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私たちは現在、昔ながらの山村、白蛇の里に居る。
白蛇の里には、土産物屋が沢山並んでいるのだわ。
あちらこちら……どの店からも活気が溢れている。
さて、どの店でお土産を買おうかしら……。
けれど、こういう所のお店って、どこも似たり寄ったりなのよね。

 

 

 

 

 

翠「ひゃあ~……お店が沢山あるですねぇ」
苺「どの店でお買い物をするか迷うの」
薔「……あの店なんてどう?」
蒼「え?どこだい?」

薔薇水晶が一軒の店を指差した。
こじんまりとした小さいお店ね……。うん、私は好きなのだわ。

銀「ちょっと……こじんまりとしているけど、良いんじゃない?」
雪「良いですね。ああいうお店にこそよいものがあると思います」
金「おまけに混んでないし、言う事無しかしら」
紅「それじゃ、行きましょ」

私たち八人は、そのお店に入る事にした。
店内は冷房が効いていて、非常に過ごし易い。
中をよく見ると奥のほうにカウンターがあり、おばあちゃんが一人でぽつんと座っていた。
おばあちゃんも私たちに気づいたらしく、いらっしゃいと声をかけてきた。……一人でやっているのかしら?
早速私たちは、お土産を見ていくことにした。

蒼「お爺さん達には……このキーホルダーなんてどうかな、翠星石?」
翠「それより、こっちの『無病息災』の方がいいですぅ」
蒼「翠星石……それは日本中どこのお土産屋でも買える物だよ」
翠「ほあぁ~~っ!! そうなんですか!? 蒼星石は物知りですぅ~~!!」
蒼「くっ……苦しいよ。翠星石~~~」

蒼星石と翠星石はキーホルダーを見ているようだ。
翠星石が蒼星石に思いっきりギュウ~っと抱きついているのだわ。
蒼星石が手足をばたつかせているわね。
一体、何をやっているのかしら?

 

金「みっちゃんにはこの『金運』を司るクリスタルにしようかしら」
苺「トモエにはこの『必勝』の石をかうのよ。試合に勝ってほしいの!」
金「でも……こっちの『結婚』にした方が良いかしら? みっちゃんにもそろそろ結婚して欲しいかしら」
苺「みっちゃんさんは売れ残りのクリスマスケーキなのよ~。結婚できるか分からないのよ~!」
金「そっ、そんな事はないかしら!」

二人はクリスタルを手にとって見比べているようだ。
金糸雀はみっちゃんさんに、雛苺は巴さんへのお土産かしら。
話が漏れ聞こえてきたけど……二人ともみっちゃんさんに失礼すぎるのだわ!

雪「これくらいで、白﨑へのお土産はいいですわね」
薔「私もお父様にお饅頭を……買いすぎじゃない?」
雪「いやいや、二人へのお土産はこっちの二箱です」
薔「じゃあ、こっちに積み上げてあるのは……?」
雪「私のおやつです」
薔「……」

雪華綺晶と薔薇水晶はお饅頭のコーナーに居た。
二人とも饅頭の箱をかごに入れて……雪華綺晶!! 貴方それ本当に一人で全部食べるつもりなの?
5~6箱はあるのだわ……

そろそろ私もお土産を買っておこうかしら。
まずは食べたいと思っていた『白蛇飴』をかごに入れる。
そして、『白蛇の勾玉』を手にとって見比べている水銀燈に声をかけた。

 

紅「水銀燈、勾玉、買うの?」
銀「真紅……ええ、めぐのお守りに、どれが良いかなぁ……ってねぇ。今度手術だから……私も少しくらい力にならなくちゃ」

二つの勾玉を私に見せてくる水銀燈。
めぐさんの事を本気で心配しているのがよく分かる。
……めぐさんは水銀燈の年上の友人、ずっと心臓の病気で入院しているのだわ。

銀「こっちの『成功』にしようか……『回復』にしようか……迷うわね」
紅「そっちの……『回復』はどうかしら」
銀「『回復』……? 」
紅「貴方がこれだけ祈っているのよ。めぐさんが死ぬはず無いのだわ。術後のことを考えておきなさい」

