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2学期の始まりの日、一番乗りしたボクは、まだ寝ているかのように静まった教室に『おはよう』と声をかけた。
他の生徒が登校するにはまだずいぶんと早い。

久し振りの自分の机。
落書き一つ無い無個性なそれは、主との再会を喜ぶでも無くただ佇むようにそこにあった。
席に座って鞄を開ける。
取り出される夏休みの課題と思い出の数々。
机に仕舞われる課題とは違い、反芻するように取り出されては心に留まる小さな記憶のかけらたち。
この夏が特別だったと思い出したかのように鼓動が駆け足になった。

ちらりと盗み見るように隣の机に視線をうつす。
七月に隣り合った彼とボク。
瞬く間に過ぎ去る時間の中で芽生えた恋。

最期の日に交換したメールアドレス。
彼の前だと言葉に詰まるボクに与えられた大切な交信手段。

メールボックスに保存されたたくさんの想いのカタチ。
顔から火の出るような文面を見返して慌てて携帯を閉じる。
けれど恥ずかしさとともに喜びもあふれてくるようで、ボクは幸せな微笑みを浮かべる。

最期に出した筆ばこから鉛筆を一本取り出す。
明日か明後日には離れてしまうであろうボクと彼の机。
それでも二人の心が離れないように。
机に三角の傘と二つのローマ字を書いた。

JとS
ジュンと蒼星石。
二人が恋人となって過ごす学校生活が、
とても大切なものになるように、と祈りをこめて。

 


ジ「台風の名前って味気無いよな」
蒼「うーん。まあ名前というか番号だしね」
ジ「17号だの18号だのって……人造人間かっつーの」
蒼「……それは禁句じゃないかな(^-^;」
ジ「その点アメリカのハリケーンはまだマシだ」
蒼「えっと……人名みたいなだっけ?」
ジ「カトリーナとかな。まあ被害の大きさ考えたら名前が可愛くたって親しみなんざ持てないが」
蒼「確かにねw もしジュン君が名前付けるとしたら、どんなのにする?」
ジ「そうだな、えっと……そ、……そ……」
蒼「そ、そ……?(///)」
ジ「ソロモンの悪夢」
蒼「(´・ω・`)」

254:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/09/06(木) 08:31:14.25 ID:+Oa2qA5cO
>>252
『蒼星石が日本上陸!勢力を拡大しつつ北上を続けています!!』

…これなんて軍団?

255:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/09/06(木) 08:43:47.21 ID:ZU8j19lTO 
>>254
『ローゼンメイデンがハリケーン(台風)だったら』

……面白そうだけどもはやスレチw



ある日の学校帰り。

ザァァァァ……
翠「大雨ですねぇ」
ジ「ああ。そういや台風とか雷がくると急にテンション上がるヤツっていたよな」
翠「いましたねぇ。欝陶しいもんですぅ」
ジ「ま、気持ちは分からないでも……ん?」
ドドドドドドドド
蒼「うぅっひゃあぁぁー!!」
グルグルグルグル
蒼「こっ、この圧力!流石は台風だ!でも負けるもんかー!!」
ドドドドドドドド……

ジ「……」
翠「……」
ジ「……こんな身近にいたとはねぇ」
翠「まったくですぅ(///)」

 


 

蒼「~♪」カタカタ
ジ「ん?なにやってんだ蒼星石」
蒼「ああ、ジュン君。これはね、小説を書いてるんだ。今日は調子が良くて3時間くらい書き続けてるんだよ」
ジ「へぇ」
蒼「あ、ひとくぎりついたからお茶でも入れるね」
ジ「いや、そんなに構わなくてもいいぞ」
蒼「まあまあ」
タッタッタ…ビン!(コードに足が引っかかった)
蒼「うわっ!」
ブツン。
ジ「あ、電源切れた」
蒼「うわぁああああああ!?」
ジ「え、途中保存してないのか?」
蒼「・・・」
ジ「…ごめん、こんな時どんな顔していいのかわからくて…」
蒼「笑えばいいと思うよ…フフフフフ…」

