===パーティー当日===
銀「さぁ…今日もばっちり決まったわぁ」
家で身支度をしているのは水銀燈である
その豊満なボディと、整った顔に、薄いメイク
男は簡単に落ちてしまうだろう
銀「そして最後にヤクルトを一杯…」
クピクピと音を立ててヤクルトを飲み干していく
妙に扇情的なのは、何故だろうか…
銀「みんなで楽しめるといいわねぇ…」
そう一人ごちると
銀「それじゃママ、行ってくるわぁ!」
銀ママ「いってらっしゃい」
軽快に屋敷へと駆けていった
紅「う~ん…どっちの服にするか迷うわね」
鏡の前で二つの服を見比べる真紅
両手に持った違う柄のワンピースを見比べる
紅「こっちもいいわね…けど、こっちも捨てがたいのだわ…」
中々決まらないようだ
やはり女の子、おしゃれには時間をかけてしまう
紅「…よし、こっちにするのだわ!」
ようやく決めたみたいだ
おしゃれなワンピース
ワインのような『深紅』である
そして最後に口紅を塗って…
紅「行ってきます」
そう言って、屋敷へと歩いていった
金「うわ~ん…ポシェットを無くしちゃったかしらー!」
大声でわめいているのは、どじっこ、金糸雀である
完全に服装は整えているのだが、どうやら大事なものが入ったポシェットをなくしてしまったらしい
金「あれが無いとパーティーにいけないかしらー!」
そういいながらガサガサとあたりを探し回る
すると、手に何かが引っかかった
金「あーっ、こんなところにあったかしら。そういえば、昨日ベッドの下においておいたかしら」
そしてそれを拾い上げ、保護者であるみっちゃんに向かって言った
金「行ってくるかしら」
みつ「あぁんカナ可愛い~!!」
金「おっと、服が乱れちゃうかしら」
それを避けて靴を履き、外へと金糸雀は飛び出した
苺「うゆ~…トゥモエ…どっちが似合う?」
服をいろいろ着比べているのは、雛苺である
ロリ巨乳と言う珍しい体型をした彼女は、服を選ぶのも一苦労なのである
巴「う~ん…こっちの方がボディラインが出ていいかもね」
そう言いながらピンク色のTシャツを差し出す保護者の巴
苺「こっちは恥ずかしいのよ、もっと胸が出ないのにして欲しいの」
巴「それじゃあ、こっちはどう?」
次に巴が見せたのは、フリルのいっぱいついたドレスである
苺「わぁー、こっちがいいのー!」
巴「似合ってるわね」
苺「じゃあ、これで行くのー!」
巴「いっぱい楽しんできてね」
苺「分かったのー!」
薔薇「これなら…どうかな?」
鏡の前でいろいろポーズをとって、何かを確かめている薔薇水晶
薔薇「ダメだ…」
槐「君なら何を着ても可愛いよ、いとしいわが娘」
薔薇「死んでください」
槐「なん…だと…」
その場に打ちひしがれる槐をチラリと見たが、また服選びに没頭する薔薇水晶
ようやく良いのを見つけたみたいだ
薔薇「これなら…いける」
そう言うと、彼女は紫色のドレスを身に纏った
雪「ほらほら、みんな頑張ってください」
屋敷の執事やメイドに指示を送るのはお嬢様、雪華綺晶
テキパキとメイドや執事がこなしてくれるので、どうやら予定より早く終わりそうだと、ほっとしている
執事「終わりました」
メイド「こっちも終わりましたー」
雪「みんなどうも有り難う。しばらく休んでいてください」
キチンと礼を言う
今時こういう主人は珍しいだろう
雪「さて、私も支度をしますか」
そして、自分の部屋へと入っていった
翠「うわ~ん…髪がグシャグシャですぅ」
蒼「お昼寝するからだよ。もう時間ギリギリじゃないか」
翠「どうして起こしてくれなかったですか~」
もう既に準備を終えている蒼星石
まだ髪をといてもいない翠星石
双子と言うのに対照的である
蒼「いや…あんまり気持ちよく寝てたから」
翠「…そんなに気持ちよく寝てたですか?」
蒼「うん…ってほら、急がないと遅刻しちゃうよ」
翠「ほわぁぁぁ!急ぐですぅぅぅ!」
翠「ゼェ…」
何とか準備を終えたみたいだ
緑色のドレスが良く映えている
翠「(よーし、これで完璧ですぅ!)」
蒼「何ぼーっとしてるの、行くよ」
翠「わわっ!分かったですよー!」
二人は手を繋いで、屋敷へと歩いていった