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451

巴「……」
雛「あ、ジュンの写真なのー」
巴「……ソー……」
雛「……トモエ?」
巴「ハッ」
雛「今、写真にちゅーしようとしてたの?」
巴「ブンブン」
雛「ふーん……」
巴「……」
雛「……」
巴「……ブンブン」
雛「頭振ってないでもうしちゃえばいいのに」
巴「ブンブン」
雛「よくわかんないけどトモエも一生懸命戦ってるのね」

 



452

雛「うわぁ、なんかすごい下着なのー……」
巴「ダダダダッ、バッ!」
雛「……それ、トモエの?」
巴「う……そ、そうだけど……」
雛「トモエそんなのはくのね」
巴「ち、違うのよ雛苺、これはその、いつか必要になる日がくるかもしれないと思って…」
雛「必要になる日ってどんな日?」
巴「えっと…だから、あの…」
雛「ジュンはあんまりこういうの好きじゃないかもしれないのよ」
巴「べ、別に桜田くんは……」
雛「隠さなくていいの。でも、ジュンは意外と淡白だったりするから、
  あんまり気合い入れてると引いちゃうかもしれないのよ」
巴「そ、そうかな…」
雛「そうよ」
巴「…ん、でも、だいじょうぶだと思うわ。私、桜田くんのこと信じてるもの」

 



453

ジ「不景気みたいだな」
巴「そうね、ちょっと心配」
ジ「とは言ってもなぁ、僕に直接関係するわけじゃないし…」
巴「え…それは違うわ。すごく、関係してると思う」
ジ「そうかぁ?うちも特に困ってる感じしないし、柏葉の家だってそうだろ?
  最近も家の近くにやたら高いうどん屋できたしさ。入った事ないけど」
巴「けれど、雇用問題は深刻よ。就職もしづらいみたいだし…」
ジ「まぁそうみたいだけどな」
巴「やっぱりお金がないと…当分は持ち合わせでなんとかなると思うけど…」
ジ「シビアだなぁ」
巴「うん…私はね、いいの。どんなに貧乏でも……
  けれど、子どもにはあまり苦労をかけたくないじゃない」
ジ「……たしかに、それはそうだ。……前みたいに、人形服作って売るか……」
巴「桜田くんの才能を、そんな目的で使ってほしくないな……」
ジ「でもさ、仕方ないだろ?子どものためを思えば……」
巴「……そうね、私たちはいいにしても、子どもたちはどうしても……」
ジ「ああ……」

紅「……なにしてるのあなたたち」
雛「うゅ…おままごと…なんだけど……」

 



454

巴「バレンタインデーか……」
雛「今年もジュンにチョコあげるのよね?」
巴「……どうして、チョコなんだろう」
雛「うぃ?」
巴「気持ちが伝わることが大切なんであって、チョコレートである必要はないよね」
雛「トモエはどうするつもりなの?」
巴「もっと桜田くんに喜んでもらえそうなものを……」
雛「トモエ!」
巴「な、なに?雛苺……」
雛「トモエの体は料理じゃないの!いくらジュンでもそんなのドン引きなの!そう願いたいの…」
巴「え……え?」
雛「ヒナね、トモエとジュンにはもっと健全な…」
巴「あ、編み物とかじゃ……だめなのかなって、思っただけなんだけど……」
雛「……」
巴「……」
雛「ヒナが悪いのかな」
巴「わからない」

 



455

雛「鬼はぁー外ぉ~!!」
ジ「いた、いたたっ!ちょ、投げすぎだろ!?」
翠「チビったら根性ないですねぇ、それくらいで弱音吐いてんじゃねーです」
ジ「んなこといったって…っていうか僕はこういうことする柄じゃないのに…」
巴「桜田くん…変わろうか?」
ジ「え…や、い、いいよ、そんなの…」
巴「そう…?無理しないでね…」
ジ「こ、こんなの…無理でもなんでもないし…」
翠「う…ぬぅ~…なんかいい雰囲気だしてるですぅ……」
巴「ほら、雛苺も投げすぎよ。食べる分なくなっちゃうわよ?」
雛「ヒナ、もう年の数だけ食べたのよ」
巴「え?」
ジ「僕ももう食べたぞ」
翠「翠星石もですぅ」
巴「……雛苺、あとお豆どれくらい残ってるの?」
雛「えっとねー、ひい、ふう…」
翠「全然残って無いですね」
ジ「んー…柏葉、まだ食べてなかったんだな。一粒足りないや」
巴「……」
雛「ご、ごめんなさいなの」
ジ「いいだろ別に。豆なんてそんなうまいもんじゃないし」
巴「……年の数……だけ……食べなきゃ……」
雛「トモエ!?」
ジ「!!?おい、ちょ、やめ、ひ、拾うな、拾うな!か、買ってくるから!」

 



