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そんなこんなで次の日

キーンコーンカーンコーン
「お、もうこんな時間か。委員長あいさつ。」
「起立 礼かしら。」
午前の授業も終わり。学生生活の彩り昼食の時間だ
今日は翠星石がお弁当作ってくれるてるんだな
「おーい、桜田。先行ってるからな。」
食堂組のベジータと笹塚が先に食堂に行こうしている
普段なら僕も後から合流するんだけど……
「ごめん。今日はパス。」
「なんでだ?」
「いや、実は。」
「ほら、JUN行くですよ。」
翠星石がお弁当を二つ持ってやって来た
「おう、ちょっと待って。」
「早くするです。せっかく翠星石がお弁当作ってやったんだから早くするです。」
「……。」
「……。」
「ベジータ達に今日は二人で食堂行ってくれって言わないと。」
「ベジなんかどうでも良いです。早く行くです。」
「……。」
「……。」
「こら、腕引っ張るなよ。」
翠星石が僕の腕を取り強引に引っ張って行こうとする
「良いからキリキリ歩くです。」
「わ、分かったから引っ張るなよ。ごめん、二人とも。」
「ほら、屋上に行くですよ。」
ズリズリと引っ張られながら僕は屋上に向かった

「なあ、笹塚。」
「なに?」
「何か、俺たち凄い負け犬みたいじゃないか?」
「それは違うよ。ベジータ。」
「そうか?」
「みたいじゃなくて。負け犬なんだよ。明確に。」
「そうか。」
「そうだよ。」


翠星石に連れられて屋上に行くと華やかな集団がいた
「みんな待たせたです。」
「遅いわよぉ。待ちくたびれちゃったじゃない。」
「普段より五分三十秒送れているのだわ。」
「まあまあ、二人とも。」
「玉子焼き……。」
「いけませんわ。薔薇水晶、食事はみんな揃ってから始める物ですわ。」
「その玉子焼きはカナの玉子焼きかしら!勝手に食べるなかしら!」
「うにゅー、お腹空いたのー。早くうにゅー食べるの。」
皆思い思いに騒いでる
女子が九人もいたらこんなに騒がしいのか……
屋上には他にも昼食を取っているグループはいるけど
流石にこの人数は他にはいないらしい、かなり目立ってる
「さあ、JUN座るです。」
蒼星石の隣に座った翠星石が手招きしている
「お邪魔しまーす。」
「邪魔をするなら帰るのだわ。」
「……。」
真紅がボケてるが無視しておく
「へー珍しいわねぇ。JUNが屋上に来るなんてぇ。」
「まあな。」
「そんな事はどうでも良いです。それより早く食べるです。」
「そうねぇ。じゃあ頂きましょう。」
「「「「「「「「「「「いただきまーす」」」」」」」」」」
各自お弁当を広げ始めた
「さあ、JUN。食いやがれです。」
翠星石がお弁当を差し出してくれる
「ありがたく頂きます。」
「ふん、感謝して食いやがれです。」
何か顔を背けながら弁当を差し出してる。変な奴
「へーJUNのお弁当は翠星石の手作りぃ?」
「まあな。」
水銀灯がニヤニヤしてる
「あー、だから今日。普段より早起きだったんだ。」
蒼星石は納得顔で頷いてる
「珍しい事もある物ね。」
真紅は興味が無いのか一言呟いてそれっきり自分の弁当に集中しだした
「うにゅー美味しいのー。」
雛苺は弁当の前におやつの苺大福を食べてる
この後、弁当食べるのか?よく甘い物の後に食べれるな……
「…玉子焼きウマウマ。」
「私、甘い玉子焼きはあまり好きではありませんわ。」
「それはカナの玉子焼きかしらー!返すかしらー!」
この三人は放っておこう
「JUN、翠星石の作ったお弁当はどうですか?」
あ、やべ、周りの観察に必死で弁当食べるの忘れてた
「えっと、ちょっと待てよ。」
とりあえず目についたミニハンバーグに口をつける
「お、うまい。」(でも、ちょっと薄味かな)
「ふん、当たり前ですぅ。翠星石がわざわざ早起きして作ったお弁当がまずい訳ないです。」
「へぇ、わざわざ早起きして作ったんだぁ。」
「水銀灯おめぇ、何が言いたいんですか…。」
「別にぃー、男の為にお弁当作るなんて中々献身的と思っただけよぅ。」
「何か言いたげですね。」
「まあまあ、二人とも落ち着いて。」
「まったく、騒がしいわね。」
このメンバーだとまとめ役は蒼星石なんだろうな
……かわいそうに
「食後のうにゅーなのー。」
って雛苺の弁当、苺大福かよ!そしてまた苺大福!
「ご馳走様。JUN、紅茶を淹れて頂戴。」
「いや、俺まだ弁当食べてるし。」
「使えない下僕ね。早くしなさい。」
「それにお湯も葉っぱも無いのにどうやってお茶淹れるんだよ。」
「それ位、用意しておきなさい。駄目な下僕ね。」
我侭な奴……
「……玉子焼き。」
「玉子焼きですわ。」
「返すかしらー!」
普段より大人数で騒がしい昼食が過ぎて行く
そう言えば柏葉がまったく喋ってなかったな……


