アリスプロジェクト(アリス人口培養計画)が始まってから永い年月が過ぎ、遂に計画は
最終段階に入ろうとしていた…
助1「教授!!遂にアリスの培養に成功しました!!」
ロ「おぉ!!本当かね!?」
助2「はい!!あちらのカプセルがそうです!!」
助手が指し示した先には、それが生物なのかすら分からない、小さな物体が一つ
入ったカプセルがあった。
ロ「おぉ…これが、アリスなのか…愛しい私の娘よ…」
ローゼンは只ひたすらにそれを眺め続けた…
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更に永い月日が経ち、カプセルの中の物体は徐々に人の形を成していった。
そして、アリスの特徴である、純白(若干銀色)の髪、肌をしていた。しかし、ここで
予期せぬ事態が起きた。背中から生えてきた翼がなぜか黒かったのだ。
伝説では、翼も純白のはずであったのだが…
更に、瞳の色も血の様に紅かった。
助1「なぜだ?何か我々は過ちを犯したのか?」
助2「いや、何も問題は無かったはずだ…」
ロ「…………」
ローゼンは一人、只何も言わずアリスを見つめていた…
ロ「…水銀燈、早く目を覚ましておくれ…」
水銀燈…ローゼンが彼女の銀色に煌く髪を見て、彼女をそう名づけたのだ。
そして、遂に運命の歯車は廻り出す…