◆幼馴染再び◆
め「ああ! 幼馴染キャラがやっぱり必要なのよ!!」
め「天の啓示が! ガイアが私に『もっと出落ちじゃない幼馴染を』と囁いている!!」
J「よくわからないけど、ベジータ呼ぼうか?」
め「ノンノン。需要と供給のバランス的にあのM字じゃあ採算がとれないわ」
J「何の採算だよ」
め「というわけで、今回は出落ちじゃない幼馴染を用意しました。トゥモエちゃーん、出番よぉ」
ガチャリ
巴「こんにちは、桜田くん」
J「……どちら様ですか」
巴「やだなあ、トゥモエだよ、トゥモエ」
J「トモエ?」
巴「違うよ、全然違うよ! トゥモエ! トゥ・モ・エ!!」
J「え? だからトモエだろ?」
巴「馬鹿野郎!! トゥモエだと言っとるだろうが!!」
J「え、いや……なんかすいません」
◆幼馴染再び2◆
巴「久しぶりね、桜田くん」
め「彼女は柏葉トゥモエちゃん。桜田くんの幼馴染よ」
J「なんで僕の幼馴染をお前が僕に僕の幼馴染だと説明するんだ」
め「桜田くん、ツッコミに普段の切れがないわよ?」
J「どう簡潔にツッコめばいいのかわからないんだよ」
巴「ふふふ、こうして会うのって十年ぶりくらいかな? 桜田くん」
J「五分前に初めて会ったばかりだろ」
巴「ねえ、覚えてる? 私たちが幼い時、離れ離れになる前にした約束……」
J「知らんがな」
巴「また会った時……その時……
その時が貴様の最期だとなぁっ!!」
J「これはまた急展開だな」
◆幼馴染再び3◆
め「説明するわ。トゥモエちゃんは桜田くんと幼いころに戦い一度敗れ、十年の修業を積み再び戦いを挑みに来たの」
J「それは幼馴染じゃなくてむしろ宿敵だ」
巴「桜田くん! 私はこの十年間、貴方を倒すことだけを考えてきた!」
J「僕はこの十年間お前の存在すら知らなかった!」
巴「舐めた口を……でも、そんな事を言っていられるのも今のうちだけよ!」シュバッ
J「竹刀?」
め「説明するわ。トゥモエちゃんは十年間山奥で剣道を学び、更なる強さを身につけ帰って来たの」
J「そういう設定なんだ」
巴「桜田くんが丸腰だとフェアじゃないわ。さあ、これが貴方の竹刀よ」
J「あ、これはご親切にどうも」
め「レフリーは私がするわね。さあ、両者構えて……試合開始!」
巴「先手必勝! くらええええ! 柏葉流奥義いいい!!」ビシュゥゥゥ
J「てい」ポコ
巴「あたっ」
◆幼馴染再び4◆
め「勝負あったわ、一本! 桜田くんの見事な面が決まった!」
J「ざっとこんなもんでい」
巴「そんな……なぜ? 私に何が足りなかったというの?」
め「……身長、かな?」
J「身長だな。お前、見た目中学生程度じゃん」
め「中学生女子VS大学生男子じゃあねえ」
J「腕の長さとか違うからリーチの差がかなりあるし」
巴「ちくしょおおおおおおお! YJに! YJに19歳の私さえ出ていれば! 斎藤のバカヤローッ!!」ダンダン
J「地面を殴りながらよくわからないこと叫んでるな」
巴「桜田くん、私はまだあきらめたわけじゃないわ! 更なる修業を積み、貴方に勝ってみせる! あいるびーばっく!!」タタタタ
J「捨て台詞残して去って行ったな」
め「去って行っちゃったわね」
J「……出落ちだったな」
め「……出落ちだったわね
◆JUMと水銀燈2◆
J「コンビニにやってきました」
銀「ヤンジャンとヤクルトを買うわよぉ」
『♪こなぁーーーゆきぃーーー♪』
銀「あら……このBGM、聞いたことがあるわね」
J「ん、レミオロメンの『粉雪』じゃん、知らないの?」
銀「え!? ええっと、し、知ってるわよぉ、そりゃあもう」
J「だよな、日本中で有名だし、誰でも知ってるよな」
銀「え、ええ、そうよねぇ、知らない方がおかしいわぁ」
J「紅白でも歌われてるもんな、もはや常識レベルだよな」
銀「そ、そうそう、常識よぉ、常識!」
J「お前知らなかっただろ」
銀「」
◆DQNネーム◆
『最近、子供につけられる一風変わった名前がはやっており……』
め「あら、TV見てるの?」
J「うん、子供につけられた変わった名前特集っての見てるんだ」
銀「それにしても、光宙で『ぴかちゅう』とかはちょっと」
真「金星ならまだしも、火星で『ヴィーナス』は将来可哀想だわ」
雪「『ハルヒ』とかも由来がわかりやすすぎて逆に来るものがありますわね」
め「……真紅、水銀燈、雪華綺晶……」
J「おっとめぐ、それ以上言ったら消されるぞ」
め「あぶねええええええ」ガクガクブルブル
◆踊る水銀燈◆
~♪~♪~
銀「……誰もいないわね。よし」
銀「ふんふんふーん♪」クルクル
銀「いえい♪ いえい♪」ピョンピョン
銀「らーららー……あ」
薔「やあ」
銀「……いつから見てた?」
薔「水銀燈が音楽をかけて、踊りだす辺りから、だよ……」
銀「……ばらしー」
薔「なに?」
銀「今のは忘れなさい」
薔「……しゅうまい二箱」
銀「……しゅうまい一箱にヤクルト二本」
薔「オーケー、忘れよう……」
◆パブロフの犬◆
J「えーっと、『新規フォルダ』作成っと……」
真「JUM。今私のこと呼んだ?」
J「? いや、呼んでないけど?」
真「あら、そう?」
***
め「見てみて、水銀燈。この写真、とっても神秘的じゃない?」
銀「そぉねえ……」
真「ねえ、めぐ。今、私のこと呼んだかしら?」
め「え? ううん、呼んでないよ?」
真「あら、ごめんなさい。聞き間違いだったわ」
銀(……JUMに毒されてるわね)
◆真紅とJUMその4◆
真「『……これは自殺じゃありません、他殺ですよ』、マル、と……」
J「…………」
真「『な、なんてことを言うんだ、ぐんぐん探偵』、びっくりまーく……」
J「……なあ」
真「『みなさん……この事件は巧妙なトリックを使った殺人事件なのです』、びっくりまーくを二つ、と……」
J「……なあ!」
真「あら、JUM。何かしら? 執筆中は邪魔されたくないんだけど」
J「ここ、203号室。僕の部屋だよな?」
真「何をいまさら」
J「新規は、なんでいつもいつも僕の部屋で小説を書いてるんだ?」
真「私の名前は新規でなく真紅だけど、なんだか落ち着くのよね、こっちの部屋の方が。それに、筆も速く進むの」
J「なるほど。そんなもんか」
真「ええ。そんなものよ」
◆お前は働け◆
真「ああ、また一次審査で落ちた……。私、文才無いのかしら……」
銀「会社に不況の波が押し寄せてきてるわぁ……。私のクビ、切られないといいんだけど……」
雪「はぁ……お父様の仕事もうまくいっていないようだし、これからはもっと切り詰めないといけませんわ……」
薔「……まずはきらきーの食費をもう少し節約しようよ……」
め「どうしたの? みんな鬱々とした顔しちゃって」
J「この不景気だし、社会人は大変なんだろうな」
め「そっか……みんな苦労してるのね……」ホロリ
J「いいからお前は働け」