今日一日の授業も終わり
帰り支度をしていると翠星石が声をかけて来た
「きょ、今日のお弁当は美味かったですか?」
「ああ、美味しかった。ありがとな。」
ちょっと味が薄かったけど、それは云わぬが花って奴だな
「ふん、翠星石が作ってやったんだから美味いに決まってるです。」
「ああ、それより弁当箱洗って返さなくて良かったのか?」
「それくらい、別に気にするなです。」
「そうか、なら良いけど。」
「それよりJUN。明後日の日曜は暇ですか?
まあ、ちび人間のJUNが日曜に予定があるとも思えないけど一様聞いといてやるです。」
「失礼な奴だな。僕だって予定ぐらい……。」
「え!あるんですか!」
「……ありません。」
仮にあったとしてもベジータ達と遊ぶぐらいしか予定は無い
柏葉の部活が休みだったら日用品の買出しに二人で出かけたりすることもあるけど
確か今度の日曜は部活があるって言ってたはず
「わかったです。なら寂しいJUNの為に日曜は翠星石が夕飯を作りに行ってやるです。」
「え、良いよ、別に。」
「遠慮するなです。じゃあ日曜、四時にJUNの家に行くから楽しみに待ってるですよ。それじゃバイバイです。」
「あ!ちょっ!」
言いたい事だけ言って翠星石はさっさと帰って行った
「勝手な奴だな…。まあ良いや。僕も帰るか。」
鞄を持って教室を出る
さて、いつも通り買い物して帰りますか


いつもの柏葉との夕食
今日はツナサラダと豚の生姜焼き
それにじゃが芋ともずくの味噌汁に白ご飯だ
うん、いつも通り美味い
特にじゃが芋ともずくの味噌汁は僕の好物なのでありがたい
「漬物も食べる?」
「もらう。」
この漬物は柏葉が家で漬けた物を持って来た物だ
両親が長いこと家に居ない僕からすればこの慣れ親しん漬物はお袋の味と言っても良いかも知れない
まあ、作ったのは同い年の女の子だけど…
「ご馳走様。」
「お粗末様。」
僕が食器を洗っている横で柏葉はお茶を沸かしている
そうだ。日曜の事、言っておかないと
「なー、柏葉?」
「何?桜田君。」
「明後日の日曜日、部活だったよな?」
「うん。お昼までだけど。」
「あー、そうなんだ。」
「うん、だからお昼から買い物付き合ってくれない?」
「ごめん、実はさ。日曜日、翠星石が家に来るらしいんだ。」
「え?」
「何か、晩御飯作りに来てくれるんだって。」
「……そうなんだ。」
「うん、ごめんな。買い物はまた今度な。」
「……わかった。」
「なんか急いで買い足しておかないといけない物あったっけ?」
「ううん。そうじゃないけど……。」
「そうか、じゃあ今度。」
「…うん、また今度。」
「でも、家に柏葉以外の女子が来るなんて何か緊張するな。」
「そうなんだ……」
「あー柏葉だと全然そんな事無いけどな。やっぱり他の子だと意識しちゃうな。」
「……なんで?」
「やっぱり柏葉は毎日一緒にいるからな。あんまり女の子って気がしないだよなー。」
「……。」
「まあ。そのかわ」
「ごめん。今日は帰るね。」
「え?お茶は?」
「御免なさい。いらない。」
「そうか?」
「それと土曜と日曜。部活で来れそうにないの。御免なさい。」
「え?明日も?」
「うん。じゃあ、さよなら。」
小走りで家を出る柏葉
「何急いでんだろ?変な奴…。」
でも何となく彼女の後姿が気になった


巴は自室のベットで横になり天井を見ていた
手を掲げる
その手には映画のチケットが二枚
流行のアクション映画で期限は明後日までだ
ある少年の事を考える
何時も一番傍にいた男の子
何時までも一番傍に居れると思っていた男の子
彼の隣には私が居て
私の隣には彼が居る
昔から変わらず
之からも変わらない
そんな関係だと思っていた
でも……

「ばか。」

一言呟くと目を閉じた
このまま寝てしまおう
明日は普段よりゆっくり出来る
だって起こしに行かなくて良いんだから……


おさななじみなふたり 第三話 了

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