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<あらすじ>

時は戦国の世。備前国主・浦上宗景のもとに「薔薇乙女」と呼ばれる8人の姫がいた。
浦上家の庇護のもとで姉妹たちは美しく成長。
しかしある日、長女・水銀燈は主君に反旗を翻し、天神山城を奪い取ってしまう。
亡き父の夢であった天下統一を目指し、ここに薔薇乙女たちの戦いが始まった……


<本編に登場する主な史実武将>

○浦上宗景(うらがみ むねかげ/生没年不詳)
備前国天神山城主。備前守護の赤松氏や兄・政宗との激しい争いを制し、一時は播磨、美作にまで勢力を広げるが、
のちに家臣の宇喜多直家の陰謀によって追放される。
本編では薔薇乙女たちの育ての親となっているが、結局は水銀燈の謀反によって追放される可哀想な人物。

○宇喜多直家(うきた なおいえ/1529~1582)
浦上家臣。敵将や対立する家臣を次々に暗殺し、遂には主君の宗景さえも追放した稀代の謀将。
その後羽柴秀吉の信頼を得、織田信長に仕える。後年関ヶ原で活躍する宇喜多秀家の父である。
本編では浦上家の滅亡後岡山城で独立し、備前統一を目指す水銀燈の前に立ちはだかる。



――永禄三年一月。

水銀燈は策略によって天神山城を奪い取り、事実上浦上家を滅ぼした。
しかし、備前では知略をもって知られる宇喜多直家が岡山城に籠もって抵抗を続けている。
まずは岡山城を落とし、備前国内を統一しなければならないが……

銀「その前に、この天神山城の兵力を整えなくてはならぬのぅ」
金「今のところ、城下には町と村がひとつずつしかござりませぬ」
蒼「水田も必要ですな。兵糧を確保せねば、兵たちも飢えてしまいますぞ」
翠「とは言っても、この城下にはろくに耕す土地も残っておらぬ……って、どうして皆その口調なのですか!?」
紅「設定が戦国時代ゆえ、仕方ないのだわ……じゃなくて、仕方ござらぬ」
巴「無理してまで語尾を変えずともよろしいではありませぬか、真紅殿。お楽になされませ」
雛「トモエ……すっかり染まっちゃってるの」
ジ「職業『剣豪』だしな」
銀「まあ口調くらい皆好きにすればいいわ。堅苦しいのも嫌いじゃないんだけど……それよりも、早急にこの城下を整備する必要があるわね。そして、岡山城の宇喜多直家をさっさとジャンクに……じゃなくて、屈服させて国内統一を果たさないとねぇ」
雪「武者震いがするのお」
薔「するのお」
紅「……」
銀「ま、まあとりあえず。城下の開発は全員でやりましょう。内政特技の多いジュンには奉行になってもらうわよぉ」
ジ「のっけから責任重大だな」
翠「ジュンはどうせ合戦では使えねぇんだから、内政の時くらいきりきり働くですぅ」
ジ「うるさいな。お前ら姉妹だって皆戦上手なわけじゃないだろう?」
雛「戦闘『11』の奴に言われたくないのー」
ジ「お、おのれ……」
紅「ま、ジュンを苛めるのはそのくらいにしておきなさい。後で謀反でも起こされたら困るのだわ」
金「でも謀反されてもすぐ鎮圧できるかしらー」
蒼「おいおい……」
銀「じゃあさっそく開発に取りかかりましょう。頼んだわよぉ、ジュン」
ジ(……宇喜多に密使でも送ったろか)

銀「……すっかり忘れてたわ。水田を多く開発するには河川の治水が必要なのねぇ」
ジ「じゃあ僕は治水を担当するよ」
銀「そうしてもらうわぁ。一人じゃ大変だから金糸雀ときらきーとばらしーをつけてあげる」
ジ「よりによって内政に使えないのばっかりよこしたな」
銀「そこはジュンの腕の見せどころじゃない。じゃ、頼んだわよぉ」
ジ(……やはり密使をry)

――半年後。永禄三年六月。

馬に鞭をくれつつ、城に向けて疾走してくる金糸雀の姿があった。
金「だ、大ニュースかしらーー!!」
ジ「おい、金糸雀! 治水作業サボって今まで何処に……」
金「それどころじゃないのかしらーー!!」
ジュンの叱責を華麗にスルーし、そのまま城門の方へと突っ走っていく金糸雀。
ジ「……」

