」
ジュン「うぉう!!・・・あれ?・・・おはよう・・・蒼星石。」
蒼星石「おはよう。やっとおきたよ。」
ジュン「・・・。あれ?マスター?」
蒼星石「ん?なにいってるの?まだ寝ぼけてるの?」
ジュン「あれ・・・なんで蒼星石がここに?」
蒼星石「え?・・・そうだよね。うん。夢だったんだね。・・・・」
ジュン「・・・・・・・(そうだ!)」
ジュンは思い出した。昨日ジュンが告白したこと。蒼星石がそれを快く受け入れてくれたこと。今日デートをすること。
蒼星石はドアのほうを向き、歩いていった。
ジュン「わ・・ゴメン(ぎゅっ」
ジュンは蒼星石を後ろから抱きしめた。
蒼星石「・・・・・・・ぐすっ・・・」
ジュン「(やばい。泣いてる)ゴメンな・・。」
蒼星石「お、女の子が好きな人に抱きつかれたら全部許すなんて考えないでね・・・。」
ジュン「ゴメンな。・・・愛してるよ。」
蒼星石「好きな人に愛を囁かれたら恋人の機嫌が直ると思わないでね・・・・。」
ジュン「ゴメンな・・」
ジュンは少し抱く力を強めた。
蒼星石「!・・・いたいよ・・ジュンくん」
ジュン「ゴメン・・・・。」


しばし沈黙が流れる。


蒼星石「・・・・・・からね」
ジュン「ん?」
蒼星石「また、忘れてたりしたら別れるからね。」
ジュン「わかった。ごめんな。」
蒼星石はジュンの返事を聞くと振り向きジュンの胸に顔をうずめて少し泣いた。ジュンは蒼星石の頭をなでていた。
蒼星石「ありがとう・・・。」
ジュン「どういたしまして・・・。」
蒼星石「じゃあいこうか。」
ジュン「うん。ちょっとまっててね。着替えるから。」
蒼星石「うん。じゃあ玄関で待ってるよ。」
そういうと蒼星石は玄関のほうへ歩いていった。
ジュン「(蒼星石をもう泣かせないようにしないとな・・・。僕の‘コイビト‘なんだから)」
そうジュンは心に強く決心し、服を着替えて蒼星石の待つ玄関へ急いだ。
その後、二人は普通以上のデートを満喫したそうです。


おわり







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