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懐かしき思い出

今回は私…柏葉巴の話です。
私メインなんかでいいんでしょうか?とにかく始めます。

番外編「かわらぬこの想い」

少し前から桜田君はベジータ君達とよく遊ぶようになった。
私との会話も確かに増えている。それはうれしいこと…でもそれはただの会話止まり……。

「今日もベジータが馬鹿なことやったんだよ。本当にあいつは馬鹿だよな。」
「ふふ。そんなに馬鹿馬鹿言っちゃダメよ桜田君。」
「そうか?運動神経は抜群だけど…やっぱり馬鹿だよ。」
「そうね。部活に入ればいいのにね。」

私は彼に好きなど一言も言ってない。彼もそんな素振りは見せたことが無い。
彼にとって私はただの幼なじみ。でも私にとっては…。

「笹塚も変な発明してたな。あいつ頭良いのに使いどころ間違ってるよ。」
「そうね。でも偉人って言われる人は普通の人とは違うところがあるから彼ももしかしたら…」
「あいつが将来偉人に?ないない。おっ。ここでお別れだな。じゃあ柏葉また明日。」
「うん。じゃあね桜田君。」

学校から一緒に帰ってもやっぱり話すことはベジータ君達のこと。桜田君は…私なんか見てないのかな? 

………………
この頃は剣道部も忙しくなって桜田君と帰れる回数は日を追うごとに減っていく。

「巴。どうしたの?いつもよりキレが悪いよ。スランプ?」
「大丈夫。ちょっと考え事してただけだから。」
「ダメダメ。剣道をやる時は剣のこと以外考えちゃだ目。それが剣の道なんだからね。」
「そうね。今日は帰っていい…?」

彼女は優しいく頷くと顧問の先生に私が調子が悪いので帰る…ということを伝えてくれた。
帰り道…気分的にいつもと同じ道を行くのが嫌になった。
だからいつもは通らない道を通ることにした。

「どうしたらいいの…。」

いつも考えてしまう。言ってしまえばいいのに…後一歩というところで口が閉じる。今の関係のままで良いのか。
それとも今の関係が壊れるのが嫌なのか…。

「相談なんて誰にもできないし…。」

などと思っているとちょうどいいのか悪いのか。路上占いを見つける。
でも私は占いなんて信じないし。素通りでいいよね。

「悩みがあるなら言ってみろ。聞くだけなら聞いてやる。」

素通りで行こうとしたのに向こうから話し掛けてきた。私はそんなに顔に出るタイプなのかな? 

「それじゃあ…手相でも…」
「私は手相なんて見ないぞ。」

何とも偉そうにその人はそう言ってきた。あれ?でも手相占いって…。

「悩みがあるんだろ?」
「はい。でも…」
「いいから言ってみろ。」

金髪で痩せている男の人。何故か彼に似ていて…それなのに強引で…私は気付けば悩みの全てを話していた。

「それは鈍感な男だな。もう手は一つしかない。強引に迫れ。君は可愛いんだから。いけないことはない。」
「でも…」
「そんな度胸はないか…。なら気付くまで…いやそいつが本当に好きなら気付かれなくてもできるだけそばにいろ。君はそれで幸せなんだろ?」

想いを気付かれなくてもそばに…?考えもしなかった。いえ普通の人なら考えないこと。
気付かれないのにそばにいるなんて悲しいだけ…。

「決めるのは君だ。なにまだまだ君たちは若いんだ。チャンスはいくらでもある。」
「チャンスを待つ?」
「そうだ。たぶん君はこの悩みを吐き出したかっただけだ。誰かに聞いてもらいたかった。明日になればそれが分かるよ。」

そうなのか?溜まる不満を吐き出したかった…。たしかにそうかもしれない。誰にも話せなかったから…誰にも話せなかったから。 

「さぁ。今日は帰ってゆっくり寝るといい。明日にはすっきりしてるさ。」
「でもまたこんなことが起きるかも…。」
「そこまでは面倒見切れない。告白するか…聞いてもらえる相手を探すかするんだな。」
「わかりました。…値段はいくらですか?」
「ああ占いはやってないからお金はいらないよ。」

お金はいらない?じゃあなんのために私の話を?
疑問はたくさんあったが悩みを聞いてもらった手前聞くわけにもいかず、私はお礼だけ言って家に帰る。

「まったく薔薇水晶の罰ゲームがまさか占い師とは…まあ一人聞いたから帰るとするか。」

そういえばあの人の名前を聞くのを忘れてた。……また会ったときにでも聞こう。


次の日の部活はとてもすがすがしく行えた。

「やっぱり一日休んだのがよかったね。巴」
「うん。すっきりしたわ。ありがとう。」

でもまたいつああなってしまうか分からない。早めに相談する相手を決めないと…。
彼女は…ダメ。笑われちゃう。ベジータ君…ダメ。口は堅そうだけどこういうことは相談しちゃダメな気がする。
笹塚君…ダメ。言いにくいし。。ベジータ君と同じでこういう相談はダメな気がする。
じゃあ誰が… 

