ないしょだよ?

ひなはね。じゅんのことが好きなの・・・てへへ。
いっしょに学校いくときもね、ずっとずっと手をつなぎたかったなのよ。
だけどダメだって言われた。
じゅんはヒナじゃなくて低学年の子と手を繋いであげて学校にいってたからなの。

でもね、ダメだってわかっててもヒナはずっとずっとつなぎたかったのよ。
だからいつだってひなはずっとじゅんの手をみていたの。
つなぎたくてつなぎたくて。ずっとみていたなの。

そしたらね、つまずいてこけちゃった・・・
いたかったよ。おひざからは血もでていたなの。
だけどがまんしてがまんして泣かないようにしてたのよ。

目をぎゅって閉じていたいのをがまんして、ようやくいたみがちょっとだけましになったから
ヒナはゆっくり目を開いてみたなの。

そしたらそこにはじゅんの手のひらが・・・
がまんしたごほうびがあったなのよ♪

ヒナはその手がなくならないようにあわててぎゅ~ってにぎったなの。
いたいのなんてすぐになくなっちゃって、だんだんおかおもニコニコしてきちゃって
ヒナにはそれがなんでだかすぐにわかったよ?

それはね、ヒナがじゅんのこと大好きだからなのよ!

ないしょだよ?まだまだず~っとないしょだよ?

 

 



「おじさん、うにゅーを5こ下さいなの」
「お! 雛ちゃんおつかいかい。偉いねぇ」
お店のおじさんはニコニコしています。
「今日トモエがお泊まりにくるのよ」
雛苺とおじさんは仲良しです。ふたりともうにゅーが大好きなんです。
「ほい、うにゅーだよ。落とさないようにな」
「ありがとなのー」
雛苺はおじさんに手を振るととことこ帰って行きました。
雛苺を電柱の影から怪しい人影が覗いています。でもおじさんは通報したりしません。過保護ストーカーこと柏葉巴ともおじさんは仲良しなのです。
いっその事、偶然を装い一緒に帰ればいいと思うのですがそうはいかないのでしょう。若いって大変ですね。
おじさんは心の中で巴に声援を送りました。
まぁ巴が不審者として職質を受ける事もありますが、今日もこの町は平和でしたとさ。

 

 



雛苺の日曜日

06:00 起床の後 ラジオ体操
07:00 朝食 「うにゅーなのー♪」
07:30 二度寝
12:00 昼食 「うにゅ-なのー♪」
14:00 NHKのど自慢を視聴の後、昼寝
18:30 夜食 「うにゅ-なのー♪」
19:00 食後の運動 柔道着持参で道場に行く 「うにゅ-なのー♪」
20:00 トゥモエとの寝技稽古を終え、帰宅
20:30 風呂
21:00 就寝 「ヒナしあわせー♪ ムニャムニャ」

雛「食っちゃ寝ー、食っちゃ寝ー。寝る子は育つのよー♪」
紅「見つけたのだわ……巨乳の秘訣!」

 

 




horror hokakyara

美術館に火をつけるのー

「ねージュン、起きて起きてー」
ひんやりとした軀が乗っているのに気がついて、ジュンは目覚めた。
変に頭が重くて寝付きが悪いのはこのせいかと思って、ジュンは軽く舌打ちする。
「なんだよ翠星石――」
「ジュンのぼりなのー」
仰向けのジュンの顎に顎を乗せて、雛苺の顔が目の前にある。
ストーカーの雛苺の顔が。
「うわぁっ!」
雛苺を払いのけようとして、ジュンは自分が拘束されている事に気がついた。
荷台のようなものに寝かされて、手足を拘束されている。
「なんなんだ…コレ」
「あのねジュンが悪いのよ。いつも雛の事無視して」
「雛…苺」
「雛はいっつも、いっつもジュンを待ってたのに」
雛苺の声が段々ヒステリックに高くなっていく。
「朝おはようって言っても返事してくれないし」
「お前が窓破って入ってくるからだろ!」
「ジュンの一人遊びしてるとこも見れたのは雛くらいなのに全然気がついてくれないし」
「…」
強張っていた表情が突然緩んだ。
「でもいいの。今ジュンは雛のものなんだもん」
「なぁ、なにが目的なんだ?僕と仲良くなりたいって言うなら、こんなことしなくても――――」

「ううん、雛は遊んでほしいだけなの」
頑是無い笑みで首を横に振る雛苺。
「部屋中の人形と絵が見える?あの中から鍵を見つけ出せたらジュンの勝ち。この部屋から解放されるのよ」
「負けたら僕はどうなるんだ」
「でも早く出ないとこの美術館には火がついちゃうのよ」
「くそっ」
「ね、ジュン。遊んでぇ」
雛苺は最後にジュンに口づけした。
遠ざかる足音に縋るようにジュンは叫んだ。
「おい、待てよ!!ここから出せ、出して下さいおい、雛苺!雛苺!!」
「お人形さんに食べられないように気をつけてねなの」
あくまで暢気な声。
扉の開く音。
「ゲームスタートなの」
最後のつぶやきはジュンには聞こえない。
扉の締まる音。
ジュンは絶叫した。