456

巴「太巻きつくったの」
ジ「ああ、節分か。…去年恵方巻きを否定するネタしてたよーな…」
巴「否定したわけじゃないの。私小さい頃からやってたし」
ジ「あー、そういえばそうだった。
  僕がその恵方巻きの慣習知ったのも、柏葉がやってたからなんだよな」
巴「そう。無言でね、太巻きを食べるの」アムッ
ジ「あは……無言もなにも、そんなん食べながらしゃべれるわけないけどな」
巴「……」
ジ「そう思うと、変わんないな、昔も今も……」
巴「……」
ジ「……おい」
巴「……」
ジ「や……ちょ、み、見すぎ……」
巴「……」ウルッ
ジ「……なんで瞳を潤ませる!?」
巴「……」ジー
ジ「や、やめろ!上目遣いはやめろぉー!」

雛「成長したのね二人とも」
蒼「っていうかジュンくんが恵方の方向に立ってるからじゃ?」

 



457

巴「もう、暦の上では春だけど」
ジ「普通に寒い。コタツに入らなきゃやってられない」ヌクヌク
巴「……やっぱり冬だよね」
ジ「ほんと、誰だ立春とか言い出したやつは」
巴「でも、どうせ家の中にいるんだし…」
ジ「う…そ、それを言うなよ。っていうか廊下とか寒いし…」
巴「そうね。それに、灯油入れるときなんか凍えそうに…」
ジ「灯油?柏葉の家、まだ石油ストーブなんだ」
巴「うん。エアコンもあるけど」
ジ「ふーん。まぁそりゃあそうか」
巴「ん…けど、コタツが一番かも」ヌクヌク
ジ「そうだな……コタツがいいよな……」ヌクヌク
巴「でもね、うちのコタツはあんまり……」
ジ「え?柏葉の家のコタツってたしか……掘り炬燵だっけ?」
巴「そう」
ジ「なんで?あれいいじゃんか。うらやましかったけどなぁ、子どもの頃」
巴「よくないよ……だってあれじゃ……コタツの中で足が触れ合ったりとかないし(ボソッ」
ジ「ん?ごめん、よく聞こえなかった。なに?」
巴「な、なんでもないよ」

蒼「……」
雛「蒼星石?どうしたの?」
蒼「あの二人の足……触れ合ってるというか、絡み合ってるようにすら見えるんだけど」
雛「お互い気づいて無い振りなのよ」

 



458

巴「セッセッ」
雛「トモエー、なに編んでるのー?」
巴「ふふ、ちょっとね」
雛「あっ、もしかして、前に言ってたジュンへのバレンタインプレゼントね?」
巴「う、うん……いつも、その、お世話になってるから……」
雛「そうねー、ジュンも喜ぶのよー」
巴「そ、そんなんじゃ……」
雛「照れなくってもいいのよ。えっと、今編んでるのは…マフラー?」
巴「一応、ね……」
雛「きっとジュンに似合うの!」
巴「…………」
雛「うゅ……トモエ、どうしたの?なんだか元気ないの」
巴「……ううん。別に……」
雛「トモエ……」


蒼「まぁ、普通にジュンくんのほうが編み物うまいんだろうね」
翠「それでもやらなきゃいけないことが、女にはあるんですぅ!!」グッ
蒼「君もか」

 



459

『10年前から……すごく、変わったよね、この場所も。
 きっと、これからも変わっていくと思う。……桜田くんも。
 …私もね。……それは、桜田くんがいるから……
 あなたの、おかげで、私は……変わることができる。
 ……けれど、変わらないものもあるわ。
 10年前のあのときから、ずっとずっと……これからもずっと……
 ……桜田くん、受け取って、私の、気持ち……変わらない気持ちを……』
『かし……と、巴!……僕もずっと、君のことが……!」
『さくら……じ、ジュン……!』
『今夜は寝かさないぞーーーー!!!!』
『あん、もう、ダメぇー♪』


雛「トモエ……一人で何してるの……?」
巴「えっ……ち、違うのよ雛苺、これはちょっとその、
  渡すときになんていおうかなって考えていただけで……
  それとあの、な、何があるかわかんないし……」
雛「……」

 



460

巴「……よしと、できた……」
雛「おー、ずっと徹夜で頑張った甲斐があったのねー」
巴「うん……マフラーできたし……なんて言って渡すかも考えたし……」
雛「……うゅ、ノート1冊分にいろんな渡し方が書き込まれてるの……」
巴「あ、み、見ちゃだめっ…!」
蒼「どれどれ、渡し方案その35……あ、しかもジュンくんの反応によって細かく分岐が……」
紅「これは用意周到ね」
雛「すごいのー」
巴「え、ちょ、二人ともどこから……み、見ないで…!」
蒼「……うわぁ、なんだか映画みたいな展開書いてる」
紅「巴もこういうこと考えるのね。しかもこれは18歳未満おことわ…」
巴「……!!」ブンッ ダッ
蒼「あら、ノート持ってかれちゃった」
紅「ちょっとからかいすぎたかしら。それにしても、巴があんなこと考えてるなんて……」
雛「トモエも夢見る乙女なのー」
蒼「乙女ねぇ、けど……」
紅「そうね、しょせん夢ね。巴だもの」
雛「うゅ??どういうこと?」
紅「バレンタイン当日の巴を見たらわかるわ」
雛「うぃー?」

~~バレンタイン当日~~

巴「……桜田くん」
ジ「柏葉?」
巴「…………はい」
ジ「…………ありがと」
巴「うん」

 



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