金糸雀のもたらした報せは、確かに衝撃的なものであった。
去る五月。駿河の太守である今川義元は、およそ四万という大軍を率いて尾張に侵攻した。
それに対し、尾張を治める織田家の兵力はわずか三千であるうえ、若くして当主となった信長は近隣でも評判のうつけ者。
今川軍の勝利は火を見るより明らかであった。
しかし「今川軍、桶狭間に着陣」との報せを受けた信長は、わずかな手勢を率いてその本陣を急襲、
見事義元を討ち取り今川軍を潰走させたのであった。

紅「たった三千の兵で四万の大軍を打ち破るとは……」
雪「織田信長……なかなかやりますわね」
翠「今川方が油断していただけです。だいたい、義元は公家さんみたいな格好をした
   軟弱者だというではないですか。大軍に守られていながらみすみす討死するとは、なんとも情けねぇ奴ですぅ」
蒼「それは言い過ぎじゃないかな。義元公は駿河・遠江・三河の三国を治め
   『東海一の弓取り』と言われた人物だよ。実力があったからこそ大軍勢を集めることが出来たわけだし」
薔「それを打ち破った信長……やはり評判のような只のうつけ者ではないってことですね」
銀「尾張一国さえ治めきれていなかった織田が、三ヶ国の太守である今川に勝利を収めた。つまりは、私たちにも大いに可能性があるってことよねぇ」
紅「ますます励むべきなのだわ」
ジ「いつかは、その信長と戦う時が来るのかもしれないな」
巴「……燃えてきたわ」メラメラ
雛(トモエ……怖いのー)

――永禄三年八月。

北近江では浅井家の当主・久政が家臣団の反発を受け隠居。嫡男・長政が跡を継いで当主となっていた。

一方、天神山城では……
銀「こんなに早く資金が尽きるとはねぇ……」
翠「城下の開発もまだ完全じゃねぇですぅ」
紅「かくなるうえは岡山城を攻め取って物資を確保するしかないのだわ」
蒼「まるで山賊みたいだけど……仕方ないね」
雪「武者震いがするのお」カチャリ
薔「するのお」カチャリ
銀「そこの二人、いきなり鉄砲を持ち出さない」
ジ「高価なんだぞ」
金「そういう問題かしら……」

銀「とにかく、岡山城に向けて出陣するわよ」
蒼「と言っても、こちらの兵力はたった三千八百……」
雛「でも宇喜多勢も二千そこそこなのー」
銀「戦闘能力の高い順に5人で行くわ。きらきー、ばらしー、蒼星石、真紅。私について来なさぁい」
ジ「戦闘も采配も全員80以上か。反則だな」
紅「足軽部隊では私の本領は発揮できないけど、やむを得ないのだわ」
蒼「いよいよ合戦か……」
雪「武者震いがry」
ジ「それはもういい」

――翌月。永禄三年九月。

水銀燈率いる薔薇乙女軍は宇喜多直家の籠もる岡山城へと攻め込んだ。
その兵力は三千八百。一方の城方は二千――

紅「敵は北門を中心に守りを固めているようね」
薔「防御度は大したこと……ない」
銀「よし。私は南門を衝いて敵兵をひきつけるわ。敵が動いたら真紅は北門から攻め入りなさぁい」
紅「陽動ってわけね。不本意だけど、そうするわ」
雪「では私たちも……」
薔「……北門から」
蒼「じゃあ僕は南門をこじ開けるよ」
銀「それじゃあ出撃よ」

城兵の弓矢の攻撃範囲を避けつつ、水銀燈と蒼星石は守りの手薄な南側へ回る。
その動きに気づいた守兵は南門へ急ぐが、既に蒼星石の鋏型武器によって城門は開け放たれていた。

敵将「おのれ、小癪な小娘どもめ!」
城方の騎馬部隊が蒼星石隊に突撃を仕掛けるが、蒼星石の猛烈な反撃に遭いあっという間に全滅。
敵将は捕らえられてしまった。
敵将「無念」
蒼「あっけないなあ」
銀「騎馬隊とはいえ、たった百人そこそこの部隊だもの。さあ、本丸を目指すわよぉ」

その頃、手薄になった北門も真紅の手によってこじ開けられていた。
守備部隊目掛けて雪華綺晶と薔薇水晶の部隊が左右からなだれ込む。
挟み撃ちに遭い、北門の守兵もまたことごとく捕らえられてしまった。

