≪ 雛苺が風邪をひきました ≫
巴「はい、雛苺。お薬よ」
雛苺「うゅ~……ヒナ、お薬ニガイから嫌い!」
巴「ほら、そう言わないで。苦くないように、お薬をオブラートで包んでおいたから」
雛苺「ニガくなくても、飲みにくいから嫌いなの!」
巴「それなら、今日は特別に、お薬をジュースで飲んでも良いわよ?」
雛苺「ぅぅ……」
巴「ちゃんとお薬飲んでくれたら、後で美味しいお菓子も持って来てあげるわ」
雛苺「……ジュースとお菓子だけ貰ったら、ダメ?」
巴「ダメ」
≪ 金糸雀が風邪をひきました ≫
みっちゃん「いやぁぁぁぁぁぁ!!!!!カナァァァァ!!!死んじゃダメェェェェ!!!」
金糸雀「み、みっちゃん……ただの風邪だから大丈夫かしら……」
みっちゃん「本当!?本当にカナ死んだりしない!?」
金糸雀「本当に本当かしら。すぐに元気になって、そうしたら、また二人でお買い物にも行けるかしら!」
みっちゃん「いやぁぁぁ!!それ微妙に死亡フラグっぽいじゃない!!ダメェェェ!!!カナァァァ!!!」
金糸雀「え……いや、本当に大丈夫かしら……」
みっちゃん「えーっと、薬はもう飲んだし、部屋の温度も布団もバッチリだし……
そう!たまご酒!今すぐたまご酒を作って来てあげるから待っててねカナァァァ!!!」
ドタバタ
みっちゃん「おまたせ!みっちゃん特製のたまご酒よ!」
金糸雀「……熱燗にゆで卵が丸々一個プッカリ浮いているだけに見えるのは気のせいかしら?」
みっちゃん「その通りよ!さぁ、カナ!このみっちゃん特製のたまご酒をツルンと飲んじゃって!」
金糸雀「ツルンと!?」
みっちゃん「ツルンと!」
≪ 翠星石が風邪をひきました ≫
翠星石「ぅぅ……どうにも調子が悪いですぅ……」
蒼星石「翠星石。確か以前、万が一に備えてって庭に漢方薬の植物育ててなかったっけ?」
翠星石「そうです!思い出したですぅ!今こそ翠星石の備えが役に立つ時ですぅ!」
テクテクドタバタ → 庭へ
翠星石「あぁっ!?翠星石がすっかり忘れていた隙に、雑草のヤツが伸び放題ですぅ!」
蒼星石「うわ……すっかり荒れ放題だね……」
翠星石「むぅぅ……こうなったら、テッテーテキにヤルですよ!蒼星石!」
蒼星石「え?でも翠星石、風邪は……」
翠星石「片っ端から雑草を抜いては投げ、千切ってはポイっとするですぅ!」
蒼星石「え?いや、僕がやるから、翠星石は横になって……」
翠星石「蒼星石には、雑草がもう来ないように、畑の周りをレンガで固める役目をくれてやるですぅ!」
蒼星石「だから翠星石は休んで……」
翠星石「そうと決まれば早速、作戦開始ですぅ!!」
蒼星石「え?うん……え?風邪は?」