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銀「めぐ! 薬が手に入ったわよ!」

しかし、めぐは 静かに首を振る。

銀「めぐ……めぐ、どうして?」
め「だって……水銀燈、血の臭いがするもの……」
銀「え!?……じゃあ、じゃあどうすれば良いのよ!?」
め「祈りましょう、神に。そうすれば、いずれ……」
銀「くっ………」

それ以来、昼夜問わず水垢離をする水銀燈。しかし、めぐの容態は日に日に悪化するばかり。
そうして、幾日か過ぎた満月の夜―――

佐「水銀燈ちゃん、来て!!」
銀「佐原さん……どうしたの?」
佐「めぐちゃんの容態が急変して……早く!」

しかし時既に遅く、水銀燈が見たものは息を引き取っためぐであった。

銀「………………っ…………」
佐「水銀燈ちゃんが持って来てくれた薬さえ飲んでいれば、まだ……」
銀「………何で………どうしてよぉ! 神に縋った者に対する、これが仕打ちだって言うの!? めぐ………めぐうううぅぅぅぅ………ああああぁぁぁぁぁぁ!!!」

○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●

め「っていうシチュエーションを考えたんだけど」
銀「それ何て光帝バ○ン?」
【お祈りは】【済んだ?】
【月光の】【下で】


ガラガラ…
銀「あー疲れた。めぐぅ~生きてるぅ~…って、あら居ないの。検診かしら?つまんなぁい」
ドサッ
銀「ふぅ…まあベッドは寝っころがるものよね。アンタの主人様はどこに行ったのやら…はふ」
もぞもぞ
銀「んー、めぐの香り…当たり前だけど。何だか眠くなるわぁ…めぐぅ…早く帰ってきなさぁい…すー…」

め「…ふふふ、これで水銀燈の匂い付きベッドの完成~。やっぱりこれくらいのご褒美がないと24時間なんか寝てらんないわ」
佐「…だからって私までを羽交い締めにしてベッドの下に引きずり込まないでくれない?」
め「だって水銀燈いつもより早く来ちゃうんだもん。あ、佐原さんもこれはこれでいい香りよ?なんかね、母性の塊みたいな」
佐「あら、ありがとう」
め「だから早く旦那さんもらえばいいのに」
佐「ほっとけ」


め「水銀燈……私ね、いつもこうして外を見てて……」
銀「……?」
め「いつか死んだら……背中に綺麗に羽根が生えて、この窓から飛び立つの! ……そう決めてたの」
銀「……」
め「死んで焼かれるなんて嫌。埋められて土の下で腐るのも嫌。だから飛んで逝くことにしたのよ」
銀「…………」
め「天使様が一緒なら、きっと飛べるでしょ?」
銀「だから私は天使じゃないって言ってるでしょ?」
め「ううん、貴女は私の天使様よ」
銀「貴女……人に嫌われるタイプでしょ? 今までいろんな子がいたけどぉ……こんなにイカれた子は初めてよ」
め「あら、イカれてるのは貴女もでしょ? 私達、似たもの同士ね」
銀「……バッカじゃなぁい」

○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●

め「I can fly! ……むにゃむにゃ」
佐「まためぐちゃんは脱走して銀ちゃんのベッドに……銀ちゃんも毎度お疲れ様」
銀「……相変わらず、めぐは頭の螺子が5~6本くらいぶっ飛んでるわぁ」
佐「めぐちゃんは持って帰って拘束しておくから安心して」
銀「ありがとぉ。はぁ……おちおち骨折もしてられないわぁ。早く治して帰りたい……」
佐「そうなったら、それこそ窓から飛んでいって銀ちゃんに逢いに行きそうな勢いね、めぐちゃんは」
【人が】【飛ぶ】


