あれは、よく晴れたある日だった。
『くぅ~。腹減ったぜ… いつものアソコにでも行くか』
猫はよく自由気ままなんて言われるがまさにその通りだ。
好きな時に起き、好きな時に寝る。
それが俺たち猫の生き方。
んで、アソコってのは「魚のベジータ」。この街で暮らす猫達の食料庫のような店だ。M字ハゲが店長の大通りにある小さな店。
魚のベジータに行くために大通りにでると
「あっ!いつもの黒猫だぞ」
「やれぇ!!」
『またこいつらか…』
まったく呆れるぜ人間ってやつは
いつものように小石を投げてくる
『こんなもん簡単によけてや……!?』ガクッ
よろける
『チッ!最近、なんも食って無かったからな…』
ついてねぇ…
石が当たると覚悟して目をつむる…………が、いつまでたっても石が当たる気配はない。目を開けると
「やめるなの!猫さんイジメちゃメ~なのよ!!」
「ゲッ!?」
「街外れの変わりもんの絵描きだぜ」
「変人がうつるぞ!」
「「逃げろ~」」
「あっ!待てなの~!……まったく」
俺の前には、小さな女の子がたっていた…
「あっ!猫さん大丈夫?」
そう言って俺の体を抱き上げる
『おぃっ!何しやがるはなせ!!』
「にゃーにゃー」
「あっ!猫さんも嬉しいの?ヒナは雛苺って言うの……っあ!」
女の子の腕の中から抜け出し、小道のほうへ走りさる
『まったくなんなんだ…あのガキは』
……雛苺か
人間も、まぁ捨てたもんじゃねぇな…
続く