相手が決まらないまま私はまたあの道を通る。
あの路上占いの人はいなかった。
あとは誰がいただろう…。私って友達少ないのかな…。
考えがまとまらないうちに家の近くまできた私。そこでピンクの服を着た小さな女の子を見つけた。

「とぉもえお帰りなの~。」

そうだ私にはもう一人友達がいた。小さな小さな友達が…

「雛苺。今日はどうしたの?」
「あのねぇ。ヒナはねトモエの家に遊びに来たの。」
「そう。じゃあ家に上がって苺大福もあるわよ。」
「うにゅ~?食べるの~。」

小さな友人。でも相談するだけなら彼女でもできそうね。

「今日はありがとなの~。バイバイ~」
「うん。じゃあね雛苺。」

遊ぶといっても部活をやってからだったのであまり時間がなくて…今日は苺大福を食べただけで帰らせることにした。
もちろん雛苺はちゃんと家まで送っていったわ。

「早く帰らないと…。もうこんな時間。」

少し早足で帰り道を行く私。そういえばここらへんが桜田君の家だったわね。
もしかしたら会えるかも…

「あれ柏葉じゃないか。」
「えっ?桜田君?」 

ないだろうと思っていたのに…それが叶ってしまった。
でもどうしたらいいの?

「柏葉どうしたんだ?こんな遅くに…」
「友達を送っていった帰りなの。桜田君こそどうしたの?」
「んっ?僕はジュース買いに出てきただけだよ。」

よく見れば桜田君の手にはペットボトルが握られていた。

「そう。じゃあまた明日ね。桜田君。」
「待てよ。その……送っていくよ。夜道を女の子一人で歩かせるわけにはいかないだろ?」

願ってもない申し出だった。でも桜田君からそんなことを言ってくるなんて…本当にかわってきたみたいね。

「それじゃあお言葉に甘えさせてもらうわ。」
「わかったよ。」

隣には桜田君が歩いてる。今はそれだけで幸せな気がする。

「剣道はどうなんだ?まあまあくらい?」
「そうね。今日はまあまあだったわ。桜田君は裁縫…またできるようになったの?」
「んっ?まあな。そういえば昔約束してたよな。柏葉の服を作ってやるって…。」

記憶の隅に追いやられていた古い約束。桜田君は…覚えていてくれたみたい。

「まあできるかは分からないけど…今度作ってみるよ。」
「本当?…楽しみにしてるね。」 

「まあ作るのには時間が掛かりそうだよ。忘れた頃に渡すかもな。」

それでもやっぱり嬉しいな。桜田君は私のことなんて見てないと思ってたから…。

「あんまり期待するなよ。サイズとか適当でやるから。」
「うん。でもやっぱり楽しみにしてる。…もう家も近いからここまででいいよ。」
「そうか。じゃあまた明日な。」

手を振りながら離れていく桜田君。あれは天然なのかな?それとも狙ってるのかな?…天然ね…桜田君だもの。
でも今日は運がよかったな…。


「トモエどうしたの?今日は何だか嬉しそうなの~。」
「えっ?そうかな?」
「顔がとっても嬉しそうなの。なにかいいことあったの?」
「昨日ちょっと…ね。」

やっぱり私って顔に出るのかな?でも嬉しいんだから…しょうがないよね。

「トモエが嬉しそうだとヒナも嬉しくなるの。」
「そう?雛苺、苺大福もう一つ食べる?」
「食べるの~。」
「じゃあもう一つあげるね。」

嬉しそうに抱きついてくる雛苺。本当に苺大福が好きね。
…今日は桜田君に会えるかな? 

それから進展があったようなかったような…。とにかくここからは雛苺が桜田君の家に偶然いたときの話です。

「そういえば雛苺って柏葉の妹か何か?」
「違うわ。いうなれば友達ね。」
「そうなのよ。ヒナとトモエは友達なの~。」
「そうなんだ。いつから?」

…そういえばいつからだろう?気が付いたらもう友達で…。

「まあ思い出せないならいいけど。そうだ柏葉。前に作るって言ってた服。なんとかできたぞ。」
「本当に?どんな服?」
「う~ん。簡単に言うとじみだな。サイズとかも前言った通り適当だからな。着れるか分からない。」

じみか…。私には派手なのよりじみなのの方があってるから良いけど…。

「じゃあ持ってくるからまっててくれよ。」
「うん。わかった。」

サイズとか派手とかじみとか…そんなのはどうでもいいの。桜田君が私に服を作ってくれた…。
その事実があれば十分嬉しい。

「雛苺。今の私の顔はどんな感じ?」
「うゆ?とっても嬉しそうなのよ。」

あれから本当に顔に出やすいか鏡を見て確かめたことがある。でもやっぱり顔に出ている気配はなかった。
雛苺だからかな?…あれ?でも始めに顔に出てるって言ったのは誰だった?
…まあいいか…。今は桜田君を待っていよう。

番外編「かわらぬこの想い」終わり

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