 


 

散歩中、ジュンはあるものが道に落ちているのを見つけた。

ジ「…ん?あれは蒼星石の帽子じゃないか。
落としものか…じゃ、届けてやるか。」
ジュンはその帽子を拾おうと腰をかがめた。
その瞬間…

『ガサッ!』

ジ「!?」
なんとその帽子の中からまるで蜘蛛のような足が無数に飛び出したきたのだ。

『ガサ…ガサガサガサガサガサ…!!』

そして帽子はそのまま凄まじい速さでジュンの前から歩いて消えていった。
残されたジュンは帽子が消えた先を見ながらただ呆然とするしかなかった…

【翌日】
蒼「おはようジュン君。」
ジ「ひぃっ!お…おはよう…蒼星石。」
蒼「ど…どうかしたの?そんな驚いた顔して……」
ジ「い…いや、お前の帽子………いや、何でもない。じゃあな。」ダッ!
蒼「え?ぼ…帽子がどうしたの!?ねぇ、ジュン君!ジュン君ってばぁー!!」

世の中には知らないことのほうが幸せなこともある…ジュンは背後から蒼星石の声を浴びながら切実にそう思ったのであった…。

 


 

4月1日

蒼「ジュン君…実は僕、男の子だったんだ!」

ジ「マジかよwwwwww美少年wwwwwwや ら な い か 」

蒼「やるって何を?」

ジ「いただくぜ!」

蒼「アッー」

 

 


 


ジ「しんどい…」
蒼「あとちょっとの辛抱だよ」
ジ「なんで授業ってこんなにつまらないんだろうなあ」
蒼「僕はあんまり退屈しないね」
ジ「ほんとに?蒼星石はすごいな」
蒼「ちょっとしたコツだよ。楽しみをみつけるのさ」
ジ「僕には無理だなあ。いったいどんな楽しみがあるっていうんだよ」
蒼「ふふ、それは秘密だよ」
ジ「教えてくれたっていいだろー?」
蒼「だーめ」

蒼(前の席にいるジュンくんをずっとみていられるんだから、退屈なんてするわけないよ、なんて、いえるわけないよね)

 

 


 


「や、やらなきゃ駄目なの…?」

頬を紅く染めて、少し悲しげな表情で上目使いする彼女。
そんな仕草をされたら止めるどころか、余計にやらせたくなるという心理を教えてやりたいものだ。
…最も、ドがつく天然で、そっちの事には疎い彼女に教えても、分かってくれるかどうか正直悩んでしまう。

「駄目だ。約束なんだからさ。守ってくれないと」
「うぅ…、そうだけど……は、恥ずかしいよ……」

そう言いながら、先程から紅い頬を、より紅く染める彼女。


そんな彼女の現在の服装はというと、紺色の裾が短いワンピースに、純白のエプロン。
胸下の青いリボンがワンポイントになっている。
簡単に云えば、メイド服である。
ちなみにmade in 僕。

「なんで?すごく似合ってるよ」
「ボクなんかじゃ似合わないよ……」
「似合っているから似合っている。何か問題でもあるのか?」
「な、なにそれ……」

少し、呆れた表情で溜め息をつく。
そんな仕草さえ、可愛いと思ってしまう僕は変なのだろうか?

「さ、お願いするよ?メイドさん?」
「……は、はい…ご主人様……」

彼女、蒼星石はコクン、と頷いた。

 

 


 


蒼「千代大海」
ジ「石出」
蒼「出羽ノ海」
ジ「三杉里」
蒼「栃乃洋」
ジ「大至」
蒼「霜鳥」
ジ「龍皇」
蒼「雲竜」
ジ「潮丸」
蒼「うーん…る、は無いよジュン君」
ジ「そうか…しかしいい天気だな」