薔「……楽勝」
紅「あとは本丸に残る敵だけね。南北から城内に突入するのだわ」
雪「お昼御飯は……まだかしら」
紅「この城をを落とすまで、我慢なさい」

一足先に城内へ侵入した蒼星石隊は、本丸前にそびえる櫓を占拠し最後の門をこじ開けた。
蒼「さあ、いよいよ本丸へ攻め込むよ!」

開放された城門から、水銀燈自らが陣頭に立ち突撃を仕掛けていく。城兵たちも弓矢を浴びせて応戦するが、
水銀燈の本隊は怯む気配も見せない。
銀「お父様から受け継いだこの妖刀『迷鳴』の斬れ味……試してあげるわぁ!」
かかってくる兵士たちを、片っ端から斬り倒していく水銀燈。その壮絶な剣技を目の当たりにし、守備兵らはたちまち混乱する。
一方雪華綺晶は、配下の兵士に命じて城内に大量の矢文を射込んでいた。
雪「この城内にはたくさんの裏切り者がいますわ。貴方の隣にも……ほら」
直家「待て、慌てるな!これは孔明のry」
雪華綺晶の計略により、城主である宇喜多直家の部隊までが混乱をきたし、行動不能に陥っていく。
薔「……よし。今よ」
本丸の前で右往左往するだけの城兵を、軽く蹴散らしていく薔薇水晶隊。
入れ替わるようにして雪華綺晶隊が本丸に突入し、宇喜多勢を激しく攻め立てる。
城兵の士気はがた落ちし、逃亡する者が後を絶たなくなっていた。
直家「むう……この直家をもってしても兵の逃亡は抑えられぬか」
守備兵がわずか数百にまで減った本丸を包囲し、薔薇乙女軍は遂に直家を捕らえることに成功した。
銀「我が軍の勝利よ。勝鬨をあげなさぁい」
岡山城に鳴り響く、薔薇乙女軍の雄叫び。こうして水銀燈は勝利を収め、備前統一を果たしたのだった。

水銀燈のものとなった岡山城の中庭。捕らえられた宇喜多直家は水銀燈の前に引き据えられていた。
銀「あなたの智謀はなかなかのものだと聞いているわ。どお?私に仕えて一緒に天下統一を目指してみなぁい?」
直家「馬鹿にするにも程がある……このわしが小娘に仕えると思うたか!」
銀「そう……じゃあ、死になさぁい」
直家の背後にはいつの間にか巨大な鋏を持った翠星石が立っていた。
水銀燈がぱちんと指を鳴らした次の瞬間、直家の首は血飛沫とともに地面に転げ落ちていた。

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銀「まったく、この私の誘いを断るなんて……お馬鹿さぁん」
紅「勿体無いわね。この男の知略は役に立つと思ったのに……殺さなくとも、いつかは家臣に出来たのではなくて?」
銀「味方にしたいと思う者ほど、敵に回したら厄介なものはないのよ」
紅「正論なのだわ」
雪「モッキュモッキュ」
蒼「……よく生首見ながら御飯食べられるね」

結局、岡山城攻めで捕らえた武将のうち二人が水銀燈の家臣として加わることになった。
銀「真紅、あなたを岡山城主に任命してあげる。しばらくこの城のことは任せたわよぉ」
紅「帰れないのは不本意だけど、そうするわ」
蒼「僕もこの城に残ることにするよ。ここで田畑を耕せば兵糧の補給に役立ちそうだしね」

――翌月。永禄三年十月。

雪華綺晶と薔薇水晶を従え、水銀燈は天神山城へと凱旋した。
巴「お帰りなさいませ」
家臣一同「お帰りなさいませ」
雛「岡山城攻めの大勝利、おめでとうなのー」
銀「ありがと。皆、留守番ご苦労だったわ」
翠「まったく、帰りが遅えですぅ。この城も蓄えが尽きて、干上がるところだったです」
ジ「城攻めなんだから仕方ないだろ。岡山城から物資を運んできてくれて、これで少しは楽になるよ」
銀「とはいえ、相変わらずの資金不足ねぇ……これから城の改修もしなくちゃならないっていうのに」
薔「加えて岡山城下の開発に街道の整備……」
雪「まだまだやることはたくさんありますわ」
金「でも城下の整備が終わるまで、もう少しの辛抱かしらー」
銀「国内が安定したら、次はいよいよ上洛の準備ねぇ……ウフフフ」

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