紅「水銀燈、どうしたの?」
雪「さっきから部屋にこもって……泣いていらっしゃるようでしたわ」
翠「何かありやがったんですかねぇ?」
蒼「夕食も早々に切り上げちゃったよね……」
金「と言うか、夕食の支度のときからあんな調子だったかしら~」
雛「うゅ~、心配なの~」
薔「……涙する銀ちゃん、テラモエス」







銀「……夕食に使ったたまねぎが目に沁みて涙が止まらないわぁ……」

【涙は】【誰の為?】


ジュン「さて、今年もあと二週間くらいで、クリスマスです」

ベジータ「そうだな」

ジュン「ベジータ、去年はどんなクリスマスを過ごしたんだ?」

ベジータ「……去年は家族全員出かけちまったから、一人でクリスマスソングを歌ってたぜ。うぅ……」

ジュン「……」

ベジータ「冷めたローストチキンを頬張ってたさ。ああ……」

ジュン「なんか、ゴメン」

ベジータ「そういえば、お前はどうだったんだよ」

ジュン「僕か? 僕は真紅や水銀燈たちとクリスマスパーティーを……」

ベジータ「何で俺も呼んでくれなかったんだよォォーーーッ! 友達じゃあなかったのかーー!!」

ジュン「何度かけても出なかったぞ。ほら、僕の去年の履歴」

ベジータ「……ホントだ。……うわああああああああああああ!!! 俺メチャクチャ勿体ねぇぇぇ!!」

ジュン「まあ、今年こそ来いよ」

ベジータ「ああ……」

ジュン「と、言うわけで保守だ」


ジュン「さて、大変寒くなってまいりました」

銀「そうねぇ」

ジュン「では水銀燈。冬の悪いところを一つ」

銀「寒くて手は荒れるし、髪は乾いてバラついちゃうし、ケアには結構気を使うわぁ」

ジュン「早速女の子らしい悩みが飛び出しましたね。では逆に良いところは?」

銀「こたつにみかんが最高ね。それだけあれば冬は生きていけるわぁ」

ジュン「鍋もいるとおもうな」

銀「あら、分かってるじゃなぁい」

ジュン「と、言うわけで今日は鍋をやろう」

銀「何がと、言うわけなのか分かんないけど、良いわよ」

ジュン「じゃあ、早速食材を買いに行こう」

銀「今日は何鍋にしようかなぁ♪」

ジュン「それじゃあ、保守してから行くぞ」

ジュン&水銀燈「保守」


JUM「わぁ……」
ベ「なんて、大きい鍋なんだ!」
翠「実はこの鍋、私と蒼星石で作ったんです」
JUM「へー そうなんだ」
翠「JUMの家の一ヶ月分の食費を全部使っちまったから大変だったですぅ」
蒼「ベジータの家のガスと電気をめいっぱい使って煮込んだからね」


JUM「べ、ベジータ……これから一ヶ月どうしよう……」
ベ「……食え!今はとにかく食うんだ!」バクバク


蒼「ねぇジュンくん」
銀「ジュ~ン、ヤクルトあげるわよぉ」
蒼「・・・・」

蒼「・・・ねぇジュンくん」
金「ジュン、カナがつくった卵焼きあげるかしら!」
蒼「・・・・」

蒼「ジュ、ジュンくん」
翠「翠星石がスコーンつくってきてやったです!あ、ありがたく受け取りやがれです!」
蒼「・・・・」

蒼「・・・ジュンくん・・・」
真「ジュン、自分で紅茶をいれてみたのだわ。一緒に飲む?」
蒼「・・・・」ウルウル

蒼「ジュンくんってばぁ・・・」
雛「ジューン!うにゅーあげるのー!」
蒼「・・・・」グスッ

蒼「ジュンく~ん・・・・」
薔「・・・シューマイ・・・」
蒼「・・・・」ブワッ

ジュン「はぁ、やれやれやっと落ち着いた」
蒼「ふぇぇぇ~!!ジュンく~~ん!!」ガシッ
ジュン「うわぁっ!?どうした蒼星石!?」
蒼「うぅ・・・寂しかったよう」
ジュン「あー、ごめんな蒼星石、構ってやれなくて」
蒼「ジュンくん・・これ・・・プレゼント・・・」
ジュン「プレゼントか・・・ありがとな、蒼星石。お礼とお詫びも兼ねて・・・」チュッ
蒼「えへへ、ジュンくんだいすきぃ♪」