銀「す、相撲取りの名前でしりとりとかする?普通」
紅「ムードもへったくれもないのだわ」
翠「蒼星石…そこから告白までどうやってもってくですか…こりゃ今日もダメですかねぇ」
金「出羽ノ海は年寄名跡かしらー」
雛「あんまりモタモタしてるとヒナがジュンをかわいがってしまうのよー」
薔「時津風と書いてじっぷと読む…ププッ」
雪「どす恋、ですわね」


再びジュンと蒼星石が二人でしりとりをしているようです


蒼「琴の若」
ジ「魁皇」
蒼「梅の里」
ジ「栃乃和歌」
蒼「柏戸」
ジ「とでもいいよな?と、と…豊ノ島」
蒼「舞の海」
ジ「水戸泉」
蒼「湊富士」

銀「…あの二人も相撲好きねぇ」
紅「そろそろ帰りたくなってきたのだわ」
水「蒼星石…今日こそ告白するから見ててよ!って大見得切りやがったのは誰ですか?」
金「水戸泉は梅の里のお兄さんかしらー」
雛「誰かビール瓶か金属バット持って来いなのー」
雪「このじれったさには物言い、ですわね」
薔「魁皇…ひろゆき…」 

~それからさらに1時間~


蒼「朝潮」
ジ「皇司」
蒼「佐渡ヶ嶽」
ジ「け、け…」
蒼「ふふふ。もう、ないでしょ?」

紅「(そりゃ2時間もやっていればネタも尽きるのだわ…)」

ジ「…あるよ。『結婚しよう』」
蒼「!!!…うん////」
ジ「よっしゃ、蒼星石の負け。」
蒼「ジュン君…///」
ジ「蒼星石…///」


銀紅水金雛雪薔「「「「「「「工エエェェ(´Д`)ェェエエ工」」」」」」」







それなりに反省はしている。

 

 


 


【吹く北風】【握る君の手】

「一緒に帰ろうか」
たまたま駅前で出会った蒼星石姉さんと家路に急ぐ。
「寒くなったね」
うん、と答えしな彼女の手をぎゅっと握ってみる。
一瞬驚いた顔をしたけど、彼女はふふっと微笑んで手を握り返してきてくれた。
「あたたかいな、君の手」
まんざらでもなさそうだ。勇気を出した甲斐がある。良かった。
「スカートって寒そうだよね」
通りすがりの女子高生を見ながら、ぽつりと彼女はそう言った。
はいてみたら?って聞いてみると
「ボクはズボンの方がいいや。動きやすいしそれとも…」
急に顔を近づけて、彼女は囁いた。

はいて欲しい?

うん、と力強く頷く。
「ふふ、じゃあそのうちね」
目を細めてはぐらかす彼女の顔はとても乙女っぽくて、僕はこのままずっと家に着かなくてもいいかな 
なんて思っていた




私は、間違っているのだろうか。
君に笑顔を向けて欲しくて、今日もこんな茶番をやる。
きっと間違っているのだろう。
それでも、君の笑顔が見たいから。
「あ、ご、ごめんジュン君!わざとじゃないんだ、そうだ、そこの公園の自販機で何かおごるよ!」
「いいよ、この前もおごってもらったし。たまには僕がおごるよ。あれ、ほとんど残りもなかったしね。」
君はそういい笑みを漏らす。
それだよ。僕が見たいのは。
君の笑顔のために、僕は今日も茶番を演じる。
いつか、君が僕のために茶番を演じてくれる日が来ることを願って。 




「蒼星石!」
彼は毎朝、大声をあげて近づいてくる。
「宿題見せてくれないか?」
彼はずぼらだと人には思われている。
「いや、本当にありがとう。」
でも、僕はこの前見てしまった。
きちんと宿題がやってある、小奇麗な彼のノートを。
「いやー、やろうやろうとは思ってるんだけどさぁ」
そして、僕は願ってやまない。
「そうだ、お礼にジュースおごるよ」
あと少しだけ、彼が勇気を振り絞ってくれることを。
「明日はきちんとやってくるよ」
僕は、いつまでも待ってるよ。
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