私は水銀燈に『回復』の勾玉を押し付けるようにして渡した。
水銀燈は渡されたそれをじっとみてしばらく考えていたが、決意したみたいだ。

銀「ありがとう……これにするわ」
紅「そう、良かったわね」

水銀燈は『回復』の勾玉を大事に握り締めた。
さて、私も何か買おうかな。

紅「どれにしようかしら……?」

沢山種類があるわね……。
迷うのだわ……。

銀「貴方が買うのは一つしか無いでしょ。これよぉ!これぇ!」

水銀燈が渡してきたのは『恋愛』の勾玉。

 

銀「真紅は一つ上の段階の、『キス』出来るように頑張りなさぁい」
紅「……水銀燈。貴方、楽しんでない?」
銀「えぇ? 楽しんでるわけないじゃなぁい」

ニコニコ笑いながら水銀燈が言った。
はぁ、絶対楽しんでるわね……。昔からこういう性格してるのだわ。

銀「さっ、私たちも買いましょ。皆を待たせちゃダメよぉ」

私たちはレジに勾玉を持っていった。
おばあさんがテキパキとその見た目からは想像できないスピードでレジ打ちをして行く。す……凄い。
私たちが勾玉のお金を払い、品物を受け取ろうとしたとき……おばあさんが私たちに話しかけてきた。

おばあさん「あんた達の願い事、叶うじゃろ」
銀「……え?」
おばあさん「ここの勾玉はよーくきくんじゃあ……頑張りな」

そして私たちの手を握り締める。
おばあさんの力が、流れ込んでくるような感じがした。
私たちは、お礼を言って店から出た。

 

 

 

 

 

銀「もうそろそろ時間ねぇ」
苺「お空は夕焼けなの~ カラスが鳴くからかえるのー!」
紅「別にカラスは鳴いてないわ」

水銀燈が綺麗な銀色の腕時計を見て言った。
空は夕焼け空で、とっても綺麗だ。

蒼「後はホテルに戻ってご飯とお風呂だね」
雪「ご飯……楽しみです」

蒼星石のその言葉を聴いて、雪華綺晶がよだれをじゅるりと啜る。
私はそれを見て、獲物に喰らいつく寸前のライオンをイメージした。

翠「枕投げ大会が楽しみですぅ! この翠星石の力を見せてやるですよ~!」
金「カナの策で優勝間違いなしかしらー!」
薔「……自爆しないように気をつけてね」

拳を上げて意気込んでいる翠星石と金糸雀、それをみて薔薇水晶がくすくすと笑っている。
私も枕投げ大会は楽しみなのだわ。

 

 

 

 

 

私たちがバスに戻ると、既にクラスの殆どのメンバーが戻ってきていたのか、各自の席に座っていた。

仗助「よぉ~ どうだった?」
薔「……楽しかったよ。お土産買えた?」
仗助「ああ」

仗助君と薔薇水晶が楽しそうに話しているわね。
その横ではジュンが笹塚君に何か言われている。何事かをからかわれているみたいだ。
私はジュンに声をかける。

紅「ジュン、どうしたの?」
ジュン「いや……」
笹塚「ジュンがさ、『恋愛』の勾玉買ったんだよ。真紅さん」
ジュン「おい、笹塚……あーくそ」

ジュンの言葉を遮って、笹塚君が言った。

銀「あらぁ~……実は真紅も買ったのよ。その勾玉」
ジュン「え!?」
翠「もしかしておそろいですかー!?」
苺「うゆ~……これって偶然なの?」
紅&ジュン「うっ……うるさい(のだわ)!」

 

ちょっと水銀燈、バラさないで頂戴!
しかもハモっちゃったのだわ……。
みんながニヤニヤこっちを見てくる。

雪「やっぱり離れていても貴方達はつながっているんですね」
蒼「二人の絆だね、うんうん」
ウルージ「しかしお揃いとは……これは珍しいものを見た」

ふむふむと頷いている雪華綺晶に蒼星石。
お土産で買ったのか早速手に数珠を巻いて祈る動作をするウルージ君……三人ともやめなさい!
恥ずかしいじゃないの!

ベジータ「そして夜は下半身もつながrグバァー!」
紅「死になさい」
金「ベジータぁぁぁ! 大丈夫かしらー!?」

私の拳がベジータのどてっぱらに食い込む。ちょっとは学習しなさい!
金糸雀が気絶したベジータの頬をぺしぺしと叩いている。

私たちを乗せたバスは山道を進んでいく。
次の目的地は旅館『白蛇館』
まだ一日目、楽しい修学旅行はまだまだ続くのだわ。

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