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 こいつらのせいで、結局、今日の授業も頭に入らなかった
こいつらには、授業なんて関係無くても俺にはおお有りだ
「今日は帰る」
「そうね、今日はジュンの家に行くのだわ」
「はいはい……はぁ!?」
「主人の命令は絶対なのだわ」
「それとこれは……」
「貴女たちも行くかしら?」
「行く行く~、ヒナも行くの」
「ごめんね、僕たちは遠慮しとくよ」
「う~、どうしてもって言うなら行ってやってもいいですけど」
「分かったわ、雛苺行くわよ」
「はいなの」
「勝手に話しを進めて……」
「出発なの~」


「なかなかの家なのだわ」
「ほら、入るぞ」
ジュンは手慣れた手つきで、ポケットから出した鍵で玄関の扉を開けた
「親は出かけてるの?」
「ああ、ここ数年な」
「うにゅ?」
「海外出張だよ」
質問に答えるジュンの顔が何処か寂しそうに見えた
ジュンに施されるがままにリビングへと連れていかれた
「で、何しに来たんだ?」
「そうね、まずは紅茶を煎れて頂戴」
俺の家なのにこいつのペースになりそうだ
「俺の質問が先だろ」
「……仕方ないわね、ジュン、貴方一人暮らし?」
「はっ? 姉ちゃんと二人暮らしだけど」
何だ? 急に?
「ペットは?」
「そんなもん、居ないよ」
「良かった」
「何が?」
「今日から住まわせてもらうのだわ」
「また勝手……今なんて!?」
「だから、今日から私もここに住むのだわ」
「何で!? お前にも住む家くらい」
「……無いのだわ」
「どうし……」
そうだった、こいつらは根無し草だったな
家なんて無く、親に会えない、そんな旅を
「私たちは前にも言ったように、旅をして、移動した先でホームステイをしたり、ホテル暮らしをしているのだわ」
「だから?」
「今回はお父様の息子がここに居るのが分かったから」
「それで、自分はホテル暮らしだから、俺の家にホームステイすると?」
「今も……ホームステイ……なのだわ」
「はぁ? なら、そこに居ればいいだろ」
「 !! ヒナ分かったの」
「雛苺!! 私は別に猫なんて」
「ふぅ~ん、だからさっきペットの事、聞いてたんだ」
「私は別に……雛苺のせいなのだわ」
「ヒナ何も言ってないの」
それにしても意外だなこいつが猫を……
「クククッ」
「下僕が主人を笑うものではないのだわ」
「クククッ笑うなって言ったって」
「とっとりあえず今日からここに住むのだわ」
「そんなこと、言ったって姉ちゃんも何て言うか」
「なら、お姉さんがいいと言ったらいいのだわね」
「そんな……」
ガチャッ
「ただい……あらあら」
「姉ちゃん!?」
「ふふっそうよね、ジュン君も、もうそんな歳よね」
「違う!!」
「初めまして、今日からホームステイさせてもらいます、真紅です」
また勝手に……こいつは……
「そうなの?」
「これテレビの下に落ちていたのだわ」
そう言いながら真紅は鞄から一枚の紙を出して姉ちゃんに渡した
「……本当ね」
「今日から宜しくなのだわ」
「姉ちゃん騙されるなよ、こいつは……」
「追い出されたら私……どうしたら」
「そうよジュン君、こんな可愛い女の子に野宿させるの?」
そうだった、こいつはこんな嘘に簡単に引っ掛かるような奴だった
「宜しくね真紅ちゃん、私の名前はのりよ」
「宜しくなのだわ」
なんなんだよ、真紅も姉ちゃんも
「そっちの子も?」
「ヒナは巴の家で住んでるの」
「……もしかして、柏葉巴ちゃん?」
「そうなの」
柏葉の家!?
あいつ、俺には何も言って無いのに
いや、別に言って欲しいとかそんな事はないが
これでも、幼馴染みなんだし……
「そうだ、一人増えたから夕飯のおかず買って来なくちゃ」
「いってらっしゃいなの」
「いってきます、え~と」
「雛苺なの」
「いってきます、雛ちゃん、真紅ちゃん」

「元気だったわね」
「あんなやつだよ」
「ジュン、紅茶を煎れて頂戴」
「はぁ~」
「うにゅ? どうしたの?」
「……何でもないよ」
今日から毎日こいつがいるのか
「はぁ~」

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