「ねぇ、ジュンは初めてのキスって憶えてるのなの?」
 いつもの昼休み、雛苺が突然そんなことを言い出した。
「な、何だよ、いきなり…」
 僕は驚いて、食べていたお弁当の箸が止まる。
「何かね、訊いてみたくなったの」
 ハンバーグを頬張りながらニッコリと微笑む雛苺。

 僕の初めてのキスは…――。そう、忘れもしない。あれは幼稚園の時だ。
 雛苺が僕の家に遊びに来た時、ちょうどテレビでお昼のドラマが放送されていて、
そこで観たキスシーンを雛苺がマネして、「ヒナもヒナもー!」と言いながら、
いきなり僕に飛びついて来たんだっけ。
 そう言えば、あの時の雛苺の唇は苺みたいに甘くて…――。

「ジュン、何か考え事してるの?」
 ふと我に返ると、雛苺が苺を片手に不思議そうにこちらを覗き込んでいた。
「べ、別に何でもないよ…」
 考えていた事を知られたくなくて、僕はわざと素っ気なく言い返す。
「うゆ…。やっぱりジュンはあの時のキスのことは忘れちゃったのね」


 ――えっ?お前も憶えてたのか!?
 僕がそう言おうとした時、雛苺は「忘れちゃうなんてダメなのよ!」と頬を膨らませ、
「そんな忘れん坊のジュンには罰を与えますなの!」と言って、いきなりキスをしてきた。

「!?」
「…これでも思い出さないの?」
 再び驚いて硬直する僕の目を雛苺は真っすぐに見つめている。
 ――この瞳に嘘なんてつけないよ…。
「ごめん、雛苺。本当は憶えてたんだ…」

 あの頃の僕はキスの意味なんて知らなかったから、「気持ち悪いことするなよ!」なんて怒ったりしたけど、
少し大人になった今はキスの意味も知っている。
 だから…――。「大好きだよ、雛苺」
 そう言って、僕は雛苺にキスをした。
「ジュンってばズルイなの…。ヒナだってジュンが大好なんだから!」
 また頬を膨らませる雛苺。

 この無邪気な瞳が曇ったりしないように、これからは僕が雛苺を守っていくよ――。
 昼休みの終了を告げるチャイムが鳴る中、僕はそんな想いを込めて最後にもう一度キスをした。


巴「ねえ雛苺」
雛「うい?」
巴「雛苺ももう中学生になったんだし、そろそろ下着を変えてもいいんじゃないかな」
雛「うい…でもヒナまだそんなに…」
巴「そんなこと問題じゃないわ」
雛「目が怖いの」
巴「ともかく、一度買うだけ買ってみましょう。いつかはするんだしね」
雛「そうね」

巴「じゃあこれかな…はい、雛苺」
雛「う~…ちょっと派手すぎないかしら?」
巴「そんなこと問題じゃないわ」
雛「顔が怖いの」
巴「じゃあほら、試着室で試してみて」
雛「はいなの」
ガチャ
巴「…まだ?雛苺」
雛「巴が出てったら着るわ」
巴「雛苺…」
雛「そんな寂しそうな顔してもだめなの」

雛「うう~…胸元がゴワゴワするわ…」
巴「あれ、ちょっとズレてない?自分で調節してごらん」
雛「うい…こう?」
巴「もう少しかな」
雛「こう?」
巴「もうちょい」
雛「こう?」
巴「もう一超え」
雛「こう?」
巴「手ブラっていいよね」
雛「考えが怖いの」

巴「じゃあちょっと試しにランニングしてみよっか」
雛「うい?なんで?」
巴「汗をかくような運動でずり落ちたりしないか試してみるの」
雛「運動するならスポーツブラとか…」
巴「そんなこと問題じゃないわ」
雛「オーラが怖いの」

雛「はあはあ…」
巴「ハアハア…」
雛「はあはあ…巴?」
巴「ハアハア…何?」
雛「何でヒナの真後ろで走るの?」
巴「万一落っこちたりしたら拾えるようにね」
雛「はあはあ…巴?」
巴「ハアハア…何?」
雛「なにか強い視線を背中に感じるのよ」
巴「ズレてないかチェックしないとね」
雛「はあはあ…巴?」
巴「ハアハア…何?」
雛「まるで血に飢えた猛獣から逃げてる気分なの」
巴「ハアハアハアハアハアハア」
雛「巴が怖いのー!!」