め「ねぇ、水銀燈」
銀「何よ。めんどくさい話ならごめんよ」
め「八方美人、って言葉、あるじゃない」
銀「人の話を聞かないんだから…まぁいいわ。で、それがどうしたの?」
め「八方美人、と呼ばれる人は八方美人たりえないんじゃない?」
銀「はぁ? あなた、何言ってるの?」
め「だって、考えてみて。八方美人と呼ばれるということは、逆に呼ぶ人、つまり『観測者』がいる、ということよ」
銀「まぁ、そうなるわね」
め「すなわち『観測者』の方はその人間が八方美人であるということを知っている」
銀「…えぇ。そう呼ぶのだから、当然知っているわね」
め「じゃあここで問題よ。真実を知っている『観測者』はその八方美人の自分への振る舞いを額面どおりに受け取るのかしら?」
銀「そんなことはありえないわね。『こいつの振る舞いには裏があるはずだ』と疑ってかかるに決まってるわ」
め「つまり、八方美人がどう振舞おうと『観測者』はそれを良いものと思わない」
銀「まぁ、そうね」
め「では、はたしてその人は八方美人なのかしら」
銀「…何が言いたいの、めぐ」
め「ふふ…さあ、ね。私、八方ブスだから教えてあげない」
銀「はぁ?」
め「お父さんにも、お母さんにも、看護婦さんにも、そしてあなたにも好き勝手振舞ってる私は、八方美人の逆、ってこと」
銀「…ふん。そんな事分かってるわよ」
め「…そう、よね…」

銀「…つまり『観測者』である私がいるのだから、あなたは八方ブスじゃない、でしょう?」
め「…水銀燈」
銀「まったく、ただそんな事を言わせるためだけにあんな面倒な禅問答モドキをしないで頂戴」
め「あ、分かっちゃった?」
銀「本当にあなたは…まぁ、いいわ。あなたに付き合えるのは私だけだろうし」
め「ふふ。ありがとう、水銀燈」

【それゆけ】【八方美人】


め「 夢 は 金
   富 を 導 く
   空 と 雲 も 水 銀 燈 も
   私 の モ ノ
   凄 え ♪」
銀「…」
【乙女の】【歌声】


め「雪かぁ……寒いのかなぁ」
銀「当たり前でしょ? おばかさん」
め「トイレ以外で病室出る事ないから」
銀「トイレが一番暖かい場所よねぇ、この病院」
め「ねぇ、水銀燈。今度雪が降ったら病院から私を連れ出してよ」
銀「はぁ?」
め「雪と一緒に、真っ白な世界で死ぬのもいいかなって」
銀「あぁそう」
め「水銀燈には私の死を悼んで、私の存在を覚えていてもらいたいって思うのよ」
銀「随分と自分勝手なこと言うのねぇ……それに」
め「ん? 」
銀「死ななくてもめぐのことはずっと覚えててあげるわよぉ」
め「そっかー。でも雪は見に行こうね、水銀燈」
銀「はいはい」


め「水銀燈!節分よ!節分!」

銀「アンタやけにテンションたかいじゃなぁい・・・」

め「鬼は外!鬼は外!」

銀「痛い!豆をこっちに投げないでちょうだい!」

め「鬼はそゴファ!」

銀「きゃああ!めぐぅぅ!」

め「福はう・・・ち・・・ガクッ」

銀「めぐ?めぐうぅぅ!!」




め「まぁドッキリなんだけどね」

銀「」

め「水銀燈?水銀燈ぉぉぉぉぉ!?」


めぐ「ねえ、水銀燈。私、心臓の手術する事になったの」

水銀燈「ふぅん。ま、せいぜい途中で死なないよう、気をつけなさいな」

めぐ「大丈夫よ。
  医者も『簡単でトリビァルな手術だから、まず失敗しないでしょう』って言ってたし」

水銀燈「……その医者、本当に大丈夫なんでしょうね……」

めぐ「もちろんよ。
  そんな事より。私ね、この手術が終わったら貴女にプロポーズするつもりなの」

水銀燈「……え?」

めぐ「ふふ……実はもう、花も買ってあるの」

水銀燈「……え、ええ……」

めぐ「この手術が終わったら、二人でどこか行かない?
  どこか静かな田舎にでも……」

水銀燈「この流れ、まさかとは思うけれど……」

めぐ「あ!水銀燈、ほら!あの星!
  北斗七星が綺麗に見えるわ!……その隣の小さな星も……。
  とっても素敵ね……」

水銀燈「……完全に死亡フラグじゃない……」

【嫌な】【予想図】

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