涙目の蒼い子とキスされて笑顔の蒼い子可愛いよクリスマス保守
そしてごめんよきらきー・・・


蒼「ボクたち双子の好物ってなんなんだろうね?」
ジ「ん?そりゃどういう意味だ?」
翠「例えば水銀燈は乳酸菌飲料が好物ですぅ」
蒼「金糸雀は甘い甘い卵焼き」
翠「真紅は紅茶でチビチビはうにゅー」
ジ「それでばらしーはシューマイだっけか。あれ?きらきーは?」
蒼「彼女はなんでも食べるからね・・・」
翠「すべて大好物レベルですぅ」
蒼「こうして考えるとボクたちの好物って何なんだろうって話さ」
ジ「なるほどな。それで何故それが君たちが夜の11時に僕の部屋にいる理由になるか聞こうじゃないか」
翠「つまり二人の好物をつくってしまおうというわけですぅ!」
「というわけで、ジュン君かくごー♪」
ジ「な、なにするきさまらアッー!!」


ベ「何故オレの所には誰も来ないんだ……」
笹「こんな所から覗き見しなくても、いつものノリで行ったらいいじゃん」
ベ「そんな事したら蒼嬢に殺されちまう。とはいえ、王子のクリスマスはエンターテイメントでなければならないんだ」
梅「そういう事なら、僕と過ごすかい?」
ベ「え……」
梅「いいからいいから。もの凄くエンターテイメントなクリスマスを過ごせるから、ね?」
ベ「いや……」
梅「強制連行だ」
ベ「あ……あぁ……いやあああああああああ」


笹「あーあ、行っちゃったよ……」
翠「あっ、笹塚じゃねーですか。今夜、みんなでクリスマスパーティーをやるんですが、どうですか?」
笹「いいね。是非参加させてもらうよ」
翠「おっけーですぅ。じゃあ、翠星石は準備があるのでこれで」
笹「バイバイ」

そんなこんなで、笹塚はクリスマスをみんなで楽しく過ごすことが出来た
ベジータは……さぞエンターテイメントなクリスマスだったに違いない


ジ「年の瀬だなぁ・・・」
金「今年はあっという間だったかしらー」
ジ「今年の冬は雪ほとんど降らなかったな」
金「あんなに寒かったのにつまらないかしら、ジュン、みかん取って」
ジ「地球温暖化を感じるよな、ほれ」
金「ありがと、ジュン知ってるかしら?地球温暖化が進むと海流が変わって日本は寒くなるのかしら」
ジ「へぇ~、知らんかった・・・お前は学校の成績の割に色々知ってるよな」
金「なっ・・・失礼かしら!それにジュン、さっきからカナの足踏んでるわよ、どけてほしいかしら!」ムシャムシャ
ジ「おいおい、足踏んでるのはお前の方だろ」
金「なっなっ・・・じゃあこの足は誰の足だって言うのかしら!?」
雪「私です・・・」もそ
ジ・金「!!?い、いつからそこにいた(のかしら)!?」



