◆マッサージチェア1◆
め「オーライ、オーライ……はい、そこでオッケー」
J「どっこいしょ。……あぁ、重かった」
雪「すみません、JUM様。お手をわずらわせてしまって」
め「はっは、いいってことよ」
J「お前が答えるな。……まあ、他に男手がいないしな。気にしなくていいよ、荷物運ぶくらい」
薔「さすがJUM……ただのヒマな男子大学生ではない」
J「微妙な褒め言葉をありがとう。ところで、なんなんだこの荷物?」
薔「マッサージチェア、だよ……」
雪「私、肩こりがひどいので。ついに買いましたの」
め「え、きらきーって肩こるの?」
雪「はい、お恥ずかしながら。めぐ様はそのような体質ではないのですか?」
め「うん、全然こらないなぁ。一日ネットしてても平気だよ」
J「お前は苦労が無いからな」
め「でもさぁ、肩こりでマッサージチェア買うなんて、きらきーって結構オバサンくさいね」
雪「…………」
◆マッサージチェア2◆
銀「ただいまぁ……あら、これマッサージチェア?」
薔「おかえりぃ、そして、いぐざくとりぃ」
J「きらきーが買ったんだってさ」
雪「お恥ずかしながら……///」
銀「ま、気持ちはわかるわよ。私もこるし。時々マッサージ店に行ってるもの」
J「ふーん、水銀燈も肩こりなんだ」
雪「ならこれからは、お好きな時にこのマッサージチェアをお使い下さいな」
銀「あら、助かるわぁ。ところで、一つ質問があるんだけどいいかしら」
薔「なにかな……?」
銀「なんであそこにめぐが倒れてるの? ぴくりとも動いていないけど」
薔「彼女は……禁句を言ってしまったから……」
銀「? 禁句って?」
J「……まあ、気にするな」
雪「ふふふ……」
◆マッサージチェア3◆
――きぃーー!! 書けない!! 書けないのだわ!!
私の才能は枯渇してしまったのだわ!!
J「このパターンは……!」
薔「真紅が来る予感……!」
ガチャリ
真「はぁ……少し新鮮な空気を吸って来よう……あら? これは?」
J「よ、新規。きらきーがマッサージチェア買ったんだ」
真「私の名前は(ryだけど、きらきーって肩こるのね。なんだか意外だわ」
雪「お恥ずかしながら……///」
真「別に恥じることではないわよ。それより、さっきから気になることがあるの」
薔「なにかな……?」
真「なぜあそこにめぐが倒れているのかしら? 見た所、呼吸をしていないようだけれど」
薔「彼女は……禁句を言ってしまったから……」
真「? 禁句って?」
J「……まあ、気にするな」
雪「♪だぁれがころしたこまどりさん……♪」
◆マッサージチェア4◆
J「みんなそれぞれの部屋へと戻り、ばらきら姉妹と僕、そしてめぐの遺体が残されたのであった」
雪「……ここをつないでっと……」
J「きらきーはマッサージチェアの配線の接続に夢中だな」
薔「……ねえねえ、JUM」
J「なんだ、ばらしー? タウンページなんか持って」
薔「……」ちょいちょい
J「ああ、めぐか。確かに、遺体を収容してもらわないとな」
薔「お葬式しなきゃいけないし……電話先は葬儀屋でいいのかなぁ……?」
J「んー……まずは病院じゃないか?」
薔「めぐのかかってる病院ってどこだろう……?」
J「この場合119番に電話という手もある」
薔「家族への連絡とかはどうしようか……」
J「まーその辺りは病院にまかせればいいんじゃね?」
め「何勝手に人を殺めているのだ君たちは」
◆マッサージチェア5◆
J「あ、生きてたんだ」
薔「なんと」
め「私がそんなにあっさり死ぬわけ無いでしょうが」
雪「……チッ」
め「マッサージチェアの配線接続に従事しているきらきーの方からあからさまな舌打ちが聞こえたんだけど」
薔「気のせい、だよ……」
J「空耳、空耳」
め「こらこら、そんなこと言ってて私が死んだらどーする気だ」
J「でもめぐってさ、実際いつ死んでもおかしくない病気設定だよな」
め「…………」
J「…………」
薔「…………」
め「おお、そういえば」
J「いや、忘れるなよ」
◆マッサージチェア6◆
雪「できた! これで準備完了ですわ」
J「んじゃ早速座ってみなよ、きらきー」
雪「では、失礼して……」ピッ
うぃいいいいいん
雪「あー……気持ちいい……」うっとり
め「へえー……なんか本当に気持ち良さそうだね。ちょっと私に代わってよ」
雪「え? まあ、いいですけど……」
J「おい、やめとけやめとけ」
薔「肩こりのない人がしても……痛いだけだよ」
め「座席セット完了! あとはスイッチを入れるだけよ、桜田くん!」
J「人の話を聞こうな」
め「よし、最強でいくわよ! とりゃあああああ!!」ピッ
・ぃいいいいいいいいん
め「あだだだだ、痛い、痛い! やめろ! やめんかコラ!!」
J「だから言ったろうに」
◆マッサージチェア7◆
め「あーあ、ひどい目にあった」
薔「自業自得……」
J「だよな」
め「まったく、何よこれ。こんなのが気持ちいいの?」
雪「ええ、とっても」
め「ふーむ……きらきー」
雪「なんでしょうか?」
め「やっぱ貴女、オバサンくさいわ」
***
真「あら、なんでまためぐが倒れているの?」
J「あいつも学習能力が無いんだよ、新規」
真「ええ、そうなのでしょうね。でもね、JUM」
J「なんだい、新規?」
真「貴方も無いと思うわ」
最終更新:2010年02月14日 14:26