俺は猫
漆黒の闇をまとい、誰とも群れず、触れあわず孤独を愛する黒き猫
俺は、ここから遥か西の遠い街でうまれ、いろんな街をてんてんとし今の街で暮らしている。
今日も、俺の鍵尻尾を揺らしながら大通りを歩く

「おぃ!見ろ黒猫だ!!」

「不吉がくるぞ!追っ払え」

いつものようにガキ共が石を投げてくる。

『フンッ!人間なんて汚らわしいものにバカにされる俺ではないわ』

まったく人間とは、自分勝手にものを壊し、勝手な偏見で無実の罪を被せやがる。本当にクズだ。
ガキ共の投げる小石を軽々とよけてみせて、闇の中に姿を消した。

あれは、よく晴れたある日だった。

『くぅ~。腹減ったぜ… いつものアソコにでも行くか』

猫はよく自由気ままなんて言われるがまさにその通りだ。
好きな時に起き、好きな時に寝る。
それが俺たち猫の生き方。
んで、アソコってのは「魚のベジータ」。この街で暮らす猫達の食料庫のような店だ。M字ハゲが店長の大通りにある小さな店。


魚のベジータに行くために大通りにでると
「あっ!いつもの黒猫だぞ」

「やれぇ!!」

『またこいつらか…』
まったく呆れるぜ人間ってやつは
いつものように小石を投げてくる

『こんなもん簡単によけてや……!?』ガクッ

よろける
『チッ!最近、なんも食って無かったからな…』
ついてねぇ…
石が当たると覚悟して目をつむる…………が、いつまでたっても石が当たる気配はない。目を開けると

「やめるなの!猫さんイジメちゃメ~なのよ!!」

「ゲッ!?」
「街外れの変わりもんの絵描きだぜ」
「変人がうつるぞ!」

「「逃げろ~」」

「あっ!待てなの~!……まったく」
俺の前には、小さな女の子がたっていた…


「あっ!猫さん大丈夫?」

そう言って俺の体を抱き上げる

『おぃっ!何しやがるはなせ!!』
「にゃーにゃー」

「あっ!猫さんも嬉しいの?ヒナは雛苺って言うの……っあ!」

女の子の腕の中から抜け出し、小道のほうへ走りさる

『まったくなんなんだ…あのガキは』

……雛苺か
人間も、まぁ捨てたもんじゃねぇな…

続く

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最終更新:2007年02月17日 21:31