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「新説JUN王伝説~序章~」外伝

これは黒王と真紅が繰り広げた闘いの後日談である…

ラ「ふぅ、今日も平和ですなぁ。」
月曜の昼下がり、屋敷の手入れを済ませたラプラスはテラスで紅茶なぞを嗜んでいた
『バサァ…』
そこへ一羽の来客が舞い降りた
ラ「ん?貴方はジャミアンさん…如何なされましたか?」
ジャミアンと呼ばれたのはこの周囲に幅をきかせる大きなカラスである。彼とラプラスはちょっとした仲であり悪友といえる間柄でもあった
ジャ『あぁ、お前さんにちと伝言を預かってきてね。』
ラ「伝言?誰からですか?」
ジャ『黒王の旦那からだ。』
『ぶーっ!!』
ラプラスは口に含んだ紅茶を盛大に吹き出した
ジャ『うぉっ!汚ぇなぁ…』
ラ「こ…ここ…黒王殿が!?い…一体何を!?」
ラプラスは以前黒王が屋敷にいた頃黒王に喧嘩を売ったが返り討ちに合い、それ以来絶対服従を誓わされたのであった…
(外伝1を参照)
ジャ『あ~、詳しくは聞いてないが何でも…「伝言を聞いたら10分以内に来い、さもなくば引きずり回して踏み潰す」…だとさ。』
ラ「なっ!?」
ラプラスはみるみるうちに顔が真っ青になっていった
ジャ『じゃあ俺は伝えたからな。頑張れよ~。』
『バサァ…』
そう言うとジャミアンは何処かへ飛んでいった…


ラ「こ…こうしてはいられませんぞ!急がねば!!」
ラプラスは慌てて階段を駆け降りたが…『ガッ!』
ラ「ぬわあああああぁぁ!!ふでぶっ!!」
足を踏み外し池田屋の階段落ちの如く段差を転げ落ちた…
ラ「ぐぅ…かなり痛いですぞ…」
しかしそうこうしてる間にも無情にも時間は過ぎてゆく…
慌てて起き上がったラプラスは車を停めてあるガレージに走った
だが…
ラ「し…しまった!!車は修理中なんだった…」
先日、薔薇水晶が無免許のくせに勝手に車を持ち出し運転…その後見事に事故って帰ってきたことをラプラスは忘れていた…薔薇水晶曰わく
「イニD読んでたら峠を攻めたくなった…ドリフトってぶっつけ本番じゃできないんだね…失敗失敗…てへっ♪」
との事だったそうだ…
ラ「くうぅ…こんな時に…は!?確か奥に旦那様のハーレーが!!」
ラプラスはそのことを思い出してガレージの奥へと走る
だが…
ラ「こ…これは…」
そこには『遅刻しそうだったので拝借しましたわ♪ by、雪華綺晶』と書かれた置き手紙が置いてあった
ラ「トリビァル!!何故こうまでタイミングが悪いのですかあぁっ!!」
怒ったラプラスは手紙をビリビリに破り捨て絶叫した


そして15分後…
ラ「ぜはーっ…ぜはーっ…」
黒『遅いぞバカ者!一体何をしていたのだ!?』
ラプラスは結局5分遅れで桜田家に到着した
結局彼は薔薇雪華邸から全力疾走する羽目になったのだった
ラ「申し訳…ぜはーっ…ありませ…ゲホッ!でも…」
黒『言い訳は見苦しいぞ…まぁよい、今回は特別に不問に処す。だが次はないぞ…?』ギロリ
ラ「は…はい…肝に銘じておきます…(チキショー!!)」
ラ「で…私に御用と申すのは?」
黒『おぉ、それはな…ほれ。』
黒王はひょいと顔で小屋の敷地を合図した
黒『こいつをどう思う?』
ラ「すごく…荒れてます…」
黒王の小屋周辺は先日繰り広げられた真紅との闘いであちこち破損していた
ラ「で?これが如何なさいましたか?」
黒『察しの悪いウサギよな…私は貴様にここら一帯の修復をしろというのだ!!』
ラ「は…はいいぃいいぃ!?何を仰いますか、トリビァル!!何故私がそんな…」
黒『私の蹄では物が持てぬからな…貴様は体は人間だし丁度よかろう?』
ラ「そういうことではなくて…!!」
『ドガァ!!』
ラ「!?」
突然黒王の蹄が大地を砕く…


黒『御託はよい…元より貴様に拒否権なぞないのだからな…それともまた我が蹄の餌食になりたいか?』
ラ「はい…わかりました…」
両者の力の差は歴然であった…
黒『さてと…では早速取り掛かれ。』
ラ「ちょっ…貴方はやらないんですか!?」
黒『当然だ、何故私がそのようなことを…私はしばらく寝る、次起きるまでには修復させておけ。』
そういうなり黒王は小屋に入っていった…
ラ「トリビァル!!何故私がこんな仕打ちを…いっそ寝首でもかいてやりましょうか…」
ラプラスはしばし考え込む…だがどんな方法を考慮しようが行き着く先はどれも同じであった…
ラ「…まず確実に殺られますね…」
それは恐らく思い違いではないだろう…
ラ「さ…シャベルと生コンを買いに行かなくては…はぁ…」
ラプラスは諦めて作業に取り掛かった…その背中はいつくなく哀愁を漂わせていたのであった…

数時間後…
黒『ふあぁ…さてと、そろそろ我が主をお迎えに行かねば…ん?』
黒王が小屋を出ると荒れ果てていた敷地は綺麗に舗装されていた
ラ「ま…間に合った…はぁ、はぁ…」


傍らには息を切らしたラプラスが泥だらけになって倒れていた
黒『うむ、大義であった、もう帰ってよいぞ。』
ラ「そ…それだけですか?」
黒『何だ?褒美が欲しいのか…しょうがない奴だな、ほれ。』ポイッ
ラ「こ…これは…」
黒『褒美だ、遠慮なく取っておけ。』
ラプラスの前には一本の人参が投げ出された
ラ「こ…これだけ頑張って人参一本…orz」
黒『では私は主を迎えに行ってくる、貴様ももう帰るのだな…はぁっ!!』パカラ、パカラ…
そう言うと黒王は夕焼けの街を駆けて行った…
ラ「ふふふ…ははははは!!いやはや…今日の人参はやけにしょっぱい味がしますぞ…ぐすっ…」
ラプラスは涙で滲む目をこすりながら帰路についた、その日、彼の目はいつも以上に赤く腫れていたという…

終わり

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