恐ろしきクリスマス黙示録も過ぎ、次は弾丸の速さでやってくる年末年始に備えて布団を被って寝ていた師走の夜。
ボロいアパートの呼び鈴を二度も鳴らし、近所迷惑してますと言わんばかりにボロいドアを力一杯強く叩いてくるような知り合いは思い浮かぶだけでいないはずなのだが。
暖房器具が自分の体という貧乏学生の僕にとって布団というのは魔法瓶であり、精神の本体が宿っているところなので、あまり外には出たくないが仕方が在るまい。
さむさむと手を擦って呟きながら、これまた安っぽいドアノブを捻って開けてみると、なにやら白い粉をまとった人物が雪崩れ込んできた。
いきなりのしかかってきた運動量に驚いたのは頭より先に体で、世にある物理法則に逆らわぬまま、僕は玄関で倒れてしまったのだ。
それも後ろ向きに。何たる不幸、そして何たる寒さか!
衝突の冬がやってきて動きを止めざるを得なかった恐竜たちのように僕の動きも止まり、体の上でもぞもぞと動いている人物に目をやってみた。
淡いピンク色の綿菓子の様にふわふわしたロングの髪の毛に粉雪をデコレーションし、寒さで赤みを帯びた頬を伝っているのは透明な液体。
うぬ、これはもしかして泣いているのではないのか。
だとすればまた厄介なことになったな、と思いつつ彼女の第一声を待つ。
 「……ジュン様、どうか私をさらっていってくださいませんか」
予想の遥か頭上を飛んでいた言葉だった。
開けっ放しのドアの向こうからは冬が最弱の僕では到底太刀打ちできぬ冬帝がこの機会を逃すまいと乗り込んできている始末。
ともかく泣きわめく彼女と寒さをどうにかせねばなるまい。
「君をさらう前に寒さを凌ぎたいのだが」


ドアは閉まった。僕も布団を鎧の如く纏った。あとは適当に作った座布団もどきに座らせた彼女の話を聞くだけである。
理路整然とした弁明を果たしてこのお嬢様、雪華綺晶が出来るのだろうか。
そして願わくば、さっき彼女が放った実に恐ろしき言葉が冗談であるように。そう祈るしか僕には選択がなかった。


銀「真紅ぅ……ついに決着をつける時が来たようねぇ」
真「ふっ……返り討ちにしてあげるわ」


銀&真「最初はグー! ジャンケンポン!!」


J「なにやってるんだ、あいつらは」
雛「翠星石の作ったお菓子が一つ余ったのー」
J「……どこにも見当たらないんだけど」
蒼「あの二人が争ってる間に、きらきーとばらしーが、ね……」
金「半分こして食べちゃったかしら」
J「……僕、食べた記憶がないんだけど」
薔「本当、JUMの分がない……不思議」
J「食ったんだろ、お前らが」
雪「JUM様……ひょっとして翠薔薇のお姉さまに嫌われているのでは?」
J「いや食ったんだろ、お前らが」


め「鳴いてごらんクック 綺麗な声で」
め「僕のことを愛していると」
め「愛おしい小鳥 君は僕だけの」
め「いつも傍で歌っておくれ」

銀「私は私を此処に閉じ込めた」
銀「柳の枝で編んだ鳥篭」
銀「もう誰も私の背中の螺旋(ネジ)を」
銀「巻いてくれる人もいないのに」


翠「しかしあの二人はどうしてあんな唄を…」
真「…孤独でないように思えて、案外人は自分を孤独にしてしまうものなのよ」

【人は】【孤独だ】

ttp://www.nicovideo.jp/watch/1263382639


下着売り場にて
銀「ねぇねぇ、この下着私に似合ってるぅ?」
翠「イイ感じですよ!それにしてもその胸…翠星石といい勝負ですぅ!!」
蒼「ぼ、僕だって!胸なら二人には負けないんだから!」

紅「…」

【人は】【孤独だ】


蒼「今日はひな祭りだね」
 ↓
翠「今日は雛苺祭りらしいですよ」
 ↓
銀「今日は雛苺の誕生日らしいわぁ」
 ↓
金「今日は苺食べ放題かしら」
 ↓
紅「今日はくんくん第二シーズンのDVDボックス発売日よ」
 ↓
雛「今日は雛祭りなのー」




雪「正しく伝わらないものですね」
薔「一部がおかしすぎるんだよ」

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最終更新:2010年03月04日 21:02