【透けブラ】【注意】


保守がわりに
シャクシャクシャク
雛「スイカおいしいの~種もおいしいの~」
翠「キュピーン…ふっふっふ~。チビ苺ぉ~↑?」
雛「どうしたのなの翠星石?」
翠「スイカの種を食べると…恐ろしいことになりますですよ…?」
雛「…ぅぃ?」
翠「飲み込まれたスイカの種は…お腹の中で育ってチビ苺を内側から」
雛「すごいすごいすごいの~!!そうすればわざわざ買ってこなくてもスイカを
 四六時中味わえるの~!温暖化による農地の減少に有効な対策なの~!」
翠「あ…いや…そのですね?」
雛「いい事を教えてくれてありがとうなの~翠星石。かくなる上は翠星石の如雨露を
 貸してほしいの~。甘ぁいお水をガブ飲みしてスイカに栄養を送るの~」
翠「…」
【甘く響く】【西瓜の音】


雛「ほら見てきらきー。この前寝ぼけたきらきーに噛まれた痕がまだ残ってるの……」
雪「あの時は、本当にすまなかったと思っていますわ」
雛「雛、きらきーを責めてるわけじゃないのよ。ただ、とっても悲しかっただけなの」
雪「……あの、これおやつの苺大福なんですが、ちょっと私お腹がいっぱいで……」
雛「うゆ?くれるの?」
雪「えぇ、もちろんですわ」





ジ「おい!雛苺に変なテクニック教えた奴誰だ?出て来い!!」
薔「……」 


「ふんふんふーん♪」
「ご機嫌だね、雛苺。どうかしたの」
ポシェットにビスケットを入れながら雛苺は楽しそうです。
「えへへ。本当は秘密だけど蒼星石には教えてあげるの、あのね……これからデートなの!! 真紅たちには秘密なのよ」
「あぁ、デーえぇぇ?! デートってあれ? 雛苺が?!」
「しー。秘密なのよー」
ばいばーい、と雛苺は出掛けて行きましたが蒼星石は呆然としていました。残念、幼稚園児の妹に先を越されてしまったようです。


ポストの前で雛苺はキョロキョロ。
「なーなー」
「ねこさん遅いのー」
雛苺はぷんすか、でもねこさんは
「なーご」
「デートデート♪ねこさんとデートなの」
(そっそうだよね、心配しすぎだったかな?)
心配しすぎて尾行をしてしまった蒼星石。デートの相手がねこさんで一安心です。


「ねこさんビスケット食べる?」
「なーご」
もぐもぐもぐもぐ。ねこさんと雛苺はビスケットをもぐもぐ。雛苺はニコニコ、ねこさんも心なしかニコニコ。
公園のベンチでねこさんは丸くなります。太陽がぽかぽか、ちょっと眠くなります。
「ねこさんふかふかなの」
ねこさんはお昼寝、雛苺もうとうと。ねこさんは暖かくてもこもこ、雛苺は枕の代わりにねこさんをぎゅうっとしました。
しばらくするとふたりは静かな寝息を立て出しました。


「なーご、なーご」
「うゅ、ねこさん帰るの?」
雛苺が目を覚ますといつの間にかもう夕方です。ねこさんはしっぽをふりふり、ちょっと重そう。
「なーご」
「ふふふ、じゃあ帰るの。ねこさんまたヒナと遊ぶのよー」
ばいばーい、と雛苺はブンブン手を振りました。ねこさんは一度だけ雛苺を振り返り
「なーご」
「ばいばーいなの」
雛苺は飛び跳ねるように歩き出します。ねこさんの姿が見えなくなって蒼星石はふぅと一息。そして偶然を装って一言。
「雛苺! デートは終わったのかい?」
「蒼星石! 聞いて聞いて今日はね、ねこさんと――」
雛苺は蒼星石と手を繋いで楽しそうに話し始めます。
(本当は全部見てたんだけどね)
「公園でビスケット食べたのよ」
雛苺はまたねこさんとデートをしたいと思いました。雛苺はねこさんが大好きなのです。今日はとても楽しい日でした。



苺「見て見てー、すごいのー!ヒナ、お空を飛んでるのー!!」
紅「ひ、雛苺!?」

苺「でも、鳥さんが飛んでないのがとても残念なのー。」
銀「け、警察に連絡を…!で…でも、こんな時は消防隊?それとも自衛隊?」

苺「一番残念なのはお天気がとても悪い事なのー。晴れの日だったらよかったのー。」
ジ「だ、誰でもいいからあの子を助けてくれー!!!!」

【人が】【飛ぶ】



【とべ! 雛苺!!】

雛「うゆっ……ヒナ、もう怖くないの」
タタタ
雛「ヒナもう負けないの!」
ダダダ
雛「えーい!」
ダダダダ……ストンッ!!

ベジータ「ん……おお、雛苺、4m60cmだと!?」

真紅「中2女子の走り幅跳びで、あそこまで跳ぶなんて……」

翠「いや、Flyの方の"飛ぶ"のよーなギョーソーをテーしていたですぅ……!」

蒼「す、翠星石、落ち着いて……」

雛「えへへ……やったなの♪」

校内スポーツテスト 女子走り幅跳び
1位 2-5 雛苺  4m60cm
2位 2-1 水銀燈 3m11cm
3位 2-6 柏葉巴 3m10cm

                            【おわり】

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最終更新:2009年10月12日 19:43